◆自転車と小平市
先月ラッキーなことで入手できた自転車。まだほどんど乗ったことがありません。
とある朝、いつもより早く起きた時、普段の起床時間までの約1時間を、自転車で市内を走りまわろうと思い立ちました。
朝6時少し前に自転車をこぎ出す。まだ薄暗く風がやけに冷たい。そうか、もう11月だったんだ。何かに追われるような日々で、季節の感覚が少しズレてしまっていたようです。
とりあえず青梅街道まで出て、西に進んでいきました。できれば埼玉県との境にある、多摩湖まで行って見よう。でも、ちょっと遠すぎるか。
西武多摩湖線、国分寺線を越えさらに西へ。東大和市との境付近で約30分が経過。ここで南へ針路を変えて帰路に着こうとする。
小平市は面積20.46平方km。ちょっといびつな菱形で、東西8km、南北4km程度の長方形にすっぽり収まってしまうくらいの小さな市。ここに約17万人がひしめき合うように住んでいる。
以前住んでいた秦野市は、人口同じく約17万だったが、面積は103.61平方kmと約5倍。神奈川の片田舎から、東京の住宅街に引っ越して、生活環境ががらりと変わってしまったのが、このことからも分かろうというもの。
市の南部を流れる、玉川上水に突き当たり東に進む。玉川上水は羽村から四谷大木戸までの約43kmの水路。
承応3年(1654年)、玉川兄弟が江戸住民の飲み水を運ぶために開削したそうです。また太宰治が入水自殺した場所としても有名。
玉川上水沿いには遊歩道が整備されており、車の往来を気にすることなく、自転車や歩行者がゆったりと通行することができます。
玉川上水を少し外れて進む。案外とこの付近は樹木に囲まれた公園や、大学や各種学校施設などが多い。気を良くしてペースを上げ、住宅街の裏路地に迷い込む。
「・・・あれ?・・・どこまで来たんだろう?・・・」
ずっと東に進んでいたつもりが、いつのまにかずいぶん南に来てしまったようだ。
JR中央線の西国分寺駅をさらに過ぎて東八道路へ。都内の道路のなかでも幅広なこの道が、鎌倉街道とつながって全面開通となったのは、比較的最近のこと。
後になって地図で調べたのですが、小平市の南端からさらに4kmほど南の府中市内まで来ていたのです。
長過ぎる朝のサイクリングになってしまった。沿線には通勤途中と思われるオジサン達やOLの姿が、やけに目立つようになってきた。
いつもはドライブで通るルートを使い帰路を急ぐ。息が切れ、汗の量もだんだん多くなってきた。
ふぅーっ、やっと到着。出発時の予定よりも20分以上の遅れ。おかげでこの日は、会社を遅刻してしまいました・・・。
[2000.11.28 by かっきい]