名犬映画


ベートーベン(1992年/監督:ブライアン・レバント)

ペット泥棒から逃れたセントバーナード犬がニュートン一家に入りこみ、ベートーベンと名付けられる。犬嫌いのパパ(チャールズ・グローディン)にもめげず、すくすく成長して立派な大型犬になり、いたずらをしてパパを困らせたり、プールに落ちた末娘を助けたり、パパの会社の危機を救ったりと大活躍。セントバーナード犬を手に入れようとするペット泥棒とグルになった獣医の悪だくみでベートーベンは危機に陥るが……

ほのぼのとした名犬映画で、気楽に愉しめます。内容的には平凡な出来ばえですが、ワンちゃんが出てくるだけでイイので〜す。

 

ベートーベン2(1993年/監督:ロッド・ダニエル)

ベートーベンは、美しい?メス犬のミッシーに一目惚れし、二匹は愛し合うようになるが、ミッシーの飼主が替わり、新しい飼主はミッシーを監禁してしまう。ベートーベンはミッシーを連れて逃げ出し、4匹の子犬が産まれる。ニュートン家の子供たちは両親に内緒で飼いはじめるが、子犬が高い値段で売れることを知ったミッシーの飼主が子犬を横取りしようと……

前作よりも、さらに平凡な出来ばえです。ベートーベンが常識的になって、いたずらのボルテージが下がったことと、敵役が意地悪なだけで悪人でなかったのが作品的に弱くなりましたね。

 

ラッシー(1978年/監督:ドン・チャフィー)

BS2が劇場版“名犬ラッシー”を6本立て続けに放映してくれ、6本目の『ラッシー』だけを観ました。

この映画には、思い出がありましてね。上の息子と映画館で一緒に観た初めての洋画だったんですよ。息子は殆ど寝ていましたけどね。

それでも、以前このことを息子に話したら、ラッシーが子猫を助けるシーンだけは憶えていましたよ。下の息子にも、レンタルビデオで15〜6年前に見せたことがあるんだけど、全然喜ばなかったなァ。

でもって、私がこの作品にこだわるのは……

『メリー・ポピンズ』、『チキチキ・バンバン』のシャーマン兄弟が原作を書き、脚本も担当しています。もちろん音楽もね。やむを得ぬ事情で、愛する飼い主から遠く離れた金持ちの屋敷に引き取られたラッシーが、元の飼い主のもとへ苦難の旅をするという、どうってことのないストーリーですが、音楽が素晴らしいんですよ。

なにしろ、ジェームズ・スチュアートの歌が聴けるんですから。タイトルで流れる「That Hometown Feeling」という曲です。彼が映画の中で歌うのはこれが二度目で、ずっと以前、『踊るアメリカ艦隊』というミュージカルの中で歌った「You'd Be So Easy To Love」以来です。J・スチュアートだけでなく、ミッキー・ルーニーも歌うし、ラッシーも歌う。

 1930年代から40年代にかけてFOXミュージカルのスターだったアリス・フェイも、ジュークボックスから流れるパット・ブーンの「A Rose is Not a Rose」に合わせて、パット・ブーンとのデュエットといった感じで歌ってくれます。

それから、パット・ブーンの娘さんであるデビー・ブーンが、挿入歌を3曲歌っています。明るく爽やかな歌声で、私の心に染み込みました。娘さんといえば、エフレム・ジンバリスト・ジュニアの娘のステファニー・ジンバリストが主人公の少年の姉役で出演していますよ。西部劇でお馴染みのパーネル・ロバーツやマイク・マズルキが懐かしい顔を見せ……

子供よりも、爺さまが楽しむ作品でした。

 

キャッツ&ドッグス(2001年/監督:ローレンス・ガダーマン)

世界征服?を企てている猫の組織に対して、ひょんなことから犬の組織の情報部員となった子犬(ビーグル犬)が大冒険。

人間の犬アレルギーを治す薬を奪い、逆に犬アレルギーを起こす薬に変えて、犬を人間世界から抹殺しようとする猫は完全に悪役。

犬好きの私としては面白く観ました。製作者もきっと猫嫌いなんだ。

スーザン・サランドンの声はわかったけど、チャールトン・ヘストンの声はわからなかったなァ。

それにしても動物の世界までアクション映画(コメディだけど)か。誠実な犬と人間の交流を謳った“ラッシー”のような映画は時代遅れなんですかね。

 

 

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