■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■  経営者と営業マンのための営業革命講座        営Net−News    1998/11/20 vol.003 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ============================================================ ●目次 ============================================================ ○営業革命講座 - 第3回   「不況時代の営業日報活用法(2)」 ○クリニック回答室   営Netに寄せられた営業に関する悩みにお答えいたします ○編集後記 ============================================================ ●営業革命講座 - 第3回   「不況時代の営業日報活用法(2)」 ============================================================ 前回の営業革命講座で、営業日報には「顧客の生の声」や「営業マ ンの現場の声」がたくさん詰まっているというお話をしました。今 回は、営業日報を利用して効果的に情報を収集し、蓄積する方法に ついて考えてみましょう。 ------------------------------------------------------------ ○営業日報で集める情報 ------------------------------------------------------------ まず、営業日報で、どんな情報を収集するかを決める必要がありま す。「日付、氏名、報告内容」といった簡単な書式では、営業日報 で集まる情報の質も量も、営業マンによって違ってしまいます。バ ラバラの情報がたくさん集まったところで、何の役にも立ちません 。収集したい情報についての項目を、ただ漠然と設けるのではなく 、情報の種類ごとに項目を分け、必要な情報を効率よく集めなけれ ばなりません。例えば、 「作成者名、作成日時、訪問先、訪問日時、訪問場所、面談者、件 名、内容、情報区分、作業区分、重要度、受注確度、阻害要因、受 失注理由」 ・情報区分 − 営業報告、情報提供、クレーム、要望・・ ・作業区分 − 初回訪問、提案書提出、プレゼン、受注・・ ・重要度  − 5,4,3,2,1 ・受注確度 − 0〜100% ・阻害要因 − 価格が高い、お金がない、興味がない・・ ・受失注理由− 価格、サービス、プレゼン、熱意、競合・・ このように、具体的な項目を個別に設けることによって、意味のあ るデータを収集できるのです。 ------------------------------------------------------------ ○営業日報のデータベース化 ------------------------------------------------------------ 営業日報によって収集される情報は、どのように蓄えるのが効果的 なのでしょうか。従来のような手書きで作成する紙の営業日報では 、せっかくの情報を効率よく活用できません。そこで、パソコンな どで営業日報データベースを構築し、すべての営業マンの営業日報 をデータベースに蓄積するようにします。営業日報をデータベース 化することによって、必要な情報を迅速に検索し、活用することが できるようになります。前回も述べましたが、データは蓄積しただ けでは意味がありません。誰もが簡単にその情報を利用できるしく みがとても大事なのです。 営業日報データベースの活用例としては、 ・商談履歴や購買履歴を基に、「個客」対応の提案活動を行う ・成功事例や失敗事例を知識ベースとして活用する ・類似事例の資料(提案書など)を再利用する ・営業戦略の立案時に「現場の生きたデータ」を活用する ・現場の声を生かした商品企画、生産計画を立てる ・顧客の関心がある製品やサービスを発見する ・優秀な営業マンの営業手法を参考にする ・営業担当者の引継ぎをスムーズに行う など、挙げればきりがありません。 営業活動に必要な情報、資料、ノウハウを共有し、活用することに よって、組織全体の情報活動を高い水準に引き上げることができる のです。 ------------------------------------------------------------ ○ワントゥワンマーケティングへの応用 ------------------------------------------------------------ 「ワントゥワンマーケティング」という言葉を、最近よく耳にする ようになりました。ワントゥワンマーケティングを一言で説明する ことはできませんが、あえて言うならば、「商品やサービスを顧客 一人一人のニーズに合わせて(カスタマイズして)個別に提供する こと」と言えるでしょう。ワントゥワンマーケティングの詳細につ いては、参考ページをご覧ください。とてもわかりやすく説明して あります。 ・参考 http://www.imi.ne.jp/mbi/one/wakaru.htm ワントゥワンマーケティングを実践するには、顧客一人一人のニー ズを十分に把握する必要があります。営業日報データベースには、 顧客の要望やクレームなどのニーズがたくさん蓄積されていきます 。これらのデータを活用し、顧客ごとにカスタマイズした商品やサ ービスを提供することで、ワントゥワンマーケティングを実践でき るのです。 市場が成熟し、商品やサービスで競合他社と差別化するのが難しい 業界においても、ワントゥワンマーケティングによる「個客対応」 が差別化の切り札となり得ます。 「顧客を知ることが不況時代を生き抜くための最大の武器になる」 ということを忘れないでください。 ------------------------------------------------------------ ○お知らせ ------------------------------------------------------------ さて、みなさん。今回は、データベースやらワントゥワンマーケテ ィングやら、難しそうな言葉が出てきて、「営業革命って難しそう だな・・」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。