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4:「気の感覚化」
 こうして、岩から助け出された孫悟空は、三蔵法師とありがたいお経をもらいに旅に出るのでした。ちがう、ちがう!しかも、らんぽう君から孫悟空になってるし!

 そういえば、この間読んだ雑誌にそんなことが書いてあったような気がすると閃きました。その雑誌とは、学研から出版されている「ムー」ですが、読み返してみれば確かに書いてある。 これが「気」というものなのではないか、と思ったわけです。その後、紆余曲折ありながら、何冊かの本を読み独学で(ドイツではない)気功法の練習をしていきました。 本格的に気功法を実践したい方は、前頁の参考文献を読んでいただくとして、気の感覚化の方法と擬似的な気の感覚についてだけご紹介いたします。

1)気の感覚化
 両手に力を入れて握りこぶしを作ります。4〜5秒ほどで力を抜きます。これで手の力はぬけました。 次に、その脱力した手のひら同士をおなかの前、もしくは胸の前でゆっくりと近づけます。手に余計な力の入らない場所でしたらどちらでもOKです。 視線は両手のひらの中間地点か、指先に合わせてください。その時、両手の間に後述するような柔らかいお団子があることをイメージしてください。
 指が触れ合うぎりぎりまで近づけたら、今度は離していきます(10cm位まで)。呼吸は合わせなくても良いですが、気になる場合は近づけるときに息をはき、遠ざけるときに吸ってください。 呼吸器、循環器に疾患のある方は、動作に呼吸を合わせずに普段通りに呼吸してください。
 手の感覚が鋭敏な方は、この時点で両手の間にふわふわした風船があるような圧力感(磁力のような感覚)や、手のひら表面の血管がぴくぴくと動き出すような感覚に気づかれると思います。 人によっては、空気が通りぬけるような感覚、熱感など、さまざまな状態になるようです。私の場合は圧力感、磁力感が顕著です。  なかなか感覚が分からない方は、手のひら同士をこすり合わせて、手のひらを鋭敏な状態にしてからやってみると良いかもしれません。

2)擬似的な気の感覚
 1)の方法で、気らしきものの感覚がどうしても分からないという方は、次の方法を試してみてください。 ただ、この方法は気を感じるのではなくて、気と似た感覚を体験していただくというものです。
 入浴時シャンプーで頭を洗ったら、その泡を手にとってお団子を作ってください。そうしてそのお団子を両手で握り、丸めて圧縮するようにします。 この時のふわふわした感じが、気の感覚によく似ています。手のひらを広げて、泡のお団子をつぶしたり手のひらを離したりしてみましょう。

 さて、これを読まれた方の中には「それは錯覚である」とおっしゃる方もいることでしょう。確かにそうかもしれません。特に2)の方法で気の感覚を覚えてから1)の方法を試されて気の感覚が分かるようになった場合、その可能性は高いと言えます。 私も詳しいことは分からないのですが、シュルツの自立訓練法というものがありまして、例えば腕が重い重いと思っていると本当に重たく感じたり、手のひらが熱い熱いと思えば確かに熱く感じたりすることがあるようです。 これは、自律神経の働きによるものだそうです。従って、気功法も自律神経の働きによって1)に述べた状態が起きるのかもしれません。錯覚かもしれませんね。 しかし、その錯覚によって病気が治ったり(自律神経の働きは免疫力に深くかかわっているらしい)、健康になるのであればそれで良いのではないかなと思っています。 皆様もよろしかったら前頁の参考文献を手に取り、気功法を始めてみてはいかがでしょうか。

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