『地底探検』(1959年/監督:ヘンリー・レビン)
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地質学者のリンデンブルック(ジェームズ・メースン)は、学生のアレック(パット・ブーン)から贈られた溶岩の文鎮の中から、100年前に消息を絶った地質学者サクヌッセムが書き遺した文銅を発見する。それには地底世界があることを記しており、スエーデンの火山学者ゲタボルグに溶岩の分析を依頼する。しかし、ゲタボルグからは何の連絡もなく、リンデンブルックとアレックが分銅に書かれていたアイスランドに赴くと、ゲタボルグはサクヌッセムの子孫の伯爵に殺されていた。ゲタボルグ夫人(アーリン・ダール)とガイドのハンスが加わり、リンデンブルックたちはサクヌッセムが遺した手がかりをもとに、地底世界への探検に出発するが…… ジュール・ヴェルヌの古典SFを、19世紀のほのぼのとしたイメージそのままに映画化した作品です。地底世界はセットとわかる作りだし、怪獣も本物のトカゲを大きく映して重ねただけで、特撮技術には見るべきものはありません。突っ込みどころの多い作品ですが、アヒルの名演技(アフラックのアヒルも顔負け)には拍手です。粗捜しをせずに、ニコニコ愉しむ映画ですね。 ちなみに、パット・ブーンは劇中でも「恋は赤いバラのように」を歌っていま〜す。 |
『センター・オブ・ジ・アース』(2008年/監督:エリック・ブレビグ)
ジュール・ヴェルヌの古典SF『地底旅行』を映画化した『地底探検』(1959年/監督:ヘンリー・レビン)のリメークでなく、『地底旅行』をもとにしたアドベンチャー映画です。行方不明になった兄の後を継いで地球内部の研究をしている地質学者(ブレンダン・フレーザー)が、兄が残した手がかりをもとに、兄の息子(ジョシュ・ハッチャーソン)とアイスランドにある火山に向かいます。兄の友人だった火山学者の娘(アニタ・ブリエム)がガイドとして加わり、地底探検することになるんですな。大キノコの森やら巨大な地底湖といった『地底旅行』の世界が展開します。主人公はヴェルヌの『地底旅行』を信じており、脱出方法も同じね。そういえば、教授・甥・ガイドというのは原作と同じですよ。 3D映画として作られているので、飛び出し効果のある場面がふんだんに出てきますが、過去の冒険映画に出てきたようなシーンの組み合わせで内容的には目新しさはありません。ユーモアあり、スリルありの、それなりに楽しめる娯楽映画と云っていいでしょう。 それにしても、技術が進歩してきたのか、最近、3D映画が増えていますね。DVDソフトにも3D対応があるようで、テレビでも気軽に3D映像を楽しめる時代がくるのですかねェ。 |
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『G.I.ジョー』(2008年/監督:スティーブン・ソマーズ)
デューク(チャニング・テイタム)は、輸送中のナノマイトをテロ組織“コブラ”に奪われてしまい、相棒のリップコード(マーロン・ウェイアンズ)と国際機密部隊“G.I.ジョー”へ入隊志願する。“G.I.ジョー”のホーク司令官(デニス・クエイド)は、ナノマイトが死の商人デストロ(クリストファー・エクストロン)によって一瞬のうちに金属を腐食させる化学兵器に変わったことを知り、二人にスカーレット(レイチェル・ニコルズ)とスネークアイズ(レイ・パーク)と協力して奪還するように命じる。ナノマイトの破壊力を試すためにパリに現われたのは、デュークの昔の恋人バロネス(シエナ・ミラー)とスネークアイズの宿敵ストームシャドー(イ・ビョンホン)だった…… |
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近未来を舞台にしたSF冒険アクションです。テレビアニメがベースになっており、マンガの世界ですな。G.I.ジョーの秘密基地が砂漠の真ん中で、対するテロ組織のアジトが北極の海中基地だなんて昔のマンガにあったなァ。 あっという間に金属を腐食させてしまう化学兵器で、昔読んだ藤子不二雄の『海の王子』に出てきた“食鉄虫”を思い出しましたよ。 派手なアクションが休みなく展開しますが、ドラマの中身は薄いです。未だに忍者(それも、忍者道場出身)が出てくるんですから、マトモな評価をすること自体無意味で〜す。 |
『ハムナプトラ3・呪われた皇帝の秘宝』(2008年/監督:ロブ・コーエン)
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前作から7年経ち、リック(ブレンダン・フレイザー)とエブリン(マリア・ペロ)の息子アレックス(ルーク・フォード)も大学生になり、親の血筋か中国皇帝(ジェット・リー)の遺跡を発掘しているんですな。この皇帝を甦らそうとしている組織があり、親子の大冒険がはじまります。ジェット・リーとミシェル・ヨーのカンフー・アクションは楽しめるものの、ジェット・リーの魔王としての迫力は不足しています。童顔・小柄のリーは、ミスキャストでしたね。前作同様、CGを駆使したモブシーンなど史劇的面白さもあり、肩の凝らない娯楽作品で〜す。 主演のブレンダン・フレイザーは、演技派なのかダイコンなのか、今イチよくわかりません。『赤い河』のジョン・ウェインのように実年齢より老けた役でも違和感なかったのと違い、大学生の父親役にしては若すぎます。それを演技でカバーしているようには見えないし…… |
『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(2008年/監督:スティーブン・スピルバーグ)
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先日観た『ランボー最後の戦場』が20年ぶりに復活したシリーズ第4作目だったのに対し、この作品も19年ぶりに復活したシリーズ第4作目ね。ハリウッドのネタ切れ情態は相変わらずですね。魅力的なヒーローが創造できないため、アメコミやリメーク、さらには復活に頼っている感じです。 でもって、“クリスタル・スカルの王国”ですが、物語展開のスピード感や演出においてスピルバーグらしさは出ていますが、内容的には前3作よりも劣りますね。今回の相手がソ連の諜報機関(ケイト・ブランシェットの悪女の魅力が今イチ)で世界制覇をたくらむナチほどインパクトがなかったのと、ロズウェルやナスカなど宇宙人襲来伝説を冒険の柱にしたためファンタジックな謎解きの面白さが薄れてしまいましたね。全体的にアイデア不足で〜す。 |