Yong Tohu (醸豆腐)

 豆腐を看板にしてるけど、日本風に言うならラーメン。何でも辛いシンガポールであっさりしたものを食べたくなったらこれがええかも。

 鶏ベースのあっさりしたシンプルなスープに中華麺、具はお好みで。つまり、店にある具をトングで丼に取っていって、それを渡したら茹でて写真みたいにして渡してくれます。讃岐うどんのセルフの店みたいなシステム。初めてのときはとまどうかもしれんけど、前に並んでる人の真似したらええだけ。

 写真で黒いのは海苔。東京ラーメンやと焼き海苔を乗せる流儀があるけど、醸豆腐のは、焼き海苔なんてお上品なんやなしに、単に乾燥さしただけの海苔をがばっと入れます。スープを吸って海苔だらけのそばになります。見た目はもひとつやけど、磯の香りが食欲をそそるんやなあ、これが。

 そうそう、写真ではちょっと見にくいけど、真ん中の上の方に白いもんがありますやん?あれが豆腐。日本風に言うと木綿豆腐かな。ラーメンに豆腐?て思うけど、これがよぉあうんですわ。あと、豆腐を椎茸とサンドイッチにしたやつとか、オクラを割って中に豆腐を詰めたやつとかが醸豆腐の名前の由来やと思う。「醸」っていうのは、割り込ませるっていうのが字源らしいです。
関西グルメガイド