ついに千秋楽 ロイヤルからK-Balletへ

 ・KUMAKAWA TETSUYA BALLET IndepenDANCE JAPAN TOUR'99 SPRING (神戸国際会館こくさいホール)  1999.6.11

 

帰ってきました!!

神戸の千秋楽、もう、すぅわぃこぉ!(最高!)
席が1階8列目のもうド真中だったんです。
こんなにステージに近い席は初めてだったんですが、舞台に立つ皆様と私の(コラッ!並列するなっ!!)視線位置が同じで
もうこの時点でクラリ・・・。

開演は約10分遅れでスタート。
この席で見るオープニングの美しさは格別に感じました。
脇を固める女性ダンサーの上げる脚の揃い、舞台なのだけどこのフレームは映像を見ているような美しさ。
表情、身体から繰り出される表現、今にも噴出しそうな魂の力強さのようなものに、鳥肌がたちました。

Act1 The Vary Peopleはやはり構成がとても面白い!
KBCでこその技がみえるよね!
そして、ここでのクライマックス(と、あえて言ってしまおう!)の哲也がこぐ三輪車
キュートな三輪車は、ここでのストーリーの筋に関係なく登場しては妙に受けた!
これはもう、かなりのインパクトのあるリアクションをを狙って登場させたに違いない!
ここから三輪車登場について、私のかなり勝手な咀嚼なのではありますが、この三輪車登場には緻密な計算があったとみた!
ホントに勝手な解釈です。サラッと読んで、そしてアホちゃうか~、と一蹴してよいです

あの三輪車は自転車の三輪車でしたが、車の三輪車があるのをご存知でしょうか?
日本では私が子供の頃みたが(あ、今もたまーーーーーに恵比寿で走ってるのをみるか)、めったに見かけることはなくなったと思う。
しかし、この三輪車はイギリス国内ではポピュラーな車だったりする。

そもそもイギリスでは三輪車に関して、かなり優遇(税制上)された上、バイクの免許で乗れる、というメリットがあった。
また、身障者に対する優遇措置の一つ、という役割もあった。
つまりイギリスでは、80年代頃までそこらじゅうで見かけることのできる車だったのです(ホント)。

ところがイギリスというのはご存知の通り、なんでもクラス分けしたがる社会(最終項「注釈1」参照)で、
乗っている車ひとつをとってみてもうっとうしいことに差がある。
当然、この三輪車は最下位に(実際、労働者階級の若者や、低所得者層が多く乗っていたらしい)位置し、
いつしか車そのものが笑いの対象となってしまった。

こうした背景をK-Ballet Companyは上手く利用したのだと思います(強引?)。
バレエというセリフのない舞台のなかで、The Vary Peopleは実にコミカルな始まりを迎える。
観る者へも、「何か起こるぞ!」思わせる中での三輪車の登場は、KBC(K-Ballet Company)バレエの真骨頂ではないか!?

Act2で、ウィリアム・トレヴィットが朗読するシェークスピア「テンペスト」ポエム、
「昨日までとじこめられていた古いしきたりや殻を打ち破り、自分達の翼で羽ばたいていく・・・」
この朗読で、一気にこみ上げ涙がボロボロでてしまった。

同じバレエとはいえ、ロイヤルでは考えられない構成は、実に奥深く、Act1で登場した三輪車は、
実は、“これからさらに昇りつめようとするKBC”と“危険な香り”。
そう、KBCを象徴したのが三輪車、だと思ったんですが、よみすぎ?

さて、カーテンコール。
神戸はいささか大人しい・・・、と感じたのは気のせいかしら?
しかし、KBCの主宰者としての登場は貫禄でした。
振り返って、日本でこれだけ各地にまわられ、多くの皆様にお披露目されたKBCを千秋楽に
観る事ができたことは、生涯忘れられません。
大きなパワーと、未来への活力を貰いました。

ちょっと残念なこともありました。
神戸国際会館はホールの都合によるものと思われますが、オーケストラがなかったの。
音楽は録音されたもの。
で、実はその録音状態がよくなくて、曲と曲の節目に「ピチッ・・!」というような音が入っていたり、
当然、オーケストラがいないので、それ以外の公演会場であった指揮者もステージに上がられて共演、というのも見られなかった。
それはそれで、と思うこともできるんですが、
オーチャードで聴いたオーケストラは本当に素晴らしく、指揮者の福田一雄さんからも感動を受けていた私は
なんで、なんで・・・、だったの。

あと、フィナーレで客席に投げ込まれたバラの花束も、花びらの部分だけ毟り取られたという現状・・・。
カーテンコールで哲也がステージ上でそれを見たとき、かなり驚いていたんだけど、それはそうでしょ、ちょっとカナシイんじゃないでしょうか。
終わってからちゃんと分けれるし、他の会場でもそうだったことが千秋楽に出来ないはずはないでしょ?
・・・と、まぁ思ったりもしたのでした。

公演が終わってから、チケット取得について感じたことがありました。
現在、熊川哲也さんのオフィシャルファンクラブでは、熊川哲也さんの日本での公演チケットの優先予約ができるという特典があります。
今回、ファンクラブに入っていた私はK-Ballet CompanyのJAPAN TOUR'99 SPRING Ticketを3公演分とることができ、そのうち1公演は友人に観ていただきたくて友人の希望の日程で申し込みしました。
「優先予約」で確実にチケットが確保できるのは大変有りがたいのですが、やはりファンクラブ会員が制限なく何公演も予約可能なのは、どうか・・・、と神戸公演で感じました。

今回のツアーで、K-Ballet Companyから受けた感動は、是非、興味のある方には観てもらいたい!

