世界経済見通し

 国際通貨基金(IMF)は9月25日、2002年秋の「世界経済見通し」を発表した。日本の国内総生産(GDP)実質伸び率の推移については、前回(2002年4月)の「世界経済見通し」で示した値、2002年が前年比1.0%減、2003年が同0.8%増の予測を上方修正し、それぞれ2002年が前年比0.5%減、2003年が前年比1.1%増としたが、両年とも主要7カ国では最低の伸び率である。

世界経済見通し(%)
2002年 2003年
日本 -0.5 1.1
米国 2.2 2.6
EU 1.1 2.3
中国 7.5 7.2
アジア 6.1 6.3
ロシア 4.4 4.9
世界計 2.8 3.7

 GDPの成長率は、中国が最高であり、成長率が次第に低下傾向にあるがまだ7%を維持している。日本のGDPの成長率は、低い水準で低迷している。

日本のGDP(兆円)
1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003
兆円 464 479 483 485 489 497 515 525 518 523 535 534 531 537

 米ドル換算の日本のGDPは、1995年の80円超の円高まではアメリカに追いつきつつあったが、それ以降の円安とともに米国との差が拡大している。中国のGDPは、まだ少ないが着実に伸びており、いつ日本を追い越すか注目される。今後の為替の推移にもよるが、グラフからは10年後くらいが予想できる。