テレビからのリメイク


『マイアミ・バイス』(2006年/監督:マイケル・マン)

マイアミ警察特捜刑事のソニー(コリン・ファレル)とリカルド(ジェイミー・フォックス)は、麻薬密輸組織に運び屋として潜入する。組織を捜査していたFBIの捜査官が、FBI内部からの情報漏れにより殺されており、組織に知られていない彼らが担当することになったのだ。ソニーは組織の黒幕に信頼されているイザベラ(コン・リー)に近づくが……

1980年代後半に人気のあったTVシリーズの映画化です。監督のマイケル・マンはTVシリーズの製作総指揮をしていたんですね。TVシリーズと比べると少し暗い感じがしましたが、コリン・ファレルが持つキャラのせいかなァ。

マイアミを舞台に流行のファッションと音楽をとりいれた目新しい刑事ドラマということで人気になったのですが、20年後ではそれを売りにすることはできず、ハードボイルドな面を強調しています。悪くない出来ですが、それ以上ではありませ〜ん。

 

『M:i:V』(2006年/監督:J・J・エイブラムス)

IMFの訓練教官イーサン(トム・クルーズ)は、死の商人デイヴィアン(フィリップ・シーモア・ホフマン)を捜査していた教え子リンジーがデイヴィアンに捕えられたことから、メンバーと救出に向かう。しかし、任務は失敗し、リンジーは死亡する。リンジーが残したメッセージをもとにイーサンはデイヴィアンを捕えることに成功するが、IMF内部の裏切り者によって脱出される。そして、デイヴィアンはイーサンの妻ジュリアを誘拐し……

監督が人気テレビシリーズ『エイリアス』のJ・J・エイブラムスなので、物語展開や演出に『エイリアス』に似たところがありましたね。だけど、前2作より内容的には良かったですよ。オリジナルとはかけ離れていても、『スパイ大作戦』的なところも少しはありましたからね。それと、トム・クルーズが超人的でなかったのが良かったで〜す。

 

 

『スター・トレック』(2009年/監督:J・J・エイブラムス)

自分の進むべき道を探していたカーク(クリス・パイン)は、戦死した父を知るパイク艦長と出会い、惑星連合艦隊に志願する。3年後、艦長試験の対応で謹慎中だったカークは、友人のドクター・マッコイ(カール・アーバン)のおかげで、緊急出動命令が出たエンタープライズ号に乗り込むことができる。未来からタイムスリップしてきたネロ艦長(エリック・バナ)の宇宙船によってバルカン星は潰滅し、パイク艦長もネロに捕らえられる。ネロの次なる目的は地球潰滅で、エンタープライズ号の中ではカークとスポック(ザカリー・クイント)が意見対立しており……

カーク艦長率いるUSSエンタープライズ号の隊員が勢揃いするまでの、TVシリーズ『宇宙大作戦』の前日談的な物語になっています。TVシリーズの設定と若干異なるのは、タイムスリップによって未来からきた敵と戦うことになるからですね。ドラマ的に面白くする趣向は、『エイリアス』や『LOST』といった人気TVシリーズを手がけたJ・J・エイブラムスだけあって手馴れたものです。ただ、『宇宙大作戦』を知っている人を対象とした映画作りをしているので、そうでない人は面白さが半減するでしょう。

ウィノナ・ライダーがスポックの母アマンダ役で、レナード・ニモイが未来からタイムスリップしてきたスポック役で出演していま〜す。

 

『ゲット スマート』(2008年/監督:ピーター・シーガル)

アメリカの情報機関コントロールで働くスマート(スティーブ・カレル)は分析担当官だったが、世界征服を企てる犯罪組織カオスに本部を攻撃されて、諜報員の情報が全て漏れてしまう。そこで、チーフ(アラン・アーキン)は、顔の知られていないスマートと整形したばかりの99号(アン・ハサウェイ)を、カオスの陰謀を探るためにモスクワへ派遣するが……

ドジな情報員スマート(スティーブ・カレル)と相棒の99号(アン・ハサウェイ)が活躍する1960年代の人気テレビドラマ『それ行けスマート』のリメイク映画です。

テーマ曲とタイトルシーンに懐かしさを覚えましたよ。スマートの本質を見抜いて?信頼している?チーフ(アラン・アーキン)や、とんでもないところから姿を現す13号(ビル・マーレイ)など、テレビでも馴染みのキャラが登場するのもね。爆笑まではいきませんが、とぼけた味わいがあって楽しめました。

 

 

 

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