古今東西英雄列伝

(ドイツ編)

                  
 エーリッヒ・ハルトマン (パイロット) 
 第二次大戦中、ルフトヴァッフェの戦闘機・メッサーシュミットのパイロット。
 コールサインは、カラヤ=アイン。乗機のメッサーシュミットの機首には、
 黒いチューリップが描かれており、東部戦線のソビエト空軍には、
 「黒い悪魔」と言われ、恐れられた。尚、飛行中隊のシンボルマークは、
 カラヤ=ヘルツと言われる、赤いハートが描かれていた。
 戦術としては、発見→状況観察→攻撃→離脱、の奇襲一撃離脱戦術を採った。
 最終撃墜記録は、352機。おそらく、ルーデルと列んで、この記録を更新する者は
 現れないと思われる。大戦末期には、ルーマニア油田防空任務について、
 アメリカ軍機とも交戦している。最終階級は、少佐。
 世界最高の撃墜王。大戦後、西ドイツ空軍の将官として、復帰している。

 ハンス・ウルリヒ・ルーデル (パイロット)
 第二次大戦中、ドイツ空軍(ルフトヴァッフェ)の急降下爆撃機・スツーカのパイロット。
 
最初は、偵察員として、従軍したが、その後爆撃部隊に転属。
 対戦車飛行中隊を率いて、東部戦線で活躍。大戦後半の乗機は、Ju87ーG型。
 この機体は、両翼に、37_機関砲を搭載し、大砲鳥(カノンホーゲル)と呼ばれた。
 2530回出撃、30回撃墜され、5度負傷。
 戦車519輛撃破、戦艦、巡洋艦、駆逐艦各一隻撃沈、舟艇100隻以上撃破、
 車輛千台以上撃破、9機撃墜。負傷のため片足が義足だが、
 登山家で現在でも健在と聞いている。最終階級、大佐。 
 時のソビエト権力者スターリンに「ソ連人民最大の敵」と言わせた。
 黄金ダイヤモンド剣付き柏葉騎士十字章受章者、この章は、ドイツ軍中、一人にしか、
 授与されなかった。

 ミヒャエル・ビットマン (戦車兵)
 第二次大戦中、ドイツ地上軍武装SS所属のティガー戦車、車長。
 ポーランド戦は、装甲車の車長、バルバロッサ作戦時は、突撃砲車長。
 武装SSライブスタンダルテ・アドルフ・ヒトラー師団の戦車連隊に所属して、
 勇名を馳せる。のちに、SS第101重戦車大隊、第2中隊長。
 大規模な戦車戦が展開された、クルスク戦では、戦車30輛、対戦車砲28門、
 敵野砲2個中隊を撃破した。ノルマンディ・ヴィレル・ボカージュ市街戦では、
 偵察行動中にイギリス戦車連隊を相手にし、戦車、トラック、車輛等、約25輛を撃破。
 44年8月7日、フランス、サントーにて、カナダ軍戦車5輛と交戦、
 奮闘及ばず、搭乗戦車は撃破され、戦死。
 最終階級、大尉。戦車138輛撃破、対戦車砲132門撃破。
 戦車戦史に置いて、戦車+各種砲撃破で、最高スコアを記録、事実上の撃破王。
 
 ヨーヘン・パイパー (前線指揮官) 4月19日新規
 武装SSライブスタンダルテ・アドルフ・ヒトラー師団(LAH)の、前線指揮官。
 ヨーヘン(ヨッヘン、正式にはヨアヒムと言う)。1915年1月30日、ベルリン生まれ。
 父親は職業軍人、19歳でSSに入隊し、士官学校卒業後、少尉に任官。
 その後、SS長官ハインリッヒ・ヒムラーの副官を務めた。
 ポーランド戦、フランス戦共に、戦功を立て、1.2級鉄十字章を授与される。
 1943年のロシア戦では、当時最強をうたわれたSS第2戦車軍団麾下のLAH、
 第3大隊を率い、ハリコフ攻防戦、その後の戦功で騎士十字章を授与される。
 クルスク、イタリア平定、又ロシアへ、その後ノルマンディ、アルデンヌ、
 ハンガリーと転戦したが、一度も負傷しなかった、運の強い男でもある。
 ノルマンディでは、戦車連隊を指揮し、イギリス軍戦車80両を撃破。
 映画「バルジ大作戦」のドイツ側主人公の、戦車隊指揮官のモデルと言われている。
 このバルジ戦(ラインの守り作戦)では、パイパー戦闘団を率い、
 アルデンヌ・米軍部隊に奇襲を掛け成功するが、天候が回復後、空爆を受け、
 燃料・弾薬が不足した為に、包囲され掛かった所を脱出戦を展開、
 戦功と犠牲を最小限に押さえたと言うことで、剣付き柏葉騎士十字章を授与される。
 戦後、戦犯第一級に指定され、パイパー戦闘団の戦争犯罪に対する裁判が
 行われたが、バルジ戦での捕虜虐殺(映画参考)命令の証拠が発見できず、
 逆に米軍の捕虜虐殺が表面化、パイパーの判決は絞首刑だったが、
 保護観察のもと、1957年に釈放。
 1976年7月14日、フランス・トラーヴの自宅で、極左テロにより、殺害される。
 詳細は不明。最終階級は大佐。ドイツ軍主要作戦の殆どに参加していた為、
 回顧録を期待されたが、とうとう彼の口からは、何も発する事はなかった。

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