林芙美子記念館
西武新宿線の中井駅から新井薬師駅方向に線路に沿って5分くらい戻ったところに、小説家林芙美子が昭和16年8月(38才)から昭和26年6月28日(47才)に心臓麻痺で生涯を閉じるまで住んでた家が記念館として一般公開されている。敷地300坪、床面積60坪の平屋建てで、ここで代表作の『うず潮』や『浮雲』が執筆されている。家を見学して、建設した時期が戦時中だったが、林芙美子が家の細部にこだわりを持って建てた家であることがわかった。 林芙美子は明治36年に福岡県門司市に生まれ、両親の行商について各地を転々とした後、大正5年に尾道に移り住む。尾道高等女学校を卒業後、大正11年(19才)に上京して以来、多くの職業を転々として苦労した。昭和5年(28才)で上落合へ転居し、『放浪記』がベストセラーとなった。昭和14年(36才)で土地を購入し、家屋の新築工事に着手し、昭和16年に新居へ引っ越した。 昭和22年(44才)に『うず潮』が毎日新聞に連載され、昭和24年(46才)に『浮雲』が「文学界」に発表されている。 『うず潮』は、昭和39年にNHKの朝の連続テレビ小説で、林美智子主演により毎朝放送されていた。 |