騎兵隊西部劇


『廃墟の守備隊』(1952年/監督:アンドレ・ド・トス)

ドライバッツの町をブラッククラウド酋長(ジョン・ウォー・イーグル)率いるコマンチ族が襲撃し、生き残ったのはマット軍曹(ブロデリック・クロフォード)以下5人だけだった。彼らはマックリン砦に向かうが、途中で駅馬車と出会い、その護衛をすることになる。しかし、途中でコマンチ族の襲撃にあい、水樽に穴があき、炎熱の砂漠を水なしで進むことになる。さらに、正体不明の賭博師を拾い、カイオワのインディアン少年リトル・ナイフを助ける。リトル・ナイフの情報で、古井戸のある廃墟に行くが、同じように水を求めてコマンチ族が襲来する……

ハンフリー・ボガート主演の『サハラ戦車隊』と同じ内容らしいのですが、原作の構成がよいせいか、小粒ながらも見応えのある作品になっています。

アンドレ・ド・トスは冒頭の町の襲撃から一貫して、コマンチ族との戦闘を色々なテクニックを使って迫力ある演出をしています。

駅馬車の乗客で紅一点としてバーバラ・ヘイルが出演していますが、恋愛もなければ男たちのトラブルも発生せず、単なる彩だけの存在ですね。登場人物の内面には触れず、これだけ徹底してインディアンとの戦いを描いた作品は珍しいと思いますよ。騎兵隊映画の意外な好編で〜す。

 

 

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