Re: 1/4波長接地空中線の実効長 ( No.1 ) |
- 日時: 2004/03/04 01:27
- 名前: JA4TWZ 岩本
- ただ今帰宅しました。
深夜なので簡単に書きます。
実行高と実効長は基本的に同じです。 エレメントが縦になっていれば実行高、 横になっていれば実効長と考えて差し支えありません。 実効長=(2/π)×物理長 実効高=(2/π)×物理高 どちらも同じ、2/πを掛けるだけ、これがすべてです。
> ところが問題集では > he=(λ/2π)となっていますし、答えもそれに代入して出ます。 > 1/4波長でなく1/2波長ならばhe=λ/π でよいのですか?
アンテナが1/2波長(ダイポールなど)の場合は上の式の「物理長」にλ/2を代入してみてください。 同様に1/4波長(垂直接地空中線など)の場合も上の式の「物理高」にλ/4を代入してみてください。 ご質問の式になるはずです。
これらは交流の平均値を求める式と同じです。 アンテナのエレメントのそばに書かれた曲線は実は正弦波なのです。 正弦波の曲線は時間とともに絶えず振幅が変化していますが、 これを振幅一定の波形に変換するとどのくらいになるか・・・、 その値が2/πになるわけです。
|
Re: 1/4波長接地空中線の実効長 ( No.2 ) |
- 日時: 2004/03/04 09:44
- 名前: JA4TWZ@K
- > これを振幅一定の波形に変換するとどのくらいになるか・・・、
> その値が2/πになるわけです。 補足説明します。 正弦波の曲線がx軸との間につくる図形の面積は、 その正弦波の最大振幅に2/πを乗じた値で振幅一定の図形の面積と等しくなります。 つまり、正弦波の山のような形と面積の等しい長方形を考えるとき その長方形の高さを2/πにするとちょうど良いというわけです。 話が逆になりますが、この面積が等しくなる値を平均値と定義しています。
上の説明は交流の波形を考える場合で、 時間軸(x軸)方向の長さを一定として振幅(y軸)方向の値を2/πにしました。 これとは逆にアンテナの実行長を考える場合は、 振幅の最大値で一定な長方形を考え、長さのほうを短くします。 このときも面積が等しくなるようにすると長さは2/πになります。
アンテナのエレメント上において、電流分布および電圧分布は 正弦波の形で存在しています。 ですからエレメント上の場所の違いによってアンテナとして働いている度合いが異なります。 これでは計算などを行う際にいろいろと面倒ですので、 全体がフルに働いているアンテナを仮想して長さのほうを縮めて考えるわけです。
なお、これらの説明を行うには積分の考え方を用いるのが本筋でしょうが アマチュアの試験では不要と思われますので、あえて触れていません。 (私には説明しきれませんし・・・・・)
|
Re: 1/4波長接地空中線の実効長 ( No.3 ) |
- 日時: 2004/03/04 10:19
- 名前: 7N4DEV
- 岩本さん、有難うございました。
今までの謎が解けてうれしいです。 (2/π)×長さor高さ が基本で長さと高さは同じ意味であったこと 長さと高さにλ/2(1/2波長のアンテナ)λ/4(1/4波長のアンテナ)を当てはめればλ/π or λ/2π にそれぞれなりました。 なぜπなのかは >正弦波の山のような形と面積の等しい長方形を考えるとき >その長方形の高さを2/πにするとちょうど良いというわけです ということで私の頭では観念的にしか理解はできませんが そういうこととして頭に入れます。 本当に有難うございました。
|
Re: 1/4波長接地空中線の実効長 ( No.4 ) |
- 日時: 2004/03/04 12:55
- 名前: 7N4DEV
- 円の面積はπr^2 だからrはπで割って√rを開けば出るので
1/2波長を直径と考えればπで割ると半径×半径の四角形の面積を出したのと 同じと考えればよいのでしょうか?
|
Re: 1/4波長接地空中線の実効長 ( No.5 ) |
- 日時: 2004/03/04 22:55
- 名前: JA4TWZ 岩本
- 円周率がからんでいるので円と無関係ではないのですが、
円の面積とは異なります。 参考書等によくある電流分布を示した図では円弧のように見えますが あくまでも正弦波形ですので円の面積を求めることとは別のことです。
円と正弦波の関係に少しふれてみますね。 円周上の一点に印をつけて、その円を転がします。 そのとき印が通って行く道筋(軌跡)が正弦波です。 これで正弦波に円周率が関わっていることが納得していただけるのでは・・・。 また、角周波数(ω)などという概念も関連しています。 1秒間に円が何回回るか、ととらえておけば良いと思います。
|