2009年11月1日
改定 11月15日
(報告)韓国サラン教会訪問記
報告者 高杉 信一
2 日 程 10月16日(金)
成田発 14:05 JAL
インチョン着 16:45 途中大渋滞
ソウル着 19:30
「青年部有志歓迎会会食(先方接待)」19:30〜21:20
ホテルMシェルビル チェックイン21:30
10月17日(土)
「早朝祈祷会」 礼拝堂 6:30〜7:20
オ・ジョンヒョン牧師説教、米国バイオラ大学コーレイ学長挨拶
午前 市内観光 男性班「西大門刑務所歴史館」見学
女性班「景福宮」他見学
昼食 名物「サンゲトウ料理」(当方接待) 「壮年部弟子訓練」参観 15:00〜17:00
キム クンモ兄(元水戸中央教会員)及び子息再開
18:30〜19:30(歓迎会同席)
「水戸中央教会訪問短期宣教チームの歓迎会」
19:00〜21:00
10月18日(日)
「教会学校」参観 10:00〜11:00
4・5歳児教室
小学校5・6年生教室
中学生教室
「主日礼拝」礼拝堂11:40〜13:20 オ・ジョンヒョン牧師説教
「ダイヤモンド・キム長老と懇談」 14:00〜15:00
「日本語礼拝」参列 15:30〜16:30
「青年部幹部(代表キム・ハクヂュン牧師)と夕食懇談」
「大覚醒伝道集会」礼拝堂19:00〜21:00
オ牧師司式、オク・ハンフム牧師説教
10月19日(月)
ホテル Mシェルビル チェックアウト 9:00
「車中会談」キム・ハクヂュン牧師、両山本牧師、高杉
9;30〜11:30
インチョン発 13:50 JAL
成田着 16:15
3 韓国のメガチャーチ
キム クンモ兄(前水戸中央教会員、現ソウル検事部副部長)の話によると、サラン教会は韓国でも2又は3位に属するメガチャーチとのこと。信者は数万人といわれているが、まさにまだ拡張途上の教勢である。現在の礼拝堂は2,000人収容とあるが、一度の礼拝では収容しきれなく、主日礼拝も数度行っている他、別館専用ビルでもテレビ画面により礼拝が守られている。
この度、3年先を目安に新礼拝堂を建立する由にて、土地は1等地に確保ずみで年内に起工式を行う予定、収容人員は6,000人とのこと。新礼拝堂完成の暁には、現礼拝堂及び付属会館は青年部を中心とする教育センターを予定している由。
土曜日の早朝祈祷会は、5チームほどある聖歌隊の1チーム40人ほどの賛美からはじまり、カルフォルニヤで3000人の韓国サラン教会を7年間で創立した実績をもつオ・ジョンヒョン牧師の司式、世界で最も多くの宣教師を生み出しているカルフォルニヤ「バイオラ大学」のバリー・H・コーレイ学長の挨拶などがあり、2000人以上の参加者であふれかえっていた。我々は、あらかじめ確保されていた指定席に案内され、同時通訳のセットを耳にし、数年前当教会にも学生宣教チームを送ってくれたバイオラ大学の学長にこの地で会ったことに感動した。
「弟子訓練」は、サラン教会を建立したオク・ハンフム牧師が信徒教育の中心において来た訓練で、少人数10名内外のグループを教師(牧師、伝道師)が聖書を中心に、全員の参加を求めつつ導くもので、見学したのは育ち盛りのいる若いご夫人の集団で、「家庭の平安」をテーマに創世記アダムとイブを学びつつ、やや年嵩の伝道師がリードして行われていた。自由な発言が飛び交う中を伝道師がいつも聖書に戻って軌道修正し、和気藹々と進行していた。この小集団活動の集合体がサラン教会の原点で、最小構成単位であると見受けられた。
教会学校は、別館ビルで各年次別に主日礼拝前に行われていた。その中で3クラス見学したが、夫々200人以上の生徒に、十人以上の先生や世話役が当たっており、受付は厳格で、見学も許可証(名札)要であった。カリキュラムは幼児クラスはお遊戯、小学校高学年はプロの噺家まがいの話術での聖書物語、中学生には迫力のある説教であったが、どのクラスも静かな中に、ゆとりをもって進行しているのに驚かされた。
日曜日の主日礼拝は、管弦楽団の後の特等席に案内され、100人程度の聖歌隊とプロの指揮者(音大の教授の由)による賛美で始まった。礼拝形式は、われわれの礼拝と同一といってよく、歌われる賛美歌も日頃耳にしているものが殆どで、2000人が静かに斉唱し、祈りも穏やかで、オ・ジョンヒョン牧師の説教も諄々と説かれるものであった。特別賛美は伝統の竹笛(日本の尺八の横型)でのアメイジング・グレイスで心が洗われる時であった。
忙しい中で時間をとってくれたダイヤモンド・キム(金 光石)長老は元大韓航空の役員で日本駐在が永く、日本人経営者とも知己が多く、今、日本の実業界で拡大しているクリスチャンのVIPクラブを韓国にも作った御仁であるが、同長老によれば、1945年における韓国のクリスチャンは50万人程度であったが現在は1700万人で30倍以上になった。日本は、なかなかキリスト教の教勢が振るわなかったが、最近、希望の持てる兆候が沢山出てきている。例として日本の経営者が聖書を学ぶクラブ(VIPクラブ)を全国的に設け大発展している、結婚式の形態がキリスト教型が普通になった、など11項目程度挙げ、「日本にリバイバルが起こる時は近い」と、明快に断定されたが、韓国の熱気のなかにいると具体的な幻のように思えてきた。
