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HZ512 A-21
日時: 2003/12/07 19:22
名前: JA4TWZ 岩本

電界中に置かれたアンテナに誘起する電圧を求める問題です。
受信点の電界強度は100[μV/m]、受信周波数は14[MHz]で使用するアンテナは4分の1波長垂直接地アンテナです。

◎考え方のポイント
アンテナに誘起される電圧を求めるには、受信点の電界強度にアンテナの実効高(長)をかけるだけです。
単位から考えても電界強度[μV/m]に長さ[m]をかければ[μV]が出てくることが分かります。
ここで問題になるのはアンテナの実効高heを求める式ですが、今回は問題に書いてあります。he=λ/(2π)  (heのeは下添え字です)

◎必要な公式
 V=E(he)
 λ=300/f[MHz]

◎解き方
まず受信電波の波長を求めます。
λ[m] =300/f[MHz] =300/14[MHz] =21.4[m]
これを問題にある式に代入してアンテナの実効高を求めると、
he =λ/(2π) =21.4/6.28 =3.41
となります。
あとは受信点電界強度とかけあわせてやればOKです。
V[V] =E(he) =100×10^-6×3.41[V] =314×10^-6[V]
すなわち 314[μV]となります。

14[MHz]とあるので、波長は20[m]と思って計算すると誤差が大きくてドキッとします。
また、ダイポールアンテナや1/4波長垂直接地アンテナの実効高(長)は、
物理的長さの(2/π)であることを覚えておくと便利です。
問題に書かれていた実効高の式も(1/4)×(2/π)にほかなりません。

正弦波交流の平均値も、最大値×(2/π)です。
基本的な考え方は同じですからぜひ覚えておきましょう。

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