融資について

 

○建物を建てるには資金が必要です!
さて、いざ建物を建てようとしたときに必ず考えなければならないことに資金の調達方法があります。
現金で全てまかなえればいいですが、ごく一部の方に限られるためあまり現実的ではありません。
そこで利用するのが俗に『住宅ローン』と呼ばれる融資ですが、これには大きく分けて2種類あります。
ここでは住宅に絞って話を進めていきます。
1.公的融資

以前は、一般に住宅融資というと【住宅金融公庫】と【年金住宅融資】がメジャーでした。

しかし21世紀に入ってからというもの、公的融資制度そのものが大きく変化しました。【住宅金融公庫】は平成19年4月1日から【独立行政法人 住宅金融支援機構】に衣替えして“一応”民間組織となり、【年金住宅融資】に至っては平成17年1月末の融資申し込み分を最後に新規申し込みが終了していて、事実上「公的融資」は皆無となっています。

ですので、ここでは一応民間組織となってはいるけれども未だ公的融資イメージが残る【住宅金融支援機構】のケースを見ていこうと思います。

  

【住宅金融支援機構】では大きく分けて2種類の形態があります(新築住宅の例)。
 1.民間金融機関による長期固定金利の住宅ローン提供を支援するタイプ……【フラット35】シリーズ
 2.旧住宅金融公庫時代と同様に、住宅金融支援機構が直接融資を行うタイプ……【財形住宅融資】

どちらも基本的に〈固定型金利〉となっていますが、「1」の【フラット35】シリーズが融資期間全期に渡って金利が固定されているのに対し、「2」の【財形住宅融資】は返済の開始から終了までの全期間、5年ごとに適用金利を見直す5年固定金利制です。

また【フラット35】シリーズには、一定の技術基準に適合した高性能な住宅については当初5年間の金利を0.3%優遇する【フラット35】S(優良住宅取得支援制度)があります。

【フラット35】S(優良住宅取得支援制度)とは?
次のいずれかの基準に適合している住宅に対して当初5年間の融資金利が0.3%優遇されるものです。
1) 省エネルギー性 省エネルギー対策等級4
2) 耐震性 耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上又は免震建築物
3) バリアフリー性 高齢者等配慮対策等級3以上
4) 耐久性・可変性 劣化対策等級3、かつ、維持管理対策等級2以上(※)

※マンションの場合は、加えて一定の更新対策が必要

なお性能レベルは、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)に基づく住宅性能表示制度の性能等級と同じです。



2.民間融資

上記【フラット35】シリーズによる融資が一般化したこともあって最近はあまり表舞台に出てきませんが、【フラット35】を利用しない普通の銀行等民間融資も受けられます。民間般融資の場合は〈変動型金利〉が一般的です。かつては〈固定型金利〉を併設している銀行もありましたが、【フラット35】シリーズの登場以来、ほとんど見かけなくなりました。

変動型金利〉はその名の通り市場金利の変動によって変わるため、極端に言えば毎回の返済額も変わる性質のものです。しかしそれでは融資を受ける私たちにとっても、融資する銀行側にとっても計算自体面倒なうえ、お互いの資金計画自体もメドが立たなくなってしまいます。
そこで一般的にはおおむね5年ごとに支払金利を見直す仕組みになっている銀行がほとんどです。過去5年間の金利の変動具合を検討し、次の5年間の返済について金利を再設定します。


○融資を受けると抵当権が設定されます

公的融資にしろ民間融資にしろ、融資を受けると対象となる不動産には抵当権が設定されます。万一返済不能になった場合の『担保』と言った方がわかりやすいでしょうか?
住宅ローンの場合、昔は建物だけに抵当権が設定されていたケースも多かったですが、現在はまず間違いなく土地にも抵当権が設定されます。

※注:借地の場合はこの限りではありませんが、融資条件が厳しくなります。

上記の融資を全て利用している場合、通常抵当権の順位は次のようになります。
抵当権順位第1位 旧住宅金融公庫融資、住宅金融支援機構による融資
抵当権順位第2位 年金住宅融資(利用している場合)
抵当権順位第3位以降 銀行等一般の民間融資


○資金計画は慎重に!
どの融資タイプにも言えることですが、建設費の全額は融資されません。融資タイプにもよりますが、最低2〜3割は自己資金を調達する必要があります。また外構(庭園)工事など直接住宅建設に関係ない工事部分は融資の対象とならないので注意が必要です。
毎月の返済額にも注意して融資額を決めましょう。決してムリは禁物です。