IT用語

 最近は、情報技術関連の新しい言葉が次々に生まれている。新しい言葉が生まれるということは、それだけ業界に活気があることで喜ばしいことだ。私が入社したころは、情報処理の用語集が社内規格にあり、それでしばらく十分まにあった。しかし、変化の激しい現在、用語集は陳腐化し社内規格から除かれている。用語集のメンテナンスがしきれなかったからだろう。IT用語は、英単語の頭文字のアルファベットを並べたものや英単語をカタカタ表記したものが多い。これらの言葉がわからないと新聞や雑誌の内容を読みとることもできない。新しい言葉は、時代を反映して興味深いものだ。よく使用されているIT用語をいくつか調べてのせてみました。どのくらいIT用語をご存知ですか。

用語 意味
eコマース 電子商取引
B to B Business to Businessの略で、企業間の電子商取引を指す。B 2 Bと表記される場合もある。
B to C Business to Consumerの略で、企業と消費者間の電子商取引を指す。B 2 Cと表記される場合もある。 
C to C 消費者間での電子取引で、「売ります、買います」といった情報をインターネット上に掲載し取引するものと、「オークション」によるものがある。
B to E 企業の従業員を対象にした電子商取引。自社の製品を従業員に販売する。
イントラネット インターネットの通信技術をそのまま社内用のネットワークとして利用したもの。
エクストラネット イントラネットをクループ企業など他社との間にも結んだもの。
ドッグ・イヤー イヌの成長スピードが、人間の7倍程度に相当するからたとえられた言葉で、ITの世界もイヌの成長と同じくらい速いスピードで変化していることをあらわす。
デジタル・デバイド パソコンやインターネットを自由に利用できる層とそうでない層との間に生まれる情報格差。
ブロードバンド(広帯域) 一度に多くの情報を速く送ることができる通信のこと。具体的には、ADSL、CATV、光ファイバーを利用した通信など。
SOHO(ソーホー) Small Office Home Officeの略で、インターネットなどの通信手段を利用し、自宅などで仕事をすること。
eマーケットプレイス(電子市場) インターネットを利用して、効率的に企業間電子商取引を行うためにつくられた場所(ホームページ)のこと。資材を調達する場合、複数の調達先の中からもっとも安い価格を提示したところと取引をする。
ワン・トゥー・ワン・マーケティング 個々の消費者や顧客ごとに合わせた販売戦略をいう。消費者や顧客の詳細な購買データを蓄積し、今後の販売戦略に有効に活用する。具体的には、ホームページ上で顧客ごとに合わせたお勧め商品の提示を行ったり、電子メールで個々の顧客に合わせたアフターケアを実施することが考えられる。
ショッピングモール 電子商店街。代表的なショッピングモールに「楽天市場」がある。
ホスティング・サービス ホームページを掲載するサーバーの運用、管理を専門会社に委託すること。
データセンター ユーザーのサーバーを預かり、センター設備やネットワークを提供し、サーバーの運用管理を行うセンターをいう。
コールセンター 電話で顧客からの要望、意向、苦情を受け付ける顧客サービスの窓口であり、CTI(Computer Telephony Integration)により個々の顧客情報を管理する。
CTI(コンピュータ・テレフォニー・インテグレーション) コンピューターと電話をを統合したコンピュータサーバーシステムで顧客向け対応窓口として運用しているコールセンターで利用される。コールセンターではCTI技術による顧客データベースを活用することにより、業務の効率化、顧客満足度の向上が可能になった。
ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ) インターネットを通じてコンピュータ用ソフトを企業に貸し出すサービスのことをいう。
クリック・アンド・モルタル 「クリック」は、パソコンやインターネットのことを意味し、「モルタル」とは実際の店舗のことを指している。実際の店舗を経営しながら、ネット販売を行い相乗効果をあげようというもの。
e系列 今までの大企業、下請けという系列関係でなく、系列のワクを超えた全ての企業が同じ土俵(マーケット)で、対等な取引を行う。
サプライチェーン・マネジメント(SCM) 商品を必要な量だけつくって供給する受注生産方式を、メーカーを中心とした取引会社全体で協力し実現しようとするもの。取引企業間で部品の調達から製造、流通、販売にいたる商品が製造され顧客に届くまでの情報を共有し、部品調達、製造、流通、販売過程までのサプライチェーンにかかるコストや過剰在庫を減らすと同時に、製品を顧客に届けるまでの時間(リードタイム)の短縮を目的にする。
エンタープライズ・リソース・プラニング(ERP) 生産管理、在庫管理、財務会計など、企業の基幹業務から人事関係まで企業活動全般を対象とし、資源の有効活用や経営の効率化のために統合的に管理するという考え方である。ERPを実現するために開発されたのがERPパッケージである。ERPパッケージ導入により、データの連携、共有が図られ、業務の効率化やスピードアップが可能となる。代表的な製品として、SAPのR/3、オラクルのOracle Applications、BANNのBANN Wなどがある。
コア・コンピタンス(中核能力) その会社のもっとも得意とする分野、中核となる業務や技術のこと。
バーチャル・コーポレーション(仮想企業体) インターネットを通じ、別々の企業が、あたかも一つの企業のように事業展開すること。
ビジネスモデル特許 コンピュータやインターネットを利用して実現したビジネス上のアイデアや方法、仕組みに対して与えられる特許のこと。「発明性」、「新規性」、「進歩性」が必要。
ワンストップ・ショッピング 必要なものを全て1ヵ所で購入できるショッピング形態をいう。
ポータルサイト 「ポータル」とは「入り口」とか「玄関」という意味であらゆる情報が手に入るホームページのことをいう。
カスタマー・リレーションシップ・マネージメント(CRM) IT(情報技術)を使用するこで、個々の顧客のニーズを把握し、それぞれの顧客に合ったサービスを提供しようというもの。ワン・トゥ・ワン・マーケティングを実践することを意味する。顧客管理をし、適切なサービスの提供ができるようになる。
ナレッジ・マネジメント(知識管理) 社員一人一人が持っている知識、経験、アイディア、ノウハウを一元管理し、共用することで、これらをもっと有効活用しようというもの。