新東宝のアクション映画


『勝利者の復讐』(1958年・新東宝/監督:小森白)

金庫破りで服役していた前島(細川俊夫)は、出所して真面目に働くつもりであったが誰も雇ってくれず、妻の房江(小畑絹子)も夫が前科者と知れて解雇される。そんな前島を雇ったのが、貿易商事の深沢(天知茂)だった。深沢は前島を脅して宝石強盗するが、前島は警察に捕まる。深沢は前島の口を塞ぐために房江を誘拐するが、深沢に暴行された房江は自殺してしまう。そのことを知った前島は皆川警部(沼田曜一)に全てを打ち明けるが、深沢には鉄壁のアリバイがあり……

脚本が酷すぎてツッ込む気にもならない最低映画です。子供を使ってお涙頂戴、小畑絹子で少しエロッぽさを、双子トリックによるサスペンス、銃撃戦のアクション、おまけに前科者の更生という社会問題まで折り込んだ内容で、登場人物全員が常識外れの行動をするという“闇鍋”のような作品ですよ。

おまけに出演者が真面目に演技しているので、笑うに笑えません。ひとり浮いている天知茂が名優に見えま〜す。

 

 

トップへ    目次へ