赤石岳・悪沢岳

荒川三山の中岳からの赤石岳(3120m) 荒川三山の中岳からの悪沢岳(3141m)

 南アルプス南部の赤石岳(3120m)と悪沢岳(東岳)(3141m)を2004年8月1日から8月4日の3泊4日で行ってきました。

赤石山脈の盟主、赤石岳の山名は、赤石岳の赤石沢に多い赤色のラジオラリア(放散虫)板岩に由来する。荒川三山の主峰、悪沢岳の山名は、大井川西俣の源頭にあたることに由来する。

 長年行きたいと思っていた山でしたが登山口までのアプローチが長いのと大雨で林道破壊され通行止めになるので敬遠してきました。インターネットで最新の情報がはいるようになり、また送迎バスにより林道歩きをしなくても椹島(さわらじま)まで行けるようになりやっと行く機会が訪れました。

 便利になったとはいえ登山口の椹島(さわらじま)まで1日がかりでやっと着きました。椹島ロッジは六畳間に三人の相部屋でした。風呂、シャワーが使用できます。部屋はすべて六畳間で三千円追加すれば個室にすることも可能です。

さわらの木に囲まれた椹島(さわらじま)ロッジ

第1日目:2004年8月1日(日)
東京駅        ひかり                 8時10分発
静岡駅                  9時12分着
新静岡(しずてつバスターミナル)     9時20分着    9時50分発
畑薙(はたなぎ)第1ダム        13時20分着   13時30分発
椹島(さわらじま)ロッジ        14時20分着

所要時間
新幹線(ひかり)             1時間2分
しずてつジャストラインバス       3時間30分
                    (途中、横沢・井川での2回の休憩を含む)
東海フォレスト送迎バス            50分


千枚小屋からの富士山
 2日目は、椹島ロッジから樹林帯の中を千枚小屋まで登る。
 千枚小屋では、富士山の眺望とお花畑で迎えてくれた。

 千枚小屋で大風10号の余波により翌日、翌々日に雨の天気予報がはいった。下山すことにした登山客がおり「勇気ある撤退」だと言っていたが、私が思うには山で多少の雨が降るのは当然で計画にゆとりがないようだった。

 千枚小屋はシェラフ幅のスペースしか与えらず寝づらかった。

タカネマツムシソウ タカネナデシコ ホソバトリカブト シシウド

第2日目:2004年8月2日(月)
椹島(さわらじま)ロッジ            5時30分発
蕨段                      9時50分発
千枚小屋           12時30分着

所要時間     7時間   歩数   20,546歩

千枚岳の日の出 中岳からの南アルプス北部、北岳は間ノ岳の後で見えない

チシマギキョウ ミネウスユキソウ ハクサンフウロ ミヤマアキノキリンソウ

赤石岳と荒川小屋 ガスでなにも見えない赤石岳山頂

 大聖寺平から小赤石岳に向かうガレ場の登りがきつかった。赤石小屋まで行く予定だったが、赤石岳についた時にはいい時間になっており、赤石岳避難小屋に泊まることにした。

 赤石岳避難小屋には管理人が居り、簡単な食事も提供してくれる。赤石岳避難小屋は平成七年に静岡県が1億円かけて新築した2階建てで40人収容できるが、宿泊した登山者は6人しかいなかった。

 去年まで山岳ガイドをしていた管理人は、消灯まで宿泊客と山の話をしたり、得意のハーモニカの演奏をしてもてなしてくれた。

第3日目:2003年8月3日(火)
千枚小屋                        4時00分発
千枚岳                4時45分着   5時00分発
悪沢岳                6時45分着   7時10分発
中岳                 8時40分着   9時00分発
荒川小屋              10時40分着  11時10分発
小赤石岳              14時50分着
赤石岳               15時30分着
赤石岳避難小屋           15時40分着

所要時間  11時間40分   歩数    23,269歩


富士山をバックに日の出の赤石岳山頂 赤石岳直下の赤石岳避難小屋


赤石岳から小赤石岳の先に右が悪沢岳、左が中岳・前岳 左が赤石岳、右が小赤石岳


 結果的には予定より天候に恵まれた山旅になった。この山旅でかなりの山好きの人とも出会えた。初めての南アルプス南部の山旅で、登り残した聖(ひじり)岳、光(てかり)岳に登るステップになりました。

 なお、南アルプス南部ではドコモの携帯電話は、圏外になって使用できませんでした。赤石岳避難小屋では、ボーダフォンが使用されていました。ドコモもボーダフォンもホームページでは南アルプス南部はサービスエリアに含まれていませんが、ボーダフォンは微弱な電波でも通話できるのでしょう。

 長年地図をみながら登山のシミュレーションをしてきた山だけに達成感がありました。今回の山行では、山中での人口密度が他の山域と比べて少なく、人間のやさしさにふれあうことができました。

第4日目:2003年8月4日(水)
赤石岳避難小屋                     6時00分発
赤石小屋               8時40分着
椹島ロッジ             13時00分着  13時30分発
畑薙第1ダム            14時20分着  14時50分発
静岡駅               18時10分着  18時22分発
東京駅               19時56分着

所要時間   7時間00分(徒歩)   歩数    13,614歩

東海フォレスト送迎バス            50分
しずてつジャストラインバス       3時間20分
新幹線(こだま)            1時間34分


鳥の鳴き声(WMA) 26秒 440KB
赤石岳から椹島に下る途中に録音した鳥の鳴き声。
虫の鳴き声のようですが、メボソムシクイ(スズメ目ウグイス科)だと思います。


二軒小屋の歌(MIDI) 土橋茂子作曲

(1) 空のかなたに 高く連なる
  赤石山脈 我等を招く
  深き谷巡る 大井川
  憧れの旅よ 二軒小屋

(2) 風に乗り 舞うはイヌワシ
  やさしき花も 山路にこぼれ
  転付(デンツク)登れば 赤石、聖(ヒジリ)
  楽しき団居(マドイ)よ 二軒小屋

(3) 山の明暮 安らかに
  ホトトギス鳴きて 星も流れる
  千枚登れば 荒川、塩見
  思い出の旅よ 二軒小屋



南アルプス南部の登山観光情報(東海フォレスト)