夢野久作はこのスレッドを見た瞬間思いついたのですが、 アキラさんはイマイチとのことなので、路線変更。 ここで、ちょっと講釈を垂れますと、夢野久作さんのような 理詰めではあっても、クセのある文体は読みにくいと感じる 人もいるかもしれません。 こうした一種異様な雰囲気を持った作家さんは意外と多いです。 僕はこうした人々を「異界の住人」と形容します。 有名なところでは宮沢賢治などはその筆頭でしょう。 彼はまさに現世に存在する人間ではないからこそ描ける世界を 文学として形にし、それによって多くの人を異界へと連れ去る のでしょう。 そんなところで、僕がオススメしたいのは泉鏡花です。 『外科室』『高野聖』などが有名ですね。 ですが、この人の文章非常にクセがあり、正直読みにくいです。 さらにオススメするとすれば、その鏡花をライバルとみなした 三島由紀夫です。三島さんは神経質な人ですから、鏡花の描く 変質的な世界に魅せられながらも、非常に整理された文体で 「鏡花的」な世界を描こうとしています。 こちらはそういう意味で非常に読みやすいでしょう。 『豊饒の海』なんかが有名ですね。長いですが。 さて、僕のレスも長くなってきましたのでこれくらいに。 趣向を凝らしてみましたが、いかがだったでしょうか。
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