西部劇といっても


クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ』(2004年/監督:水島努)

しんちゃんと仲間のカスカベ防衛隊が無人の映画館に忍び込むと、映写機が回っており、しんちゃんがトイレに行っている間に仲間がいなくなる。夜になって、家族を連れて映画館へ行くと、西部劇が上映されており、しんちゃん一家は映画の世界へ迷い込んでいた。しんちゃん一家や仲間以外にも、カスカベの住民が西部劇の世界にきており……

映画の西部劇の世界から、しんちゃんたちが住むカスカベに如何にして戻るかというストーリーです。西部劇のパロディが色々でてきて笑えます。水島監督は脚本も書いており、“へんな顔の男”を登場させたりして、作品内容から見て年齢的にはマカロニ世代の人ですかね。

マカロニ好きの友人が、この映画を劇場で観て、“へんな顔の男”がマッチを点けるシーンでバカ笑いしたら、周りでは誰も笑っていなかったと言っていましたから、監督が意図した効果がどれだけ観客に理解できたか不明ですけど。

私は、ジョン・ウェインを力の象徴としてとらえ、ジョン・ウェインの正義をかなり皮肉っているのは面白いと思いました。何しろ“キング・オブ・ウエスタン”なんですから。“荒野の七人”が束になってかかっても、ウェインには敵わな〜い。

 

アメリカ物語2 ファイベル西へ行く』(1991年/監督:フィル・ニベリング、サイモン・ウェルズ)

ロシアからニューヨークへ移住してきたネズミ一家が、「西部ではネコとネズミが仲良く暮す、豊かで楽しい町がある」という悪ネコ一味の甘言にのって、他のネズミたちと西部へ向かう。しかし、それは、でかいネズミ捕りで一挙につかまえて食べてしまおうという悪ネコ一味の罠だった。悪計を盗み聞いたファイベルは、憧れの保安官ワイリー・バープに応援を頼むが……

スピルバーグがディズニーの向こうをはって製作した『アメリカ物語』は、長編アニメ史上最大の興行収益をあげたそうですが、ファイベルはそれほど魅力的なキャラクターには思えません。前作を観ていないので、何ともいえないんですけどね。

西部が舞台なので、西部劇のパロディは出てきますが、腹を抱えて笑うことはなかったです。日本語吹替え版を観たせいだろうか。ワイリー・バープの声は、原版ではジェームズ・スチュアート。きっと例のモグモグ声で喋っているんでしょうね。原語版(字幕スーパー)の方が、良さが出たかもしれません。

 

夢みる子犬ウィッシュボーン ドッグ・デイズ・オブ・ザ・ウエスト』(1998年/監督:リック・ダフィールド)

オークデールの祭りの日、子供たちが歌っているステージの上の照明器具が落ちそうなのに気づいたウッィシュボーンが吠え、ワンダが間一髪で子供たちを救う。ワンダは町のヒーローになるが、テレビ局は悪意を持った取材を行い、ワンダの父親が新聞社を乗っ取ったと報道する。テレビを見ていたウッィシュボーンは、西部開拓時代を夢みて……

主人公のウッィシュボーンは、オークデールという町に住むジョー少年と母親のエレンに飼われているジャック・ラッセル・テリア犬です。ジョーたちが体験するトラブルの解決のヒントをウッィシュボーンが名作の中から見つけ、その名作の登場人物のひとりとなって物語を紹介します。

『ドッグ・デイズ・オブ・ザ・ウエスト』は、人気シリーズのスペシャル版でして、元になっている名作はO・ヘンリーの『ハート・オブ・ザ・ウエスト』です。この作品では、ウッィシュボーンはビルというカウボーイになって登場します。ビルはカウボーイで稼いだ金で銀行頭取になるのですが、親友のトムに無担保で1万ドル融資したことが銀行査察官に見つかりピンチに陥ります。そんな時、酔っ払いの荒くれ男が拳銃を乱射する騒動が起こります。荒くれ男を改心させ、融資問題もトムの牛が売れて無事解決。そして、現実に戻って、ワンダのトラブルも解決します。犬としてだけでなく、馬に乗ったり、酒場のカウンターで食事をしたりと、人間様顔負けの活躍をしますよ。

ところで、マキノ雅弘の佳作『弥次喜多道中記』(脚本は小国英雄)の中の1シ−ンに、O・ヘンリーからのパクリがあるのを、今頃気づきました。

 

 

トップ    シネマ    目次