無念のサロマ湖100Kmウルトラマラソン大会記

 

6月19日(土)

  朝6時ツアー参加の為、羽田に向かう。

  途中京急川崎近くのコンビニで、バンドエイド(足の爪がはがれるのを防止する為)、足爽快シート(走った後に冷却する為)、写るんですを買う。

  羽田の出発ロビー、女満別天候雨、気温11度。明日はあまり寒くなければ良いが。

  8時35分飛行機の中へ、すると隣の席のおばちゃんが「何回目ですか?」と聞いてきた。

  「4回目です」と言うと、「私は13回目、第2回大会から出ている、昔のサロマは7月開催でワッカには花が沢山咲いていたけど、6月開催になってから花が咲いていないのでワッカの中はつまらない」と言っていた。私も雑誌で読んでいたのは、ワッカには花が咲き乱れ、別世界となっていたが、実際は花など咲いておらずつまらない所と思っていたので7月開催に戻れば良いと思う。

  そんな話をしながら、女満別空港につくまで、約1時間40分ほど二人で話していた。

  そして、空港からバスで大会々場へ。

 

  会場で受付を済まし、ゴールの時に読んでもらうメッセージを書き、サロマでの最初の楽しみホタテの食べ放題へ。

 今年は人が多くあまり食べられなかった。

  そして宿(民宿浜の家)へ。宿へ着くと、とりあえず荷物を置いてサロマ湖、オホーツク海を見に行く。

    

浜の家                オホーツク海                サロマ湖

  サロマでの次の楽しみ、浜の家の夕食です。ここの食事はいいと言うのはサロマの参加者の間では、かなり有名です。でも今回はチョット残念、カニが無かった...でも、エビ、ホタテ、お刺身美味しかったです。

  そして、全員そろっての写真撮影(毎年恒例)。ほとんどいつもと同じメンバー。今年の富士五湖117Km優勝者島田さんが唯一始めて見る顔です。(富士五湖100Km第2位の藤森さんも同じ宿です)

  写真撮影も終わり、早めの就寝(明日は午前2時50分から朝食の為)。

 

6月20日(日)

  ついに来たこの日の朝、外は雨、今日は寒くなりそうだ。

  昨日の天気予報では、最低気温8度、最高気温13度。

  朝食を食べ、会場へバスで向かう。今年も100Kmを自分の足だけで走破しようと思っている者達が約2000人会場を埋め尽くしている。

  午前5時スタート、私はこのスタートの瞬間が一番好きだ。個人個人思いは違うが、全ての人のまずの目標は完走。その目標に向かって皆の気持ちが1つになる瞬間がこの時だからだ。

  そして私の次の目標が9時間を切る事だ。設定ペース54Kmのレストステーションまでは、5Km25分、以降は5Km30分を越えないペース。このペースを守れれば、9時間を切れるはずだ。

  スタート位置は真中から少し前、ウルトラのスタートは短い距離のレースと違い、人を押しのけて行こうとする人がいない。

  最初の5Km、時間 26分05秒 平均ピッチ 191歩 

  スタートのゆっくりペースを考えれば良い感じ??でもピッチから推測すると1分位遅いような感じ。少しピッチを上げる、しかしなんかスピードが乗ってこない。

  10Km 時間 51分50秒 ラップ 25分45秒 平均ピッチ196歩 やはりおかしい?

  いつもの練習では196のピッチの場合、完全にキロ5分を切るのに、ストライドを落としているとはいえ遅すぎる。寒いのが影響しているのか?

    しばらくこのペースを維持してみよう。

   11Km位の時折り返してきたトップ(おととしの優勝者新電元の三上選手)とすれ違う。物凄い速さ。2位の選手が全然見えない。

   折り返し地点、約180位

   15Km  時間  1時間22分08秒   ラップ  25分18秒  平均ピッチ196歩

   とりあえずペースを維持。前に同じ宿の管野さん(さくら道270Km完走者)がいる、若干ペースを上げ、追いつきしばらく話をしながら一緒に走る。話をしながら走っていても苦しさは全然無い。この時は不安は消えていた。

   20Km  時間  1時間42分24秒   ラップ  25分17秒  平均ピッチ195歩

   ペースは維持している。トイレによる。菅野さんは遥か先に行ってしまった。

 25Km  時間  2時間09分42秒   ラップ 27分18秒  平均ピッチ183歩

   トイレによった分、時間がかかったのはしょうがないが、2分も落ちているトイレによったのは1分位と思ってたのに??

   30Km  時間  2時間36分43秒   ラップ 27分01秒  平均ピッチ192歩

   やっぱりおかしい、体の感覚とタイムが一致しない。ピッチも落ちている。今日はタイムは諦めて完走だけを目指そう。ペースはこの遅いままで。

   ピッチを若干落とし完走だけに目的をこの時変えた。しかし心のどこかにまだ大丈夫じゃないのか?あれだけの練習をしたのだから、こんな所でつぶれないだろう、と言う気持ちがあり、なかなかペースを落とせなかった。

 しかし、体が段々と動かなくなってきている。呼吸は別に苦しくない、足が痛いと言うことも無い。35Km手前の給水所パンを食べながらだが歩いてしまった。

 35Km 時間 3時間04分13秒 ラップ 27分30秒 平均ピッチ189歩

 35Kmのパンが若干効いたのか少しは体が楽になる。ピッチも戻ってきた。しばらくは大丈夫そうだ。

 40Km 時間 3時間31分21秒 ラップ 27分08秒 平均ピッチ193歩

 40Kmを過ぎてあと60Km、と思ったとき急にガクンとペースが落ちた。このとき始めて、今日はもしかしたら完走できないかもしれないと思った。半分も行かないうちにこんな状態になるなんて...

 45Km 時間 3時間59分19秒 ラップ 27分58秒 平均ピッチ193歩

 このころはただ走っているだけ、いつ歩いてもおかしくない状態、「やめたくない、やめたくない」とだけ繰り返し、悔しさのあまり涙がぼろぼろ出てきた。

 50Km 時間 4時間32分09秒 ラップ 32分50秒 平均ピッチ190歩

 ついに歩き出す。休めば体力が回復するかも知れない。しかし、歩くのも段々きつくなって来た。もうダメ

 54Km手前のレストステーション。30分ほど休むが回復せず。ついにリタイヤ

 収容バスの中、ここにいる自分が信じられなかった。今までで最高の練習をしたのに最低の結果になってしまった。

 レストステーションからゴールに向かって出て行く人たちが羨ましかった。あの中の一人でいたかった。

 バスでゴール地点へ、すでにトップはゴールしていた。時間は6時間22分台

 しばらくゴールする選手を同じ宿の宗像さん(あと一回完走でサロマブルーメンバーですが今回はリタイヤ)と見ていた。

 さすがに完走するとき皆さん良い顔してます。

 そして、1年に1度のサロマは終わってしまいました。

6月22日(月)

 朝、朝食の前に走りに行く。しばらく走ると島田さん(7時間台で完走)が走ってきた。さすがに実力者は違う。

 飛行機の時間までまだ時間が有るので、オホーツク海を、菅野さん、保科さん(二人とも完走しました)と見に行く。

    

オホーツク海                                               サロマ湖

 昨日、一昨日と違って今日は晴れている為とてもきれいです。

 来年は違う気持ちで見てみたいです。

 以上が私の、99年サロマ湖100Kmウルトラマラソンでした。

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