(1954年・大映)
|
(スタッフ) 監督:三隅研次 原作:林不忘 脚本:衣笠貞之助 撮影:牧田行正 音楽:服部正 |
(キャスト) 丹下左膳 ……大河内伝次郎 軽業お島 ……高峰三枝子 柳生源三郎……坂東好太郎 萩乃 ……三田登喜子 蒲生泰軒 ……柳永二郎 峰丹波 ……杉山昌三九 愚楽老人 ……高堂国典 鼓の与吉 ……上田寛 |
三隅研次の第1回監督作品であるとともに、大河内伝次郎の最後の丹下左膳。サスガの大河内も、寄る年波に勝てず、動きが鈍くなっています。齢相応の重厚な立回りならいいのですが、左膳のような動きの速い殺陣だとつらいですね。稲光を受けての立回りとか、演出に工夫をこらしてはいるのですが…… この映画、子どもの頃に観ているんだよなァ。ススキの原に佇む左膳の姿は記憶にありますから。それと、高堂国典の愚楽老人が将軍吉宗の背中を流すシーンも憶えています。それにしても、高堂国典は巧いなあ。愚楽老人役は薄田研二もよかったが、甲乙つけがたいですね。それに引きかえ、板東好太郎の柳生源三郎のチャンバラはヘタクソ。 脚本は三隅研次の師匠にあたる衣笠貞之助。左膳映画のレギュラーである櫛巻お藤が、軽業お島(高峰三枝子)に名前が変わっており、峰丹波の一味に殺されてしまいます。殺す必要性はないと思うんだけど…… |
|