雨山峠・ユーシン・塔ノ岳

ブナ、ミズナラ、トチノキなどの落葉広葉樹の新緑の森(ユーシンから塔ノ岳への登山路で)


 2012年6月17日(日)、寄(やどりき、やどろぎ)バス停から雨山峠を越えて、ユーシンに下り、塔ノ岳に登り返し、大倉尾根で大倉バス停に下りました。 

標識による距離は、合計で21.5kmになります。

寄(やどりき)バス停 雨山峠 6.6km
雨山峠 雨山橋 1.2km
雨山橋 ユーシン分岐 0.4km
ユーシン分岐 塔ノ岳 6.3km
塔ノ岳 大倉バス停  7.0km

このコースでは、雨山峠の登りと塔ノ岳の登りの2つのピークがあり、また距離も長いのでスタミナが必要です。
雨山峠まで0.6kmの地点には、「危険! これより雨山峠まで沢の中を通る登山道です。 荒天時には特に注意してください。」と注意を促す標示がありました。 沢の水も少なく慎重に歩けば、特に問題はありませんでした。

西丹沢の登山道や林道の登山情報は西丹沢ビジターセンターから発信されています。


 梅雨時の丹沢では展望は期待できませんが、この時期ならでは雨に濡れた新緑の森と出会い、また静かな山の霊気に癒されます。 ただ、雨の日の木道や丸木橋は水分を吸っていて滑りやすいので注意が必要です。 注意していても一回滑りました。

雨の日の登山について加藤泰三の画文集「霧の山稜」の中に雨の日の登山の詩があります。 雨天に登って悲哀を経験することによって、山の深さを知ることが出来るということだ。

 加藤 泰三 著     「霧の山稜」
    
 標高   ―雨の中にて―   
    
 歓喜と悲哀は等量である。   
 それは雨天に登っても、晴天に登っても、山の高さは変わりはしないと言う事位に、確かな事だ。
    
 それなのに、僕等は錯覚をする。殊に悲哀の中に於いて錯覚をする。歓喜と悲哀は等量ではないと。
    
 僕等は結局晴天にだけ登っていては、山の深さを知ることが出来ない。
    
 雨の中で登りながら、僕等を勇気づけているのは、今、標高は求められつつあると言う事だけだ。
 ああ、それだけだ。   

新松田駅 バス 7時55分発 寄(やどりき)行  8時20分着 寄(やどりき)バス停   8時52分着 寄大橋 8時56分発   登山口 9時13分  11時7分着 雨山峠 11時9分発

 12時03分着 ユーシンロッジ 12時20分発  12時54着 熊木沢出合 12時57分発   13時26分着 尊仏ノ土平  15時35分着 塔ノ岳 15時48分発

 16時12分着 花立 16時14分   16時51分着 堀山の家  17時9分着 駒止茶屋  17時34分着 見晴茶屋  18時18分着 大倉バス停 18時38分発 バス 渋沢駅北口行


所要時間  9時間58分(寄バス停8時20分発〜18時18分着大倉バス停)





寄大橋(8時52分〜56分)

寄バス停を8時20分に出発し、中津川沿いの
県道710号を上流に向かって進む。
稲郷を通り過ぎると「ちろりん村 ミロク山荘」
というキャンプ場が現れます。
寄バス停から歩くこと32分で寄大橋に到着。

寄大橋は渡らず、ゲートを越えて直進します。
寄大橋から0.9kmの林道では登山道入口に到着。

登山入口からは山道を登った後、寄沢に下る。

ここが一回目の渡渉地点です。
昨日からの雨で水量が多い。
意を決して登山靴の中に浸水しないように一気に渡る。

雨山峠まで十個所くらい渡渉するところがありましたが
ここが一番大変でした。
ウツギ(空木)

旧暦卯月(四月)に咲くのでウノハナ(卯の花)という。
赤いビニールテープを目印にして堰堤を越える。
崩れ落ちそうな斜面に架けられた濡れた木道を進む。
雨山峠への最後の登りは花崗岩の白い沢底の水の流れの上を歩く。
水量は少なく、花崗岩は砂状にくだけていました。
霧けぶる雨山峠(11時7分〜9分)

一つのテーブルと道標がありました。
道標には鍋割山2km、桧岳2km、
雨山橋1.2km、
寄大橋4.1km、寄バス停6.6km
と標示されていました。
玄倉(くろくら)川

ユーシン分岐からユーシンロッジ向かう
橋の上から撮った玄倉川です。
ユーシンロッジ(12時3分〜20分)

ユーシンロッジは営業休止中で、表の玄関は
鍵がかかっていました。

一部、避難小屋として開放されており
裏の出入り口から利用できます。
熊木沢出合の手前に素彫りの第九隧道(すいどう、ずいどう)。

玄倉(くろくら)林道の最後のトンネル。

トンネルを抜けると熊木ダムがあった。
熊木ダム

熊木ダムのエメラルドグリーンの湖面の美しさにに魅了されました。
湖底も見える透明度の高い水でした。

熊木ダムは小さなダムですが、電力不足の今日、貴重な水力発電に
利用されています。
熊木ダムの水は、導水路で玄倉ダム直上に導かれ、
玄倉第2発電所で発電されます。
最大出力2900kw
標準家庭の4kw太陽光発電の725軒分に相当する。
林道崩落現場

熊木ダムまでは、玄倉林道が整備されていましたが、
それより奥の林道の復旧は後回しにになっているようです。

熊木沢出合を過ぎるとこのような林道崩落現場が数か所ありました。

崩落した岩の上を乗り越えて進みます。
塔ノ岳登山口

玄倉林道の終点で玄倉川の河原に下りる。

塔ノ岳の登山口は、対岸上流よりに「塔ノ岳」の表示がありました。
ギンリョウソウ(銀竜草)

全体が白色で葉緑体をもたない。
杉の木の下の湿り気ある所に生えていました。
イチヤクソウ科の腐生植物。

別名ユウレイタケ(幽霊茸)ともいう。
ヤマツツジ(山躑躅)

オレンジ色のツツジの花が咲いていたので
レンゲツツジではないかと思いましたが、
レンゲツツジは樹高が1〜2mですが、
ヤマツツジの樹高は1〜5mとなっています。

このツツジは2m以上あり、花のつきかたも
まとまっていないのでヤマツツジと同定しました。
塔ノ岳の水場

塔ノ岳山頂へあと300mと所にありました。
雨が降った後でしたが、水量は少なかったです。
水を掌ですくって飲みました。
冷たい水で喉を潤しました。
塔ノ岳山頂(15時35分〜48分)

ここまでくれば大倉に下るだけ。

山頂から大倉バス停までの40のポイントを
一つずつ減らしていきます。

7kmの道のりを2時間30分かけて下りました。

登山路は以前より階段状に整備されたように
思いました。