マック講座3・屈辱の初体験

 えー、一部の方からリクエストがあったので、「スウィートマヨネーズ事件」について語ってみたいと思います。なにしろ原チャリ並みの機動力が売りの当ページ。ガンダムで言えば「ボール」クラス。リクエストには何でも答えます!

 さて、時は7年程前。私はまだまだ汚れを知らぬ純真な高校生でした。
 マックでは、閉店後の調理器具の片付けをする、「クローズ」と呼ばれている仕事があります。
 クローズは18才未満は禁止。大人の世界。時給もちょっと高い。
 当時17才にて、もうすぐ18才になろうとしている私にとって、「クローズ」とは「憧れの世界」でした。

「18才の誕生日になったら、クローズデビューしてやる!!」

これが当時の私の野望でした。

 そして迎えた18才の誕生日。私は「クローズ入りまっす!!」と意気揚々に社員に告げ、ドキドキしながら店に向かいました。
 そこには、以前からクローズに従事してる方々。クローズ若葉マークの私は当然その方々に指導して頂く事になります。そしてそこには「U」さんがいました。

この「U」さんが全ての元凶にて、この「スウィートマヨネーズ事件」の発端。

曰く、
Uさん:「クローズってのはなぁ、閉店までモタモタ待ってたらいつまでも終わらねぇんだ!だから閉店前でも必要の無い物はとっとと片付けちまうんだ!これを『プレ・クローズ』。略して『プレクロ』って言うんだ。分かるな?」
私:「はいっ!!」
Uさん:「よし!じゃ、スウィートマヨネーズのソースガンを片付けちゃえ!!」

解説:スウィートマヨネーズとは、「テリヤキマックバーガー」にかかっているソースの名称。
   ソースガンとは、そのソースをハンバーガー1個分、正確に打ち出してくれる機械の事である。

私:「へ?今から片づけるんですか?テリヤキマックバーガーの注文が入ったらどうするんですか?」
 ちなみにその時の時刻はPM9:00。店の閉店には、後1時間程ありました。もちろんソースガンがなければ、テリヤキマックバーガーが作れなくなってしまいます。

Uさん:「ばぁか。心配すんなよ。そういう時には自分の手でスウィートマヨネーズを打つんだよ。それがクローズのだから。みんなそうやってるんだぜ?」
私:「なるほど。さすが、合理的ですねぇ。」

 そうして大方片づけた後、何と運悪くテリヤキマックバーガーの注文が入ってしまいました。私はセサミバンズ(テリヤキマックなどに使用される、ゴマのついているパンの事)を焼き、いよいよスウィートマヨネーズです。
 スウィートマヨネーズの詰まっているチューブをつかむと、私はおもむろにその中に手を突っ込みました。本来ソースガンでチューブの底を押してスウィートマヨネーズを押し出すところを、手で押し出してやる作戦です。

ググググッ・・・ググッ・・・

 む・・・こりゃなかなか難しい・・・。力入れ過ぎるとソースが多く出ちゃうし・・・。あっ!やべっ!チューブの底が傾いて、スウィートマヨネーズがはみ出て手に付いちゃった!!
 ・・・クローズって厳しいんだなぁ・・・。がんばんべぇっ!!

 と仕事にいそしむ私の視界の隅に、目を丸くしたマック正社員・K氏の姿が飛び込む。はて?どうしたんだろう??

K氏:「か、かざみ君・・・、な、何やってんの?」
私:「へ?何って・・・?」
K氏:「何で・・・スウィートマヨネーズを手で打ってるの??」
私:「いや・・・これはUさんが、こうするのが決まりだ、って・・・。」
 私が訳も分からずに戸惑っていると、笑い声と共にUさん再登場。
Uさん:「何やってんだよ、かざみ!!そんな事しちゃダメだろ??」
 

・・・やられた!ハメられた!!

 頭に響くみんなの笑い声。真っ白に染まりゆく私の視界。グッバイ私の「憧れの世界」。
 Uさん。あなたの「禊」は私にとって強烈でした。マックZ店クローズメンバーの真の掟・「気を抜いたら殺られる」を初日から叩き込んでくれました。おかげで大抵の事に免疫が出来ました。

 それ以来、これは「スウィートマヨネーズ事件」として後世まで語り継がれていくのです。
 めでたしめでたし。

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Writen By Dai.Kazami