ひとりごと(2002年4月分)

#1 忙中閑話

 

◆忙中閑話

 最近仕事の方が何だかとても忙しい。「この不況の世に結構なことじゃないか」と思う向きもあるかもしれない。しかし当の本人はタイヘンだ。
 「不況の世はヒマになりがち」というのは、仕事の種類によっては当てはまらないと思う。営業に勤しむ人は、一つでも多く受注をもらおうと必死になるだろう。私のような技術職は人減しに遭うと、必然的に一人当たりの仕事量は増える。

 そんな忙しい中でふと考えることがいくつかある。今回はそれを披露してみよう。

 誰の言葉だったか「『大変だ』と思っているうちは、まだまだ大変ではない」と言った人がいる。その通りだ。
 本当に大変な状態とはパニック状態のことで、自分自身を客観的に見ることが、すっかりおろそかになってしまっている時を指す。「大変だ」と考える余裕はもちろん無い。

 パニック状態に陥ってしまっては、まともな仕事は期待できないだろう。いつでも自分自身を客観的に見られるように心掛けていきたい、そう思う。

 「一つの仕事に飽きたら、別の仕事に取り掛かると良い」というようなことを言っていたのは、確かスイスの法学者・ヒルティだったと思う。

 長時間同じことを続けると飽きてしまうのは、人間なら誰でもそうだ。こんな時は休憩してノンビリ過ごすのも良いが、忙しい時はそんなわけにもいかない。
 そんな時は、遮二無二同じ事を続けるのを止め、他の係りごとに携わると良い。デスクワークに疲れたら体を動かしてみるとか、そういうことだ。

 これは実践してみると実に効果的で、仕事がはかどっていく。休憩と称してダラーッとしている人を横目に「自分はこんなに効率よく働いているんだ」などと考えて、一人ほくそえんでいる。ちょっと気持ち悪い?

 でもOA機器のディスプレイを長時間見ているときは、ちゃんと時々インターバルを入れてください。そうでないと、ホントに視力が落ちますから。

 「人生は、少しづつ頑張って挑戦していくのが良い」。かつて同じ職場の先達で、尊敬の的だったYさんの言葉。
 人生は好む・好まないに係わらず、年をとっていく。そしてその引きかえに、いろんなものを手に入れていく。そんなものだと思う。

 現状維持というのは一見普通っぽく見え、堅実という印象があるが、じつは時間の経過と共に、少しずつ退化しているんじゃないか。そう思えてくる。
 かといって、高い目標を掲げ、それに向かって邁進するのも何だかしんどい。一部の人を除けば、早々にあきらめてしまうのがオチだ。
 人間「短期間、すごく頑張る」ことも「長期間、少しずつ頑張る」ことはやれば出来るが、「長期間、すごく頑張る」ことは出来ないだろう。必ずどこかに無理がくる。

 そんなわけで「少しずつ頑張って挑戦する」ことを実践していきたい。仕事でも、趣味の世界でも・・・。

 今回はいつの間にか「人生の格言道場」と化してしまいました。
 これを読んでいる人をお説教するような意図はございません。あくまでここは"ひとりごと"のコーナーということで、ご容赦願います。
 それにしても毎日忙しいなァ・・・。

[2002.4.21 by かっきい]


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#1 忙中閑話