女優が目的


『軽蔑』(1963年/監督:ジャン・リュック・ゴダール)

大物プロデューサー(ジャック・パランス)に遠慮する脚本家(ミシェル・ピッコリ)の夫に不満を抱いた妻の女優(ブリジット・バルドー)が、映画製作が進行する中で、卑屈な夫を軽蔑していくというシニカルな愛を描いた作品です。フリッツ・ラングが映画監督役で出演しているのが一興ですね。

内容なんかどうでもよく、カリブ海の映像が実に美しいです。ブリジット・バルドーも美しいです。BBが全裸で泳ぐ、海の色とBBの肌の色のコントラストが美しいです。BBといえばケバイ印象を持っていたのですが、この映画では素の魅力が出ていますよ。「美容の秘訣、お化粧に5分以上の時間をかけないこと」と当時の映画雑誌で語っていたことに納得で〜す。

 

 

『太陽の下の18歳』(1962年/監督:カミロ・マストロチンクエ)

夏の休暇を楽しむために、ニコラ(ジャンニ・ガルコ)、レロ、ナンニの3人の若者がナポリ沖合いのイスキア島にやってくる。船の中でニコラは、帽子をつぶしたことでニコル(カトリーヌ・スパーク)と知り合う。島には彼らと同様な6人の若者がいて、たちまち意気投合する。ニコラとニコルは同姓だったために、ホテルの間違いで同室になってしまう。出会った時から感じ合うものがあった二人は、ケンカをしながらも仲良くなっていく。

レロはドイツ娘に夢中になり、ドイツ語を習いはじめる。ナンニは誰も射止めることができなかった美女フランカ(リサ・ガストーニ)が刺激を求めていることを知り、監獄島からの脱獄囚をよそおって気をひく。

やがて夏の休暇も終りが近づき、レロはドイツ娘が人妻とわかりドイツ語を教えてくれたイタリア娘に鞍替え。ナンニは脱獄囚の嘘がバレ、海の中に放り出される。ニコラとニコルは結婚の約束をし……

中学時代に観た青春映画です。カトリーヌ・スパークのファンだった友人と一緒に観に行ったんですよ。ファンといっても、それまで彼女の映画は1本も観たことはなく、雑誌のグラビアを見てファンになっていたんですけどね。スパークも良かったけど、私はリサ・ガストーニのグラマラスな身体にボーとなりました。

内容は単純なストーリー展開で、お世辞にも名作とは言えません。だけど、ボサノバやツイストといった当時流行していたリズムが各シーンで流れ、陽光の下、若者たちの行動は1960年代の明るい青春謳歌に溢れています。水着女優を見ているだけでも楽しいでしょう。

音楽を担当しているのが、エンニオ・モリコーネ。劇中で使われたジミー・フォンタナが歌う「太陽の下の18歳」と、ジャンニ・モランディが歌う「サンライト・ツイスト」はレコード化されました。「サンライト・ツイスト」は大ヒットし、多くのカバーが出ていますね。

 

 

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