ひとりごと(2001年3月分)

#2 12ヶ月点検

#1 ドン・キホーテ

 

◆12ヶ月点検

 わが愛車"せひ〜ろ"も、新車で買ってからはや4年。走行距離は12万kmを超え、そのせいかクルマの各所にヘタリを感じることも多くなった。

 日頃からお世話になっている、わが愛車をいつまでも乗りつづけていたいと思い、車検のない年は年1回くらいはディーラーに定期点検に出すことにしている。(少なくとも今までは)
 ディーラーに定期点検を出せば、街の整備工より高くつくことは承知しているが、その代わり安心料を支払っているつもりでいる。たいして意味もなく、支出を多くしてしまっているのかもしれないけれど。

 住所が神奈川県から東京都に代わったので、最寄のディーラーを確認する意味もあった。
 最寄のディーラの所在は、日産のホームページで確認。最寄駅の隣駅からすぐそばだったので少し安心。徒歩でもそれほど遠くないところだった。

 そうして先日、ディーラーの元に12ヶ月点検ということで、せひ〜ろを持ち込んだ。
 ちなみに12ヶ月点検とは、「12ヶ月点検項目」をチェックする検査のことで、車検のない年に年1回行うもの。買った日から起算して48ヶ月点検、などとは言わないらしい。
 また「法定点検」などとたいそうな名前がついているが、車検と違い点検に出さなくても罰則はない。
 12ヶ月点検はつまり安心料を払いに行くようなものだ。

 私はディーラーの窓口担当の方に、タイヤローテーションの依頼と、エンジンブレーキ時に起きるガックン感(なめらかに減速しない)ことがあるのを申し出た。
 担当の方は、後者の対策は難しいかもしれない、ということだったが一応見てくれることになった。

 私はこうしてクルマをディーラーに預け、付近を散歩することにした。近所の道は比較的クルマ通りが多く、また郊外型の店舗も数多くある一帯だったので、時間つぶしにはもってこいなのだ。
 先日このコーナーで紹介したドン・キホーテも、そのなかの一つだった。

 ・・・数時間後、ディーラーに戻った私を待ち構えていたのは、部品交換のススメの連続だった。
 ブレーキパッド、点火プラグ、ファンベルトはすでに寿命だったので、交換は致し方なかった。
(これだけでもかなりの大出費だったが)

 さらにバッテリー、エアコンのコンプレッサー、パワーステアリングなどの交換を勧められた。
 バッテリーはカー用品店で安く買うことにする、と言って何とかかわした。エアコン部品は「音がうるさくなる」と言われたが、これも今すぐ必要なものでもなさそうなので断った。
 パワーステアリングは、にじむ程度のオイル漏れがあったそうだが、これも断ってしまった。今すぐ交換しないと安全性に問題が出るという訳でなく、また交換してしまうと目玉が飛び出るほどの出費を覚悟しなければならないからだ。

 さすが相手は海千山千。あらゆる手を使って部品交換をさせようとしているかのようだ。気のせいかな?(笑)
 でも部品交換するタイミングなどは、もっと庶民感覚でもって対応してもらいたいもの。そうでないと、財布の中身がいくらあっても足りないだろうから。

 最近財布の中身が少ないのが気がかりだけど、それに追い打ちをかけてくれたかのような、今回の定期点検になってしまった。
 点検はもうディーラーに持って行くのはやめ、リーズナブルな点検をしてくれる整備工を探す必要があるのかもね・・・。

[2001.03.25 by かっきい]


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#2 12ヶ月点検

#1 ドン・キホーテ

 

◆ドン・キホーテ

 スペインの作家セルバンテスの作品、ドン・キホーテの主人公は作者の生き写しだという。
 初老で古い甲冑に身をつつんだ主人公は、旅先のあちこちで嘲笑に見舞われる道化師役を演じていた。
 そんなドン・キホーテは、シェークスピアの作品中のハムレットと同じく、ヨーロッパ文学作品の典型的登場人物と並び称されていると言う。

 今回はそんなドン・キホーテの名を冠したディスカウントショップのお話。私の住む小平市内にもこのほど新店舗が誕生したので、早速行ってみることにした。

 府中街道沿いにあるこのお店へは、私は珍しく徒歩だった。店に近づいてまず気付いたのは「ドン・キホーテ開店反対」の看板がやたらと多いこと。まるでフーゾク関係のお店が出来るかのような、地元住民の毛嫌いぶりに驚かされる。
 小平市の行政は街の景観を保つのにかなり労力をかけているようで、電柱に貼られた宣伝広告等はすぐに撤去してしまう。開店反対の看板は明らかに違法な掲示なのだが、しかしそれらの看板が撤去されることはないようだ。

 ドン・キホーテは深夜営業がウリの店だが、小平に出店している店は深夜1時まで。どうやら地元住民にかなり気を使っているかのようだ。
 とはいえ付近にある同様の大型店舗は、午後9時閉店が平均的なので、営業時間帯は突出して遅い。やはり地元住民には迷惑な存在なのだろうか?

 店に入ってみると、店内全体に雑然と品物が置かれているのに驚ろかされる。
 まず品物のレイアウトの関連性が弱く、同じような商品が店内の数ヶ所に分けて置かれていることも珍しくない。
 また客が通る通路にも、商品が山積になっている場所があり、そこは当然通行止め。店内はあたかも迷路のよう、と言ってもあながち誇張ではない。

 なんでも創業者のお話しによると、ドン・キホーテは深夜営業を前提にした時間消費型の小売店なのだそうだ。
 深夜営業の店舗は、昼間営業の店舗とは客層が180°違うという。昼間の客層は商品を求めるのに対して、深夜営業は時間を消費しに来ているのだという。
 そんな時間つぶし目的の客層への演出が、あの雑然とした分かりにくいレイアウトなのだと言う。そんなお店、今まで聞いたことがない!

 店内の品物は確かに安い。新品のCDが¥2500ほどで売られているのを見て、何だかキツネに包まれた気分になる。CDは再版制度のおかげで定価売りされている商品だよね!?一体全体、どういう流通経路で商品を揃えているんだろう?

 でも一見不真面目そうな、あるいは冗談を本当に実現したような、こんなお店があってもいいと思う。
 単に安いだけのチェーン店は雨後の竹の子のように、これからも出現するだろうが、アイディアで人を楽しませるようなお店は、この日本ではあまりお目にかかれない。

 それだけにドン・キホーテに対する、地元住民や一部マスコミのバッシングは気にかかるところ。斬新なコンセプトで急成長を遂げた同社だが、出る杭は打たれてしまうのだろうか。

 小説の主人公、ドン・キホーテはただ単騎で、巨大な権力に立ち向かおうとするピエロのような役回りであった。
 しかし流通業界のドン・キホーテは巨大で疲弊した流通業界に大きな風穴をあける孤高の勇者であって欲しい、そう願いたいものだ。

[2001.03.13 by かっきい]


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#1 ドン・キホーテ