じょた君の独り言
第5話「ニレケヤキ」
 以前、ニレケヤキという樹木の小さい鉢植えを購入したことがあります。まぁ、盆栽です。 それは、小さいながらもしっかりとした木で、枝が四方八方に伸びて、樹木らしい樹木で気に入っていました。 1cmくらいの長さの、ふちがギザギザとしたまあるい葉っぱが、日の光を反射してきらきらと輝く様はとてもきれいでした。 ところが、この植物は虫がつきやすいようなのです。

 ある日、葉っぱが黄色く変色しているのを見つけたので、 おや?と思い葉っぱの裏を見たら・・・いるわいるわ、小さな虫がびっしりとくっついていたのです。 恐らくアブラムシというやつです。手で全部取ってやろうと思いましたが、とても不可能なので、薬をまきました。 でも、結局全ての葉っぱは枯れ落ちてしまい、二度と復活する事はありませんでした。花屋さんごめんなさい。 ニレケヤキさんごめんなさい。

 テントウムシという虫がいます。歌にさえなるくらい、丸くて小さなかわいらしい虫です。 しかしその実態は、背中に七つの星がある(ナナホシテントウ)、格闘家なのです。 こいつは、葉っぱについている小さい虫を食べる肉食昆虫なのでした。アブラムシなどもむしゃむしゃと食べます。 そうです、天敵であるこいつをニレケヤキの上に放ってやれば、多くのアブラムシは食われてしまうに違いないのです。 実際海外では、果樹園の害虫を駆除するのに天敵の昆虫を(テントウムシの仲間)放って、効果をあげているとの事です。

 でも、なかなか思い通りにいかないところもあるのです。ナナホシテントウは肉食ですが、ニジュウヤホシテントウはナス科の植物を食べてしまいます。 テントウムシの幼虫を見つけて放してやっても、何の効果も無い場合があるのです。大体、テントウムシの幼虫を見つける事自体が大変骨の折れる作業です。 (散歩をしていたら、いつのまにか手にしていた本の上に、テントウムシの幼虫がいてびっくりした事がありますが、 これは、切り株にウサギがぶつかったようなものです。)何か良い手は無いものですかねぇ・・・
[Back]