「日本語礼拝」は、30人程度が集まり、日本人の牧師の司式、説教で進行された。日本人のプロのシンガーソングライターの賛美と証もあり、短時間であったが充実した礼拝であった。
主日の最後にあった「大覚醒伝道集会」とは、年に一度この時期に続けて数日実施するサラン教会の信徒獲得運動で、信徒が自分の家族、友人を集会に誘い、共に出席して入信を誘う集会である。
この日の伝道集会は、本年度最初のため、31年前に数人で伝道を始め、現在の隆盛をもたらしたオク・ハンフム牧師自らが、体調不良を押して1年ぶりに説教するとのことで、教会員皆が興奮気味であった。有名なプロ歌手(日本の「さだまさし」級)の証と賛美、案内してきた教会員の賛美歌の大合唱の後、病気とは思えない毅然とした確信に満ちたオク牧師の説教が行われ、2000人(約半数以上は未信者)の聴衆のうち、なんと約600名が教会に来ることを約束し、そのうちの半数が受洗を希望したこと(最後の祈りのなかで手を挙げさせた人数をかぞえたもの)が発表され、教会挙げての伝道力に驚かされた。
集会が終わったときの教会周辺は、大混雑でありながら、華やいだ雰囲気で粛々と散会し、この世の憂さが全く無いがごとき雰囲気に包まれていた。(教会への道順の角々で会員が交通整理をしていたが、笑顔での対応がうれしかった。)
4 水戸中央教会との関係に関する会話集
(1)10月17日(土)「水戸中央教会訪問短期宣教チーム懇親会」席上
コウさん(第1回宣教チームリーダ)の証。
『私は、少年時代日本で過ごしました。その関係もあり、第1回チームのリーダーを命ぜられました。丁度3年間の兵役を終えたばかりでもあり、また、日本においてはいじめられた思い出が多かったので、リーダーになるのは大変気が重かったのを記憶しています。研修はめまぐるしく過ぎました。最終日、全ての行事が終わり、チーム員全員で祈った時、一同、涙が止まりませんでした。主の僕は韓国も日本も全く同じである、私の出発前の日本に対する重い思いは全く消え去っていました。そして、今も変わりません。受入れ、ありがとうございました。』
(2) 山本隆久牧師と高杉との10月18日夜の就寝前の会話。
高杉「私はたまたまギデオン協会活動の結果、水戸周辺の諸教会に伺う機会が多いのですが、水戸中央教会ほど遊休施設が多く、立地条件の良い所はないと思います。もっと、宣教のために活用したいですね。日本基督教団の活動にも役立てたいし、大洗ベツレヘム教会やサラン教会との交流にも活用したいですね。」
山本「水戸中央教会の日常活動のためにも、他教会との交流のためにも、研修・宿泊等の多目的ルーム、キッチン、シャワー室等工夫して整えたいですね。
利用者は例えば寝袋持参にして、教会の負担をできるだけ少なくすることも、是非取り入れたいですね。
そうすれば、サラン教会の短期チームなど、年数回、気楽に受け入れられますね。お客さんとしてではなく。」
(3) 帰りの空港までのレンタカーの中でのキム・ハクヂュン牧師と両山本牧師、高杉、通訳コウ兄との車中会話。
キム「宣教チームのために教会員が私宅の布団まで持ち寄り準備してくれたとは全く知りませんでした。そこまでしていただかなくても結構でしたのに。」
当方「お客様をお迎えするのですから当然です。」
キム「宣教チームの派遣は、コウ兄弟の歓迎会での証にもありましたとおり、参加者には大変勉強になり、日本との友好のためにも大きな成果があります。ぜひ、気楽に、余りご無理せずに受け入れてください。」
当方「欧州では通常の寝袋持参スタイルで行いたいですね。今後とも各般にわたる交流を、気楽に続けたいと希望しています。」
キム「私たちは、ただ、ひたすら水戸中央教会のお役に立てればと願っています。
朝に地をおおう露、朝露は陽が上がると植物に吸い込まれて消えてしまいます。私たちは朝露の役割を果たせればと祈っております。青々と育つ植物は水戸中央教会です。今後とも、よろしくお願いいたします。」
(4) 帰りのインチョン空港で、サラン教会訪問チームメンバーの
宮内ゆいさんの決意
「私は、今回の旅行によって、キリストを受け入れ洗礼を受けたいと決意しました。よろしくお願いいたします。」
5 所 感
(1) 終始異国であるとの違和感は全く感じなかった。
かつて抱いていた「最も近くて最も遠い国」との呪縛は、共に主の僕であるとの同胞意識の前に胡散霧消した。わが国のかの国に与えた深い罪を心から素直に懺悔し、にも拘らず受け入れてくれる兄弟姉妹に心からお詫びし、その愛に衷心より感謝したい。
(2) サラン教会はキリスト教がもっとも大切にする庶民の心を掴んで宣教した結果、韓国では一種の社会運動となって発展してきたことが分かった。教えを聖書に求め、弟子訓練を通して伝道者をつくり、生活の中心に喜んで教会生活を置き、その喜びを自分だけに留めることなく、社会の迷える魂を救いに導く働きを重ねて、激動するこの世に社会的に対応する智慧を備えた庶民の集団を形成しつつ、しかも、韓国社会の中に応分の存在価値(市民権)を確保するに至っている。
(3)水戸中央教会も、31年前のサラン教会と同じスタート台にいると信じて、謙虚にしかし一歩一歩、個人の救済が社会運動につながる幻を目指して歩みたいと熱く祈らされ、新たな旅立ちを促された今回の訪問であった。