SF西部劇


『タイムライダー』(1983年/監督:ウィリアム・デイアー)

モトクロスライダー(フレッド・ウォード)が砂漠横断レース中に、時空研究所の実験に巻き込まれて1877年の西部(といっても、メキシコなんですけどね)にタイムスリップします。オートバイを見て欲しくなった無法者(ピーター・コヨーテ)に追っかけ回され、逃げ込んだ村で娘(ベリンダ・バウアー)とラブラブとなるんですな。無法者一味によって、オートバイを奪われ、娘も拉致されて、村の神父(エド・ローター)・無法者を追ってきた保安官(L・Q・ジョーンズ)と一緒に彼らの本拠地へ乗り込んで銃撃戦ね。主人公は研究所によって救出されますが、娘とは離れ離れとなって……

モンキーズのマイク・ネスミスが音楽を担当しているだけでなく、監督のデイアーと共同で脚本を書いています。全体的にはキレの悪い演出なんですが、現代と過去のカルチャーギャップや、馬とオートバイとのチェイスなど結構楽しめましたね。

曽祖父が自分というのは、タイム・パラドックスに問題が発生するんじゃないかなァ。

 

『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』(1990年/監督:ロバート・ゼメキス)

パート2で1955年に取り残されたマーティ(マイケル・J・フォックス)は、デロリアンが故障して1885年から帰れなくなったドク(クリストファー・ロイド)からの手紙をもって1955年のドクに会いあます。そのまま隠されていたデロリアンをドクは修理しますが、手紙を書いた1週間後にドクは無法者(トーマス・F・ウィルソン)に殺されることがわかり、ドクを助けにマーティは1885年にタイムトラベル。ここからが西部劇ね。

到着するやインディアンと騎兵隊の追かけっこにまきこまれ、ガソリンタンクがインディアンの矢に射抜かれて燃料がなくなります。マーティはクリント・イーストウッドと名乗りますが、1955年のドクが用意してくれた服はシンギング・カウボーイ風。酒場での無法者とのやりとりが笑えますね。鍛冶屋になっていたドクと会い、タイムトラベルに必要なスピードを得るために汽車を使うことにします。しかし、汽車の到着前にマーティは無法者と決闘することになり……

イーストウッドで決闘となれば、あの有名な作品の再現ね。ドクが恋人の女教師クララ(メアリー・スティーンバーゲン)を暴走した馬車から救ったり、汽車を奪うために馬から飛び移ったりと、西部劇でお馴染みにシーンが次々に出てきて楽しくなりますよ。銃のセールスマンがコルトSAAをピースメーカーと言っていたのも嬉しかったで〜す。

シリーズ的にはパート2で完了しても不都合はないのですが、スピルバーグは西部劇が好きだったのでしょう。

 

『荒野のタイム・ドロッパーズ』(1986年/監督:ピーター・ワーナー)

『タイムライダー』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』とは逆に、西部のガンマンが現在のテキサスにタイムスリップして活躍する物語です。

銀行襲撃して追われた無法者パイク(ウィリアム・ランキング)、ビリー(パトリック・ハウザー)、アイス(リチャード・ラウンドトゥリー)、ウルフ(チャールズ・ネイピア)の4人がコマンチの墓場に逃げ込み、落雷があって、追ってきたシェリフのグレイル(ロッド・テイラー)と一緒にタイムスリップします。かつてグレイルはパイクたちと同じ無法者仲間で彼らのリーダーだったことから、新しい世界で一緒に暮らすことになるんですが、不満を持ったビリー、アイス、ウルフが出て行きます。賭博場でギャングと乱闘してビリーとウルフが警察に逮捕されたことをアイスから知らされたグレイルは彼らを救出に行くんですが、一緒に捕まっていたギャング団のボスが脱走したことから警察に彼らの仲間と間違えられるんですな。無実を証明するために、ギャング団を追って……

新式銃だと全然当らず、西部開拓時代の銃だと100発100中。ガンベルトを腰に巻き、5人のガンマンが横に並んで、ギャング団のアジトに乗り込むところは西部劇でお馴染みのシーンで嬉しくなりますよ。ラストでは、彼らは過去には戻らず、現在の世界で探偵事務所を開くことになります。TVシリーズのパイロット作品で、全部で13エピソードあるみたいです。TVシリーズでは、SF西部劇でなく現代西部劇になるのかな。

 

『監獄都市ブラッド』(1972年/監督:ピーター・サスディ)

運転していた車が兵士に取り囲まれ、謎の町ブッラドシティで目がさめたとき、主人公(キア・デュリア)は記憶が消されているんですな。その町は保安官(ジャック・パランス)が支配する野蛮な奴隷社会で、市民権を得るには戦って相手を殺さなければなりません。ブッラドシティは西部の町そっくりで、町の住民は全てガンマンというマカロニウエスタンの世界です。殺し合いは日常茶飯事ね。主人公は町の秘密を探るべく活動を開始します。それをテレビのモニターで見ている連中がいて……

この町はバーチャルの世界で、エリート部隊の隊長を選ぶ試験をしているんですな。国家のためなら殺人も平気で、指導力のある強い者を捜しているんですよ。女性科学者(サマンサ・エッガー)が主人公に興味を持ってプログラムに介入したことから、主人公の記憶が戻りそうになったり、記憶が戻ったジャック・パランスが突然自殺したりして、説明不足でモヤモヤしたところが多いのが欠点ですね。夢から覚めた主人公が、現実の戦場に行くのを拒否して、バーチャルの世界に戻って行くラストは、よくわからな〜い。

 

 

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