SFアクション


『ターミネーター3』(2003年/監督:ジョナサン・モストウ)

またしても未来から新型(T−X)ターミネーター(クリスタナ・ローケン)がやってくるんですな。目的はジョン・コナー(ニック・スタール)の同志を殺すためなんですが、途中でジョン・コナーを見つけ、ジョン・コナーに目標変更ね。

旧型(T−850)のターミネーター(アーノルド・シュワルツェネッガー)も未来からやってきて、ジョン・コナーと未来の妻であるケイト(クレア・デインズ)を守るためにT−Xと戦います。『ターミネーター2』の焼き直しみたいな作品で、目新しいところはありません。

ジョンとケイトの絆がうまく描かれておらず、やたらと街をぶっ壊すだけで三流アクション映画になってしまいましたね。結局、人間対機械の戦争が始まり、『ターミネーター4』に続くのですが、2→4だと繋がりが悪いので、4を作るために3を作った感じです。2→3の間にテレビシリーズがあって、一連の流れが完成しま〜す。

T−Xのクリスタナ・ローケンは、自動修復する不死身のサイボーグね。不死身といえばクリスタナ・ローケンは、テレビシリーズ『ペインキラー・ジェーン』では負傷しても自動治癒する超能力ヒロインでしたね。

 

『ターミネーター4』(2009年/監督:マックG)

マシン軍団と人類が戦争をしている未来から、人類のリーダー誕生前にその母親を殺すためにやってきたターミネーターの物語が『ターミネーター1』でしたが、これは『ターミネーター1』に至る前の未来の物語ね。

ジョン・コナー(クリスチャン・ベイル)率いる抵抗部隊によるスカイネットのマシン軍団基地攻撃で、2002年の科学実験の検体となった死刑囚マーカス(サム・ワーシントン)が甦るんですな。マーカスは『ターミネーター1』で母親を守るためにコナーに未来から送り込まれることになる若き日のカイル(アントン・イェルチン)と知り合います。なんやかんやあって、カイルはマシン軍団に捕まり、マーカスからそのことを知らされたコナーはマーカスとカイル救出にスカイネット基地に乗り込み、マーカスの秘密もわかるという次第です。

機械対人間の戦闘シーンが中心で、ターミネーターの恐怖というものはありません。この時点の未来はターミネーターも旧式で弱点も多いんですよ。クライマックスにおいて最新式ターミネーターが登場するんですが、これがアーノルド・シュワルツェネッガー(CG合成)で嬉しくなりましたね。

内容的には御都合主義が多く、首をかしげる所が多々あるんですが、音と映像が迫力あったので是としましょう。クリスチャン・ベイルは、主人公としての存在感が今イチです。相手役を惹きたてるのが、彼の芸風なのかなァ。

 

『アウトランダー』(2008年/監督:ハワード・マケイン)

宇宙モンスターを積んだ宇宙船が事故って、8世紀のノルウェーに墜落するんですな。生き残った地球人型宇宙人(ジム・カヴィーゼル)がバイキングと一緒にモンスター退治をするのね。

バイキングの王の命を救って彼らの仲間となり、旧式の武器でモンスターに立ち向かうところまでは面白かったのですが、モンスターのお涙頂戴話が出てきたあたりから腰くだけとなりました。自分たちの都合で平和に暮していた生物(モンスター)を殺した報いだなんてね。

結局、8世紀の武器ではモンスターに歯が立たないことがわかり、宇宙船の残骸からモンスターを切断できる刀や槍を作るんですが、当時の技術で宇宙物質から鋳造できたのかなァ。

溶岩の中に落とすのでは平凡すぎると思ったのか、別の手を考えたのはいいけど、あんなことでモンスターは死んだとは思えません。ラストがいいかげんだと、作品全体がコケてしまいま〜す。

 

『イーオン・フラックス』(2005年/監督:カリン・クサマ)

謎のウイルスでほとんどの人類が死滅した未来の物語で、生き残った人類は閉ざされたエリアの中で極度に管理された社会生活をしています。ウイルスワクチンの副作用で全女性が不妊体質となったため、死んだ人間のDNAからクローン人間を誕生させ、人口を維持している社会ね。指導者トレバー(マートン・ソーカス)を暗殺するために反政府組織が女戦士イーオン(シャーリーズ・セロン)を派遣するんですが、トレバーを見てイーオンは他人でない何かを感じます。

イーオンはトレバーの死んだ妻のクローンだったんですよ。クローン化で社会コントロールしていた権力者が、女性の不妊体質が治った事実を知ったトレバーとイーオンを殺すためにドンパチが繰り広げられます。

TVアニメを実写化した作品で、シャーリーズ・セロンの美女アクションが売りです。だけど、アクションそのものに目新しさはなく、未来社会の造形も平凡ですね。シャーリーズ・セロンを見ていればいいか。

 

 

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