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HY512 A-17
日時: 2003/12/14 23:07
名前: JA4TWZ 岩本

コンデンサの良否をテスタの抵抗計で判定する問題です。
問題を考える前に確認しておくポイントが2つあります。

まず、テスタを抵抗レンジに切り替えたとき、
どのようなことが起こっているかです。
抵抗計は未知の抵抗値を知るためのものです。
このためテスタに内蔵された電池から同じく内蔵された直流電流計(通常は可動コイル型)
を通して測定対象物に電流を流します。
このときどれほどの電流が流れたかを直流電流計の読みから知ることによって
測定対象物の抵抗値を得ます。
理屈としてはオームの法則を使って計算するわけですが、
テスタには計算しなくてよいように専用の目盛りが書いてあります。

次に、コンデンサは絶縁体をはさんで2つの極板が向かい合った構造ですから
直流は通さないとされていることです。
したがって正常なコンデンサの抵抗値は無限大といえます。

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Re: HY512 A-17 ( No.1 )
日時: 2003/12/14 23:08
名前: JA4TWZ 岩本

さて、問題にある図を見てみましょう。

Cは時間の経過とともに抵抗値が減少しています。
つまりたくさん電流が流れているわけで、これは絶縁不良の状態です。

AとBは測定開始当初、少しの時間だけ電流が流れて抵抗値が下がっています。
これはコンデンサに電荷が流れ込み蓄えられて行く過程です。
ある程度の時間が経過して容量一杯に電荷が蓄えられると
それ以上電流は流れず抵抗値が無限大となります。
題意にあるように比較的静電容量の大きいコンデンサでは
この電流の流れている時間が長く、テスタの指針の振れとして読み取ることができます。

では、AとBではどちらが静電容量が大きいでしょうか?
Bの方がより多くの電荷が流れ込んでいますから
こちらの静電容量が大きいと分かります。

題意で3つのコンデンサは定格静電容量が等しいとされていますから
Aは容量抜けの不良が発生していると思われます。


以上のような判定は、一定間隔で測定値を表示するデジタルテスタでは
できません。(非常に大きな静電容量のもので、かなり本気になればできるかも)
また、問題ではペーパーコンデンサとなっていますが、
基本的に絶縁体の種類には左右されません。
Re: HY512 A-17 ( No.2 )
日時: 2003/12/14 23:15
名前: 7N4DEV/ANN< >

ハイ、イメージが膨らんできました。
正常なコンデンサは抵抗が無限大ということが最初わかりませんでした。
私が持ってるテスタはデジタル式ではないので実験できますね。
Re: HY512 A-17 ( No.3 )
日時: 2003/12/14 23:27
名前: JM4SMR< >

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Re: HY512 A-17 ( No.4 )
日時: 2003/12/14 23:29
名前: JA4TWZ 岩本


さっそくの対応ありがとうございます。
Re: HY512 A-17 ( No.5 )
日時: 2003/12/14 23:34
名前: JM4SMR< >

いえいえ

A−17の問題は、コンデンサはこんなお仕事してるんだよ!
って事を理解するのには、良い問題だったのではないでしょうか
私は、勉強になったし、ちょっと実験したくなっちゃいました
Re: HY512 A-17 ( No.6 )
日時: 2003/12/28 13:39
名前: JA4TWZ 岩本

今気付きました!
このスレッドのタイトルは「IZ512 A-17」が正しかった
みなさんごめんなさい

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