IZ612 A-9 ( No.1 ) |
- 日時: 2005/03/05 23:09
- 名前: JA4TWZ 岩本
- 電力増幅器の「効率」を求める問題ですね。
ご質問のように「電力増幅率」を求める場合とは異なりますのでご注意下さい。
電力増幅器の効率は「電源から供給される直流電力」と「高周波出力電力」の比で示します。 この問題では、1.5kVの直流電圧で400mAの電流が供給されていますので 「電源から供給される直流電力」は P=IE から 600W となります。 600W 供給して 180W の高周波出力が得られたわけですから その効率は 180/600 で 0.3 となります。
一方、電力増幅率は前段からの入力電力と出力電力の比で求めます。 1W を 10W に増幅する増幅器の電力増幅率は 10 ですね。 これを増幅器の「利得」と称して「dB(デシベル)」であらわすことも多くあります。
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IZ504 A-12 ( No.2 ) |
- 日時: 2005/03/05 23:55
- 名前: JA4TWZ 岩本
- 受信機の周波数構成に関する問題です。
計算を行う前にいくつか整理しておきましょう。
まず「周波数混合器」の働きですが、 2つの信号を入れると、それぞれの信号の周波数の和と差が出力されます。 次に「復調器」、単側波帯(SSB)信号に対し、もともとあったはずの搬送波に相当する 周波数の信号を加えることによって復調を行います。 この時加える信号の周波数は、USBの場合は復調する信号の周波数より1.5kHz下、 LSBの時は逆に1.5kHz上の信号を加えます。
この問題では中間周波数(=復調する信号の周波数)が455kHzであるため、 第2局部発信器の周波数は455kHzの上下1.5kHzでなければなりません。 選択肢の「2(455kHz)」では条件を満たしませんから除外されます。 「1」と「3」は453.5kHzですからUSBの復調が可能です。 同様に「4(456.5kHz)」はLSBの復調が可能です。
次に第1局部発振器の周波数 FL1 を考えます。 上で説明したように周波数混合器では受信周波数 FR(3550kHz)と FL1 が混合され、 和と差の周波数にあたる信号が出力されます。 問題では中間周波数が受信周波数よりも低いのですから「和」を考える必要はありません。 選択肢「1」「2」の3095kHz、「3」「4」の4005kHzともに 受信周波数の3550kHzとの「差」は455kHzになるので 両方とも条件を満たしているように見えますが、 FRからFL1を引く場合とFL1からFRを引く場合とでは側波帯が異なります。 今回の受信信号は3550kHzのLSBででした。 3550kHzのLSBから3095kHzを引くと側波帯はそのままで455kHzのLSBが得られ、 4005kHzから3550kHzのLSBを引くと側波帯が反転し455kHzのUSBが得られます。
ここで復調器の説明を振り返ってみて 双方の結果に整合性のある組み合わせをさがすと「3」が正答と分かります。
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IZ504 A-14 ( No.3 ) |
- 日時: 2005/03/06 00:20
- 名前: JA4TWZ 岩本
- アンテナの利得の関する計算問題です。
「相対利得」とは半波長ダイポールと比較した利得のことですね。
相対利得 6dB の八木アンテナを使用して最大放射方向のある点で得られた電界強度と同じ電界強度を 半波長ダイポールを使用して得るにはどれだけの出力が必要かを考えます。 双方のアンテナには 6dB の差があるのですから 半波長ダイポールを使用する場合は 6dB 大きな電力が必要です。 電力比の 6dB が、真値で 4倍 のことと分かれば単に掛け算をするだけで答えが求まります。
問題では八木アンテナに 80W の電力を加えたとありますから 半波長ダイポールではその 4倍 の 320W が必要ということになります。
なお、dB(デシベル)は真値の対数をとって10倍した値ですが、 簡便な計算(記憶)方法を過去問のページの平成13年8月期の1アマの出題分析の 最後のほうに記していますのでそちらを一度ご覧下さい。
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Re: 2アマ過去問教えてください ( No.4 ) |
- 日時: 2005/03/09 11:40
- 名前: マウンテン
- 岩本様
早速の解説本当にありがとうございました。 解ると楽しいものでね。 あとは試験当日までの記憶力です。解ったつもりでもすぐに忘れてしまうもので・・・
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