あるときかみさまはいいました
言葉をつかいなさい うそ偽り無く生きなさいと
わたしは無防備なはだかにさられされるのがいやだったので
許してください わたしには発することができませんと
乞いました
でもかみさまは許してはくれなかった
あるとき言葉はわたしのくちびるをついと滑り落ちた
そうして風にのり平原に落ちていきました
そのときからわたしは生みだしてしまったもののため
苦しみがはじまりました
でもかみさまは許さないのです
運命の輪をくるくるとつむぐのです
わたしのなみだを編み込んで
わたしのこころを引き裂いて
それでもなお 前へと