関東大震災の文学誌
大正12年(1923)9月1日に起きた「関東大震災」について書かれた文学作品・自伝・回想・エッセイ・ノンフィクション、あるいは物語の中で関東大震災が登場する作品などを集めたものです。
関連文献情報をお寄せいただけましたら幸いです。
『昭和文壇側面史』(講談社文芸文庫)
『山の手暮色』(講談社)
《参考》川本三郎『郊外の文学誌』(新潮社)
『銀座十二章』(朝日文庫)
「露宿」(大正12年10月、全集第27巻所収)
「十六夜」(大正12年10月、全集第27巻所収)
「間引菜」(大正12年11月、全集第27巻所収)
以上すべてかぐら川さんのご教示による。
竹田真砂子「ずぼら」(集英社文庫『小説・十五世羽左衛門』所収)
『荻窪風土記』(新潮文庫)
「読前読後の快楽 その3 関東大震災について(上)」(『BOOKISH』3号)参照。
巌谷大四『波の跫音 巌谷小波伝』(文春文庫)
小林勇『惜櫟荘主人 一つの岩波茂雄伝』(講談社文芸文庫)
『安曇野(第三部)』(ちくま文庫)
「入道雲」(旺文社文庫『北溟』所収)
「読前読後の快楽 その4 関東大震災について(下)」(『BOOKISH』4号)参照。
「塔の雀」(旺文社文庫『北溟』所収)
「長春香」(旺文社文庫『鶴』/福武文庫『長春香』所収)
「読前読後の快楽 その4 関東大震災について(下)」(『BOOKISH』4号)参照。
「災害弁士」(旺文社文庫『いささ村竹・鬼苑漫筆』所収)
「房総鼻眼鏡―房総阿房列車」(旺文社文庫『第三阿房列車』所収、38頁)
大正十二年の大地震の時、本所石原町で焼死したらしい私の女弟子を、何度目かに探しに行つた帰りに、両国橋の袂から俥に乗らうと思つた。市内電車はまだ動いてゐなかつたので、歩くのがいやだつたら人力車に乗る外はない。しかし私の家は小石川の雑司ヶ谷なので、その間をみんな乗ると高さうである。懐工合を考へた挙げ句、俥屋にここから小石川雑司ヶ谷へ行く間の、どこでもいいから七十銭だけ乗せてくれないかと云つたら、すぐに梶棒をあげて走り出し、九段の坂下まで来て、はいこれで七十銭と云つた。
「アヂンコート」(旺文社文庫『波のうねうね』所収)
「禿げか白髪か」(中公文庫『一病息災』所収、180頁)
大地震の時は、小石川の高台にゐたので火災には遭はなかつたが、最初の一揺れで、瓦が全部落ちてしまつた。そのお蔭で屋根が軽くなつたから、家は潰れなかつたけれど、二階に上がる梯子段の横の壁が崩れ落ちて段段を埋めてしまつた。二日目だつたか三日目だつたかに雨が降り出し、瓦のない屋根から笊を通した様に雨水が垂れて来た。
『思い川』(講談社文芸文庫)
水上勉『宇野浩二伝』(中央公論社)
第四十四章
『明治大正見聞史』(中公文庫)
永六輔『街=父と子』(角川文庫)
曾祖母の体験談。
またこの中で永さんは、「僕は芸能人の震災時におけるエピソードを集めたことがある」と書いている(141頁)。これらは何か著書としてまとめられているのだろうか。
『少年』(新潮文庫)
「読前読後の快楽 その4 関東大震災について(下)」(『BOOKISH』4号)参照。
内田魯庵「最後の大杉」(岩波文庫『新編思い出す人々』所収)
『東京灰燼記』(中公文庫)
「震災の記」(光文社文庫『綺堂むかし語り』/河出文庫『綺堂随筆 江戸の思い出』所収)
『あの日この日(一)』(講談社文庫)
中野朗氏のご教示による。
『写真で見る関東大震災』(ちくま文庫)
青江舜二郎『狩野亨吉の生涯』(中公文庫)
『作者の家』(岩波現代文庫/講談社文庫)
「読前読後の快楽 その3 関東大震災について(上)」(『BOOKISH』3号)参照。
猪瀬直樹『マガジン青春譜 川端康成と大宅壮一』(文春文庫)
堀切直人『浅草』(栞文庫)
矢崎泰久『口きかん わが心の菊池寛』(飛鳥新社)
『摘録 劉生日記』(岩波文庫)
林哲夫氏のご教示による。
『父 岸田劉生』(中公文庫)
冨田均『続聞書き・新宿末広亭』(平凡社ライブラリー)
「読前読後の快楽 その3 関東大震災について(上)」(『BOOKISH』3号)参照。
『本郷』(講談社文芸文庫)
「家」(『久保田万太郎全集』第2巻所収)
『火事息子』(中公文庫)
大江良太郎『家―久保田万太郎先生と私』(青蛙房)
今村武雄『小泉信三伝』(文春文庫)
『きもの』(新潮文庫)
「読前読後の快楽 その4 関東大震災について(下)」(『BOOKISH』4号)参照。
「大震災の周辺にいて」(岩波書店『幸田文全集18』所収)
「渋くれ顔のころ」(岩波書店『幸田文全集18』所収)
塩谷賛『幸田露伴(下の一)』(中公文庫)
結城昌治『志ん生一代(上)』(中公文庫)
古今亭志ん生『びんぼう自慢』
未確認。林哲夫氏のご教示による。
『眼中の人』(岩波文庫)
