アクションホラー


『バイオハザードV』(2007年/監督:ラッセル・マルケイ)

ウィルス感染によって人類はゾンビ化し、都市は荒れ果て砂漠化している近未来社会を舞台に、特殊能力を持った主人公(ミラ・ジョボビッチ)が、生き残っている人類とゾンビ集団と戦いながらウイルス非感染地域を目指して旅するアクションホラーです。

原作がテレビゲームなので人間ドラマなんて端から期待していなかったのですが、前2作以上に中身がありません。極秘研究所で主人公のクローンを開発しているオープニングや、ゾンビ烏の大群が襲ってくるシーンなどは映像的には悪くないんですが、それだけではねェ。

それにしても、ミラ・ジョボビッチはどんどんB級女優化していくなァ。

 

『バイオハザードWアフターライフ』(2010年/監督:ポール・W・S・アンダーソン)

T−ウィルスによってゾンビとなった人類があふれる東京に、彼らを生み出したアンブレラ社の地下秘密基地があって、主人公アリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)がその施設を破壊しに現れます。クローンアリスは前作の続きね。

でもって、前作で別れたクレア(アリ・ラータ)たちと逢うためにアラスカに行くのですが、クレアは変な装置をつけられていてアリスを襲ってきます。クレアの装置を外し、生存者たちの唯一の希望であるアルカディアを求めてロサンジェルスへ。ゾンビたちに囲まれた刑務所にいる生存者を港湾に停泊しているアルカディア号に脱出させますが……

原作はゲームですが、ストーリー展開までゲーム的です。ミッション1:東京アンブレラ基地の破壊、ミッション2:アラスカでの再会、ミッション3:LA刑務所からの脱出、ミッション4:アルカディア号での対決といった具合にね。自分が主人公になってゲームするのにはいいでしょうが、映画として観るには単純アクションばかりで退屈します。

『プリズン・ブレイク』のウェントワース・ミラーが出演しているのですから、刑務所からの脱出はもう少し知恵を絞って欲しかったですねェ。

 

『ゾンビランド』(2009年/監督:ルーベン・フライシャー)

人類の殆どがウィルスによってゾンビ化した世界を舞台に、若者(ジェシー・アイゼンバーグ)が旅の途中で知り合ったゾンビハンター(ウディ・ハレルソン)や姉妹(アビゲイル・ブレスリンとエマ・ストーン)と、ゾンビのいない遊園地をめざすというロードムーヴィです。

若者が考えたゾンビから生残るための32のルールというのが、これまでのゾンビ映画のパロディになっており笑えます。

ビル・マーレイが自分自身の役で出演しており、ウディ・ハレルソンとのやりとりは真に漫才ね。最近のハレルソンは変な役が多いのですが、この作品でも異状ぶりを見せて笑わせてくれます。

出演者の少ない低予算映画ですが、上出来のコメディホラーに満足、満足。

 

『プレデターズ』(2010年/監督:ニムロッド・アーントル)

第1作の『プレデター』(1987年/監督:ジョン・マクティアナン)と同様にジャングルでのプレデターとの戦いです。ただ、そのジャングルは地球でなく、主人公(エイドリアン・ブロディ)たちが拉致されてきた惑星なんですけどね。

プレデターも一匹でなく、四匹(うち一匹は種族が違うらしく、他の三匹に捕えられている)です。プレデターの目的はハンティングで、拉致されてきたのは、特殊部隊員・傭兵・狙撃手・死刑囚・ヤクザなど一筋縄ではいかない連中で、プレデターとしても狩り甲斐があるわけね。

死刑囚はそれほど戦闘能力があるとは思えませんが、ヤクザは日本刀でチャンバラしたりして、カッコよく描かれていました。

プレデターの習性や武器は、これまでのシリーズで承知を前提に作られているので、説明などなく最初からドンパチです。初お目見えのプレデター犬が、意外とアッサリやられちゃったのは物足りませんでしたね。

SFホラーから戦争アクションへの転換は、『エイリアン2』と同じで、20年以上経って製作されたのは、二番煎じの批判をかわす意図だったのかな。

画像は、主人公のエイドリアン・ブロディと狙撃手のアリシー・ブラガ。予想のつく展開で、この二人が生き残ることになるので〜す。

 

 

 

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