個人資産

日米の個人資産の内訳(2000年末)

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出所:日本銀行

 国と地方が抱かえる借金は平成13年度末に666兆円に達するという。この借金のよりどころが、1400兆円の個人資産ということで、個人資産の内容を調査した。2000年末の日本の個人資産1400兆円を4000万世帯でわると1世帯当たり3500万円の資産があることになる。そのうち55%(770兆円)が現金・預金で1世帯当たり1925万円になる。この数字は感覚としては多きすぎるのではないかと思うが、高齢者の高額資産家がいて平均するとこういう結果になるのだろう。米国の個人資産の33.7兆ドルは、1ドル120円で換算すると4044兆円になり、日本の2.9倍になる。人口が日本の倍なので1世帯当たり資産は米国のほうが、多少多くなる。資産の内訳は日本が現金・預金なのに対し、米国は株式・出資金が第1位である。日本の貯蓄率は高く20%を超えている。これは、将来の不安に対するためのものであり、貯蓄は美徳とする国民性によるものである。日本銀行からは、個人の負債額については、報告されていない。低金利の預金・現金をいかに運用するかに日本の命運がかかっている。

 なお、総務省統計局の2000年のデータでは、1世帯当たりの年間収入は721万円、貯蓄は1781万円、負債は538万円になっている。貯蓄1781万円に4000万世帯を掛け合わせると712兆円になる。負債を引くと497兆円になる。統計の取り方により日本銀行と総務省統計局のデータで大きな違いがでる。

個人資産1400兆円の内訳(2001年3月末現在)
預金

469兆円

銀行:299兆円、農協・信金:170兆円
郵便貯金 249兆円  
保険年金 390兆円 簡保:112兆円、生保:135兆円、企業年金:82兆円、その他:61兆円
株式 90兆円  
国債など 91兆円  
現金 37兆円  
その他 59兆円  
合計

1385兆円

 

・世帯数の30%を占める60歳以上の世帯が、金融資産の約半分(48%)を保有している。

・世帯数で、8.6%に過ぎない資産4千万円以上の世帯が、個人資産全体の1/3(36%)を占める。