アクション映画いろいろ


『ヴァン・ダムINコヨーテ』(1999年/監督:ジョン・G・アビルドセン)

元特殊部隊の凄腕兵士だったエディ(ジャン・クロード・バンダム)は、生きる希望を失って放浪していた。唯一の財産であるオートバイを友人のジョニーシックス(ダニー・トレホ)に譲ろうと、砂漠を走っていたら、町の無法者・ホーガン兄弟に襲われ、重傷を負わされてオートバイを奪われてしまう。ジョニーシックスに救出されたエディは、オートバイを取り返すために町に乗り込み……

元ネタは黒澤の『用心棒』ですが、見事なまでに凡作です。美味しいアップルパイを食べて、それを作ったレストランの女主人と仲良くなったら、俄然生きる希望を持つ主人公の能天気なキャラには笑えますけどね。

ヴァン・ダムのアクションは、ワンパターンで如何ってことありませ〜ん。

 

『ボーン・アイデンティティー』(2002年/監督:ダグ・リーマン)

マルセイユ沖で背中に2発の銃弾を受けて漂っていた男(マット・デイモン)が漁船に助けられる。男は記憶を失っており、手がかりは尻に埋められているジェイソン・ボーンという名とチューリッヒ銀行の貸金庫ナンバーが表示されていたマイクロ・カプセル。貸金庫の中は、大金と名前が異なる数種のパスポートだった。銀行を出た時からボーンは何者かに命を狙われる。逃げ込んだアメリカ領事館でマリア(フランカ・ポテンテ)という女性と知りあい、彼女の車で手がかりを求めてパリへ……

ロバート・ラドラムの『暗殺者』の映画化。原作からは、かなり脚色していますが、結構楽しめましたね。

主演のマット・デイモンの動きの悪さはあっても、メッタヤタラとブッ放す派手な銃撃戦や、見ていて白けるCGアクションがなかったことに好感を持ちました。

それと、ヒロインのフランカ・ポテンテが何処にでもいるような姐ちゃんで、リアル・サスペンスにマッチしていたのが良かったで〜す。

 

『ボーン・スプレマシー』(2004年/監督:ポール・グリーングラス)

ベルリンで公金横領事件を捜査していたCIAの情報員が殺される。現場にジェイソン・ボーン(マット・デイモン)の足跡が残されていたことから、捜査責任者のパメラ・ランディ(ジョーン・アレン)はボーンの行方を追う。その頃、ボーンはインドで恋人マリー(フランカ・ボテンテ)と暮らしていたが、何者かに襲撃され、マリーは殺されてしまう。ボーンはCIAの仕業と考え……

“ボーン”シリーズ2作目で、主演のマット・デイモンは編集効果(短いカット割は好きになれないのだが)もあり、前作より動きが良くなっていましたね。一流の殺し屋スパイらしくなっています。負傷しても痛みを感じないヒーローには感情移入できないのですが、ジェイソン・ボーンはOKです。

黒幕であるCIA幹部のブライアン・コックスも生真面目責任者のジョーン・アレンも、いかにもといった感じでリアル・サスペンスにマッチしていてグッド。

前作より出来は良いと思いま〜す。

 

『ボーン・アルティメイタム』(2007年・監督:ポール・グリーングラス)

ジェイソン・ボーン(マット・デイモン)は、ロンドンで自分の名前が出ている新聞を見て、記事を書いたロス記者に連絡する。ロスはブラックブライアー計画のことを知り、CIAに追われていた。ボーンはロスに接触することができたが、ロスはCIAのスナイパーに殺される。ロスの情報源がマドリッドのCIA支局長ダニエルズとわかり、ボーンはマドリッドへ向かう。しかし、ダニエルズは逃亡した後だった。マドリッド支局で働いていたニッキー(ジュリア・スタイルズ)の協力で、ダニエルズの行き先がタンジールとわかる。CIAの殺し屋によってダニエルズは殺され、ボーンとニッキーも命を狙われるが、逆に殺し屋を殺してボーンはニューヨークへ……

ボーンの過去が全て明らかになる最終作。脚本の出来が良く、ムダなところがなくて最後まで一気に見せてくれました。アイデンティティから通して見ても矛盾がないですからね。マット・デイモンも動きがよく、たくましさも加わってグッドです。娯楽作品として満足、満足。

 

『ダイハード4.0』(2007年/監督:レン・ワイズマン)

FBIのコンピュータが何者かに侵入され、FBIサイバー犯罪部はブラックリストに載っているハッカー逮捕を全国の警察署に命じる。ニューヨーク市警のマクレーン(ブルース・ウィルス)はハッカーのマット(ジャスティン・ロング)の逮捕に向かうが、何者かに命を狙われていた。その頃、7人のハッカーが殺され、全米のライフラインを監視するコンピュータがサイバーテロに乗っ取られる。サイバーテロの首領トム・ガブリエル(ティモシー・オリファント)から執拗に命を狙われたマクレーンは反撃を開始するが、マクレーンの娘ルーシー(メアリー・エリザベス・ウィンテッド)が敵にさらわれ……

ビル→飛行場→銀行ときて、今度はコンピュータを乗っ取ったサイバーテロとの対決です。アナログ人間とデジタル人間のコンビ設定は面白いのですが、それが巧く活かされていませんね。アクションの連続だけが見せ場というのは寂しいですよ。それもムチャクチャ。自動車をぶつけてヘリコプターを撃墜するのは、やり過ぎと思っていたのに、ミサイル攻撃してくるジェット機までやっつけちゃうんですからね。いくらタフな親父といってもねェ。

拳銃をつきつけられて、自らトリガーを引き、貫通弾で敵を倒すのはタフな親父らしくてグッド。CGで何でもできるといったって、常識範囲でのアクションレベルに留めて欲しかったで〜す。

 

 

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