樹にたわわになった果実をもぎ取るように
地面に生えた雑草をひき千切るように
僕は君の腕を裂いたんだ
つぎは足だよ つぎは首だよ つぎは指さ
君をいっこの個体から僕は分解していく
まな板の上で君がもだえる
そうして君は原型をとどめない肉の塊になるのさ
ただ戻っていくだけさ
ただの種子だったあの頃へ
ただの細胞だったあの時へ
みずに返そう 君の肉体を
愛しているよ 君
いま自由にしてあげるからね・・・