悪の枢軸 

 ブッシュ大統領は1月29日に行われた一般教書演説で、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、イラン、イラクの3カ国を名指しで悪の枢軸(AXIS OF EVIL)と発言した。これは、大量破壊兵器の保有をめざし、テロ支援をしてきた3ヶ国を非難したものである。昨年9月11日の同時多発テロを受けて始まった対テロ戦争を拡大する方針を明確にし、将来にわたりテロと戦う決意表明でもある。

 悪を簡単に決めつけ短絡的だと言う見方もあるが、アメリカは今後これら3カ国に対し平和的解決路線と軍事力の行使の両方を使い分けていくことが考えられる。日本は北朝鮮の不審船事件に対して何も言えなかったのとは、対照的である。