幽体離脱体験、臨死体験、空中遊泳 2003.1.27
直腸癌手術後、幽体離脱体験というか不思議な体験をしました
ヘソの上から下まで切った傷口が痛くなって、痛み止めの注射をしたときのことです
目を閉じると、驚いたことに、寝ているベッドのリクライニングが動きだして、背中を押し始めます、
そのままにしていると、遠慮会釈なしに、押してくる、身体が二つ折りになって、切り傷が痛い、
我慢していると、下向きの姿勢で、空中に浮いている状態がわかります
そのまま、足の方向に下がってきます、下は、紫色のカーペットが見えて、また下がって行くと、
茶色のカーペットに変わっています、そのまま進と、突然、緑色の草原です、1m以上のすごく奇麗な草が、
風になびいてゆれています
その横には、奇麗なお花畑です
手術の説明があって、同意書に署名するとき、「死ぬこともあります」がよみがえり
前にTVで見た「臨死体験」を思いだして、
これは大変なことになったと、目を開けると、病室の天井が見えています、「やれやれ生きていたか」
と安心
また目を閉じると、リクライニングが動いて、背中を押されて、2回目の空中遊泳
デカイお寺の屋根の部分を見て回っている、屋根の張りの切り込み部分、漆塗りのすごいのもある、
どうしてこんなところを見るのか分からない
中国の建物のようなものが見える、三角の帽子に三角の着物を着た、支那人が見えるが顔は分からない
金糸作りのどんちょう、を通過していく、途中で止まったので中止
金色かかった、薄茶色の縞模様の線がたくさん見えるところにやってきた
部屋が全部その模様になっている
1月29日、娘などがやってきたので、この話をしました、
その日の晩、また傷口が痛くなったので、注射を頼んで、今夜の状況をかみさんに実況説明を
することにしました、レコーダーでも持ってくれば良かった
目を閉じると、いつもの通り、リクライニングが起動、後ろから押してくる、
今回は前後左右どちらにでも動くことが出来る
最初は、青い絨丹と白い模様の入ったような、大きい崖の上を飛んでいる
次に山に向かった、この山は全て赤い土となっている
ブーフーウーかポンキッキのような絵の書いてある、板で出来た、おもちゃ館のような家が山の上まで
ずらーと並んでいる、その横を通り、印度のパゴタのような建築物が見えたら、これがすごく大きくなった、
こちらも一緒に上まで上がって行く
下を見ると、スイスのモンブランのロープウエイから下の町を眺めたような景色になって、
プールのようなものがある、大きい邸宅があって、道路もあり付近に小さい家も見えます
途端にその大邸宅に向かって降下、裏の門の辺りに到着、金網の塀で囲まれていて中が見える、
タンポポにようなのが、整然と並んでいるし、植木もあるが、全て、黄銅色というか、
濃い緑の暗い感じ、、中に入ることはなくここでおしまい
銀色の金属で出来た木が見える、こんな木は見たこともない
海水浴場が見える、人がいるが動いてはいない、座ったり、立ったり寝たり、その海岸から、
道が上に上がっているが、そこに沢山の人が、並んで寝ている、その数はすごい、顔が見えないので、
どんな顔だろうかと覗いてみたら、なんと豚になったり、化け物になったり、もう止めた
山の頂上あたりに、着地した、小さい小石があって、横に小さい水溜りがある、ところがこちらは、
高さが無いから、土の上に直接顔をあてて見ている状態
左上に、磨かれた墓石の、下だけが見えて、上は見えない、そのまま左を見ると、
小石が見えるし、墓の前の踏み石も見える、ところが誰の墓か上は見えない
ここで目を開けておしまい
葬式が見える、不思議なことに、左は建物で、右側に人が並んでいる、誰の葬儀だろうかと、
寄ってみる、参列者の顔は見えない
棺桶が二つ置いてある、誰かな、と見ると胴体はあるが顔は見えない
こちらが死んでは、と思い此れで終了
赤いじゅうたんが、丁度、流氷の海に潜っていて、下から見ると、真っ白な氷が真っ赤なじゅうたんに
なっているような場所を下から眺めながら、動いている、突然、大きい固まりのところで止まった、
どうしたのかな?と思っていると、今度は画面がひっくりかえって、上から見下ろすようになりながら、
静に動いて行く、これもなぜかはさっぱり分からない
次にもう一度、見ようと目を閉じたが、リクライニングの起動がない、ついに念力が無くなった
のでしょう、それからは何も見えませんでした
思いだしたのはこの程度です
株で儲かるような銘柄が分かれば愉快なのにと思いましたが、そんなのは出てきませんでした
今でもその時の状況がはっきり目に浮かびます、私が絵を描くことが出来たら多分面白い絵が出来ると
思います
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芥川の遺稿 「或阿呆の一生」 の中にもこれと良く似たような事が書かれていた
「本の間に動いている店員や客を見下ろした、彼らはみょうに小さかった。のみならずいかにも
みすぼらしかった
「人生は一行のボオドレエルにも若(し)かない」
彼は暫く梯子の上からこう言う彼らを見渡していた」
「彼はこの人工の翼をひろげ、易々と空へ舞い上がった。同時に又理知の光を浴びた人生の喜びや
かなしみは彼の目の下へ沈んで行った」
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お化けにびっくり
私の個室は、西病棟の一番西にあって、隣の部屋は物置で、そこに看板がかかっていて、
患者さんの面会禁止など、難しいことが書いてある怪しげな部屋がありました
夜中に、トイレに行こうと、部屋を出て、右に行ったとき、後ろから「すみません、すみません」
と小さい声、これにはお化けかな?と驚きました、黒い服装の小柄な女性が後ろにいて、夜中だから
小声でささやいた、
彼女は付き添いさんの、物置をさがしていたのでした
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