でも、心配 は無用です。営業日報を作り直したり、データベースを構築したり する必要はありません。営業革命に必要なソフトウェアは、営Ne tが提供いたします。楽しみにお待ちください。 ============================================================ ●クリニック回答室   営Netに寄せられた営業に関する悩みにお答えいたします ============================================================ クリニック回答室は、皆さんから寄せられた「営業」に関する悩み や相談に回答するコーナーです。クリニックへ悩みや相談を投稿す るには、営Netのホームページのクリニック投稿フォームで送信 してください。 http://www2u.biglobe.ne.jp/~kanomata/ ------------------------------------------------------------ ○ご相談 ------------------------------------------------------------ 私は、事務機販売会社の新人営業マンです。新規開拓を命じられ、 飛び込みで営業をしていますが、なかなか担当者と面談できません 。1日のうちに1社も面談できないこともよくあります。自社の商 品には自信があるのですが・・ ------------------------------------------------------------ ○回答 ------------------------------------------------------------ いかにも「売り込みに来た」という姿勢で訪問してはいませんか? それでは「何か買わされるんじゃないか」と、変に構えられ、門前 払いを食ってしまいます。 まずは顧客についての情報収集に努めましょう。顧客の会社では、 どういう事務機を導入していて、どういった使い方をしているのか 、不満はないかなど、リサーチを重ねることが大事です。売り込み は行いません。この段階で、顧客との信頼関係を築くことができれ ば最高です。情報が十分に集まったところで、顧客のニーズを分析 します。ここで、顧客が自覚していない潜在的なニーズについても 発見できなければなりません。そして、潜在的なニーズがあるなら ば、情報提供などによって顧客にニーズを自覚させます。最後に、 そのニーズを解決する手段として、自社商品を提案するのです。 このように、営業活動をリサーチからはじめることによって、自然 と提案型の営業ができるのです。 提案営業について、もっと詳しく知りたい場合は、営Netの書籍 紹介ページでも紹介している「お客様に喜ばれる提案営業のやり方 」(佐伯康雄著)を参考にしてください。提案営業の神髄を学ぶこ とができます。 http://www2u.biglobe.ne.jp/~kanomata/books.htm ============================================================ ●編集後記 ============================================================ 現在、営Netのリニューアル計画が進行中です。新しくレンタル サーバーを借りました。容量も大幅に増えたので、ソフトウェアの ダウンロードなどが可能になります。さらに充実したコンテンツを お届けできるようにがんばります。来年の1月からのオープンを目 標にしています。・・と、宣言して自分を追い込んだりする(笑) ------------------------------------------------------------ 営Netのホームページでは、営業革命講座やクリニック回答室の バックナンバーを見ることができます。また、オンライン営業診断 やソフトウェアライブラリなど、ホームページだけの企画もありま すので、ぜひお立ち寄りください。 ------------------------------------------------------------ http://www2u.biglobe.ne.jp/~kanomata/ ------------------------------------------------------------ ○営業革命講座   営業革命講座のWeb版。営業革命講座のバックナンバーもあ   ります。 ○オンライン営業診断   質問に答えると、あなたの営業活動を診断してくれます。あな   たの営業方法は、大丈夫ですか? ○クリニック回答室   クリニック回答室の過去の相談を見ることができます。また、   相談を投稿するフォームが用意されています。 ○ソフトウェアライブラリ   営Netブランドのフリーソフトウェアを公開します。個人向   け・小規模事業所向けの営業支援ソフトや営業に役立つツール   などを提供する予定です。 ○営Netリンク   営業に役立つリンク集です。便利なページをご存知の方は、ぜ   ひご紹介ください。kanomata@mvb.biglobe.ne.jp ------------------------------------------------------------ 営Net−Newsスタッフは、皆さんのご意見ご感想をお待ちい たしております。kanomata@mvb.biglobe.ne.jp ------------------------------------------------------------ このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を 利用して発行しています。( http://www.mag2.com/ ) ------------------------------------------------------------ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 営Net−News 1998/11/20 vol.003 発行元    鹿俣之信(かのまたゆきのぶ) ホームページ http://www2u.biglobe.ne.jp/~kanomata/ 連絡先    kanomata@mvb.biglobe.ne.jp □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□