『三匹の悪党』（１９６８年・日活／監督：松尾昭典）
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大正末期、とある漁師町にやってきた半次郎（高橋英樹）と三次（田中邦衛）は、舟留屋三代目の襲名披露花会に集まる金を奪おうと考える。これを嗅ぎつけたのが片目の一本松（小林旭）で、二人の襲撃に手を貸すが、半次郎は鳥羽田組に捕まってしまう。一本松は鳥羽田組の姐御菊（町田祥子）に金を取り返した後に二人を殺すことを約束して半次郎を逃がす。三次は母親（浪花千栄子）孝行するために故郷を目指すが、三次を追って半次郎が、その二人を追って舟留屋一家が、さらに半次郎を父の仇と狙う民子（松尾嘉代）と同行した一本松が三次の故郷へやって来る…… アキラが演じるのは、石原裕次郎主演の『遊侠三国志・鉄火の花道』でも演じた義理・人情に関係なく自分自身の価値観で行動する片目の一本松というドライなヤクザです。高橋英樹と田中邦衛がヤクザに追われ、二人を助けて大金を頂こうとするアキラとの３者のやりとりがコミカルに描かれており、東映ヤクザ映画にない日活らしいキャラで日活任侠映画を特徴づけていますね。アキラの片目の一本松は『代紋・地獄の杯』でも再度登場します。 |
『地獄の破門状』（１９６９年・日活／監督：舛田利雄）
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大正末期、新内の芸人・菊次（小林旭）と小新（浅丘ルリ子）は農民救済の慈善興行を行なうが、浅草を縄張りとする俵屋一家に因縁をつけられる。小新の弟・直八（渡哲也）は傷を負い、菊次も俵屋一家の用心棒（郷鍈治）に命を狙われる。 騒ぎを治めるために本堂親分（水島道太郎）の仲介で菊次と俵屋島蔵（深江章喜）は手打ちを行なうが、菊次は関東所払いとなる。 菊次と小新に理解を示していた島蔵の弟・宗吉（高橋英樹）は堅気となって、残された芸人たちの後ろ盾になるが…… |
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アキラを中心においたスター映画です。アキラと別れる恋人が浅丘ルリ子、ルリ子を守って相談相手となっているうちに恋仲になり、友情との板ばさみに苦しむ心根真直ぐなヤクザが高橋英樹、深江章喜をつけ狙う直情径行なルリ子の弟が渡哲也、弟の仇としてアキラの命を狙うが憎めない男が宍戸錠と、スターのキャラにあわせたキャスティングになっていますね。だけど、アキラが旅に出るまでの前半部分と、アキラが死んだ父親（小杉勇）の線香を上げるために帰ってきた後半部分はアキラのワンマンショーですな。 ちなみに、ルリ子との日活での共演は、これが最後となりました。 |
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