万里昌代なのだ


万里昌代は、「読売グラフ」、「週刊サンケイ」のカバーガールから1956年に新東宝へ入社。前田通子、三原葉子に続くフレシュ・グラマーとして注目を集めましたが、代表作がないんですよねェ。モダンバレーができたことと、柔道初段の腕前が買われて、エロチカル・アクションに便利に使われた感じです。

新東宝が潰れた後、大映に移りましたが、『斬る』において「情けを知れ!」の名セリフで、全裸のまま殺されるシーンが印象に残っているくらいで、目立った活躍はありません。それでも意外と隠れファンがいるんだよなァ。

 

 

『女巌窟王』(1960年/監督:小野田嘉幹)

九州の最南端の港町は、麻薬取引に使われる犯罪都市だった。麻薬ギャングが経営するキャバレーで踊るルミ(三原葉子)は、弟を麻薬取引の関係からギャング団に殺され、自らも危険を感じて妹のエミ(万里昌代)と逃げ出すが、ギャング団に追いつめられ、孤島の洞窟に閉じ込められてしまう。しかし、なんとか逃げ道を見つけだし、さらに海賊が隠した宝物も見つける。数年後、二人は海賊の宝物を資金に、横浜で事業をしているギャング団に復讐を開始する……
 洞窟に閉じ込められた二人の衣服がボロボロになり、肌が露出してくるところがエロっ
ぽいんですよ。それと洞窟から脱出して、海で身体を洗うところね。

物語は陳腐で、どうしようもなかったけど、三原葉子と万里昌代のエロい肢体が見れて満足、満足。

 

『スター毒殺事件』(1958年/監督:赤坂長義)

愛する女性(万里昌代)を女優にしたら、人気男優に彼女は誘惑され、二人は愛するようになる。嫉妬に狂った男(天知茂)は、ウィスキーに毒を入れて男優を殺すが……

新東宝時代の天知茂は殺人者役が多いんですが、独特の味があるんですよね。悩める殺人者というか、屈折した心理が自然とにじみ出ているんですよ。後年、渋い二枚目として活躍するテレビ時代よりも、新東宝時代の彼に魅力を感じますね。

万里昌代に悩ましいシーンはありません。三原葉子も出演していましたが、彼女らしい見せ場はなし。二人の大胆で、扇情的なシーンが見たかったよォ。

 

『暴力五人娘』(1960年/監督:曲谷守平)

白百合服飾大学の理事長(国方伝)は底抜けの善人で、女子ラグビー部の五人(万里昌代、大空真弓、三条魔子、扇町京子、橘恵子)は、悪賢い教頭(沢井三郎)が理事長更迭を計画しているので心配で仕方がない。大学の土地に観光ホテル建設を目論んでいる教頭の黒幕・河田(並木一路)が殺し屋(菅原文太)を雇ったことから……

はっきりいって、つまらない青春コメディ。ナンセンスな可笑し味を狙っているのだろうが、バカバカしすぎて笑えませ〜ん。それでも、オツムの弱い発明狂の理事長を国方伝が好演。国方伝は演技下手の役者なんですが、それがかえって良かったような気がします。沢井三郎もきっちりコメディ演技をしています。

それにしても、お色気シーンが皆無というのは、どういうことだ。新東宝らしくなぞォ。怒りの大放屁、チャブ台返し!

 

『海豹(あざらし)の王(キング)』(1959年/監督:三輪彰)

老舗の上杉漁業とヤクザの陣馬漁業が反目している猟師町にアザラシの辰(宇津井健)という流れ者の漁師がやってくる。辰は陣馬漁業の浜太郎(高宮敬二)に絡まれている飲み屋の女・秋子(三原葉子)を助けて秋子に惚れられるが、辰は上杉漁業の娘・マリ子(万里昌代)に惹かれていた。辰は上杉漁業で働くことになり……

荒っぽい漁師の世界を描いたアクション映画。漁業が近代化された現在では、成立しないジャンルですね。

宇津井健はカッコいいのですが、どこから見ても漁師には見えませ〜ん。艶っぽいシーンがなかったのが残念ですが、勝気な娘役の万里昌代は持ち味が出ていました。

 

『スパイと貞操』(1960年/監督:山田達雄)

スパイ事件を捜査中の憲兵少尉が、女給と心中に見せかけて殺される。小坂憲兵隊長(沼田曜一)は、憲兵少尉が残したメモから女給が働いていたキャバレー“山城”が怪しいとにらみ、内偵を開始する。危険を感じたキャバレーのマスターが小坂を殺そうとするが逆に捕えられる。マスターの正体は、昼間は商事会社の社長秘書をしている田宮摩美(万里昌代)だった。海軍軍令部の機密が漏れている背後に、その商事会社が存在すると考えた小坂は……

サスペンス映画というより、商事会社社長の細川俊夫と海軍軍令部の事務員・三田泰子のメロドラマですね。万里昌代が下着姿で拷問を受けるのがウリかな。

ところで、憲兵隊とスパイ団の銃撃戦で、憲兵隊員が使っていたのは、ナンブ14年式の実銃でした。アラカンさんや、アキラも語っていましたが、当時は警察が協力してくれていたようです。

 

 

 

トップへ    目次へ   ギャラリ