しかし、現実はチケットが手に入りにくい。つまり一般発売ではあっという間に売り切れる。

千秋楽公演は、私同様すでに2回目、もしくはそれ以上という方が沢山いらしていたと思います。
それは、プログラムを手にしてるお客様が極端に少なかったことから想定してるのですが。

ジャンルは違いますが、日本国内の某アーチストも同様でありましたが、現在では、
 ・優先予約の申し込みは、一人一公演(一つの日程のみ)に限る。
 ・ツアー全日程中、ファンクラブで扱わない、ファンクラブで事前公表しない公演。
  その公演については開催する地元のみで告知を行う。
  全国公演の場合、普段あまり行けない場所での公演は、なるべく地元の方に観ていただきたい。
  情報公開は地元優先。

という、考え方とそれに基づいた方法が取られています。
何公演も観たい、という私達の気持ちを汲んでくれたファンクラブには感謝しております。
しかし、今回の公演を観て、また何かの機会で(雑誌、新聞の記事など)興味を持たれた方にも機会を広げていただきたい、
是非観て、とにかく観て!!、と心から思ったのです。

子孫繁栄、じゃないですが、また一人、また一人、と公演を観て、必ず受ける何かを感じてもらいたい!

この部分をファンクラブ関係者にお読みいただけると幸いなのですが、やはりこうしたおバカなことを思うファンもいます、ということを
気づいてほしい・・・、なんて無謀?

P.S.
ちょうど1ヶ月ほど前のオーチャード公演より、哲也様、お痩せになってた気がしました。
しばしの休息で、無事回復してもらいたいものです・・・。
そしてメンバーの皆様、素敵な舞台をありがとうございました!
今後の公演も、K-Ballet Company Japan Tour'99 Spring & Winterのオフィシャルスポンサー、JALの翼の鶴ともども、
首を長~くして待ってます。

注釈1  参考迄に「フル モンティ(Full Monty)」〈1997, 主演 ロバート・カーライル[Robert Carlyle]〉というイギリス映画を観ると
      おもしろ可笑しく英国の生活が垣間見れます。

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おまけ(ここから先は、さらに聞き流してくださるようお願いします

話は変わりますが。
で、私、デマチというのを初体験!
本当はする気持ちもなかったのですが、神戸であったお会いし方に誘われ、してしまったのだよ!

結構ヒトもいまして、もうここじゃ見えんっ、と私は諦め
お車がででくる前の道を渡ったところの歩道にいたんです。

そしたらば意外な展開が始まりまして。
神戸のアホな男4人と、あと今回、神戸に観に行かれるということで私にmailをくれたRちゃんと私でともかくとことんアホ騒ぎで
なんとか哲也をこちらに向かせようと、あらぬ作戦ばかり展開しました。
もう、これが超爆笑!!!!!!!!(詳細は私自身以外のこともありますので、割愛させてください。)
この結果や如何に!
車にお乗りになろうとする哲也のおちゃらけポーズ(「なんちゃって~」っていうような
両手を頭にのせる・・・ポーズ・・・、伝わるかしら)をばっちりみることができた!
そしてホールから車ででてきた哲也におもいっきり「てつやーーーーーっ!!!」
と呼びかけしましたところ、
む、む、向いてくれました!振り向いて「バイバイ!!!」と手を振ってくれました。

これ以外にも、この時いろいろありましたが、すっかりアホな私達に、いっちゃん迫力のあるSP?、警備?さんにも
笑われる始末。
警備さんにうけてどうする!、なのですが
ともかく無事お見送りできたことに、神戸の兄ちゃん4人とも固い握手をして分かれました>ね!!Rちゃん!

さて、デマチについては賛否あると思いますが、私自身は賛否以前にあまり興味がなく、
今後しないと思ってます。

やはり、公演のあとは今日の余韻に浸りたい。
それだけなのですが、デマチでお待ちしてると、その分の時間に、素敵なお店でお食事して、
みんなで余韻に浸る・・・、という私の今までの公演後のパターンの方がいいんじゃないかと思い、
また今回のように、私は、えらくその場で盛り上がってしまい、そうすると公演の余韻がどこかにすっとんで行きそうになりもったいない気持ちにもなりました。
そうならない方も勿論いらっしゃるでしょう、なので私の解釈は軽く流してね。

とかいいながら、また今度の公演でいたら、ごめん!

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