「読前読後の快楽 その4 関東大震災について(下)」(『BOOKISH』4号)参照。
『考現学入門』(ちくま文庫、藤森照信編)
『田端文士村』(中公文庫)
吉川潮『流行歌 西條八十物語』(新潮社)
「私の履歴書」(講談社文芸文庫『愛酒楽酔』所収)
『私の東京地図』(講談社文芸文庫)
『安城家の兄弟(中)』(岩波文庫)
「極楽とんぼ」(『極楽とんぼ 他一篇』岩波文庫)
戸板康二『ちょっといい話』(文春文庫)
新国劇の沢田正二郎が、当時帝劇の隣にあった警視庁で取り調べを受けていた。大正十二年九月一日の午前十一時である。
一座が公園劇場に出ていて、楽屋にすしが差し入れられたのを、座員が車座になって食べていると、ぶらっと入って来た警官が、花札賭博をしているのだと誤認して、「御用」と飛びこんだのを、若い者が逆になぐったことから、大事件に発展したのだった。
沢田という俳優は、時々自分が神になったような気がするといったりする人であったから、尋問している刑事に、こういった。
「正義の士を、そんなふうに扱ったりすると、天変地異がおこりますぞ」
それから五十八分経って、関東大震災が勃発した。
『書きかけの自伝』(旺文社文庫)
『アンデルさんの記』(『獅子文六全集』第7巻)
「残菊抄」(『奈良登大路町/妙高の秋』講談社文芸文庫)
「大震火災記」(岩波文庫『鈴木三重吉童話集』所収)
藤原龍一郎氏のご教示による。
『演歌の明治大正史』(岩波新書)
「大震災の唄」「復興節」の歌詞・譜面収録。
夏堀正元『風来の人―小説・高田保』(文春文庫)
高田保は本郷菊富士ホテルで罹災。
「結婚まで」(『松島秋色』講談社文芸文庫所収)
permenseさんのご教示による。
青江舜二郎『竹久夢二』(中公文庫)
『菊と葵のものがたり』(中公文庫)
「港の人々」(中公文庫『潤一郎ラビリンス15 横浜ストーリー』所収)
『東京震災記』(現代教養文庫)
中里恒子『忘我の記』(文春文庫)
《参考》高田宏『ほどよい距離の別天地―環東京十二景』(都市出版)
『寺田寅彦日記』(岩波書店『寺田寅彦全集』所収)
《参考》松本哉『寺田寅彦は忘れた頃にやって来る』(集英社新書)
「井筒」(講談社『孤独な女優』所収)
「読前読後の快楽 その4 関東大震災について(下)」(『BOOKISH』4号)参照。
『俳句・私の一句』(主婦の友社)
「読前読後の快楽 その4 関東大震災について(下)」(『BOOKISH』4号)参照。
「読者に」(岩波文庫『みみずのたはこと(下)』所収)
松本哉「墨東今昔」(『永井荷風の東京空間』河出書房新社所収)
吉屋信子「墨堤に消ゆ」(『鬼火/底の抜けた柄杓』講談社文芸文庫所収)
『断腸亭日乗』(岩波書店)
『石版東京図絵』(中公文庫)
「大震災の中の一人」(講談社文芸文庫『わが切抜帖より/昔の東京』所収)
「読前読後の快楽 その4 関東大震災について(下)」(『BOOKISH』4号)参照。
千谷道雄『秀十郎夜話―初代吉右衛門の黒衣』(冨山房百科文庫)
『かくてありけり』(講談社文芸文庫)
「大震と星」(中公文庫『星三百六十五夜 秋』所収)
「読前読後の快楽 その3 関東大震災について(上)」(『BOOKISH』3号)参照。
『放浪記』(新潮文庫)
《参考》川本三郎『林芙美子の昭和』(新書館)
吉川潮『江戸っ子だってねえ 浪曲師廣澤虎造一代』(新潮文庫)
『年月のあしおと(下)』(講談社文芸文庫)
「ツルボ咲く頃」(『ホトトギス』27-5、大正13年2月)
かぐら川さんのご教示による。
『東京恋慕帖』(ちくま文庫)
「大正東京錦絵」中に震災直後の川柳が多く紹介されている。
長井実編『自叙益田孝翁伝』(中公文庫)
林哲夫氏のご教示による。
白崎秀雄『鈍翁・益田孝』(上・下、中公文庫)
「「震災画報」より」(ちくま文庫『新編・予は危険人物なり』所収)
《参考》吉野孝雄『宮武外骨』(河出文庫)
矢崎泰久『口きかん わが心の菊池寛』(飛鳥新社)
「関東大震災」(ちくま文庫『記憶の絵』所収)
吉川潮『浮かれ三亀松』(新潮文庫)
木村久邇典『山本周五郎 青春時代』(福武文庫)
「街頭から見た新東京の裏面」(ちくま文庫『夢野久作全集2』所収)
「東京人の堕落時代」(ちくま文庫『夢野久作全集2』所収)
松山荘二『古書肆「したよし」の記』(平凡社)
山川静夫『そうそう そうなんだよ アナウンサー和田信賢伝』(岩波現代文庫)
東京市小石川氷川下四番地の自宅で遭遇
『関東大震災』(文春文庫)
吉武輝子『女人 吉屋信子』(文春文庫)
田辺聖子『夢はるか吉屋信子(上)』(朝日文庫)
Yoさんのご教示による。未確認。
千田是也『もうひとつの新劇史』(筑摩文庫)by653さん
秩父宮妃勢津子『銀のボンボニエール』(講談社文庫+α)byかわうそ亭さん
連城三紀彦『戻り川心中』by田島さん