リウマチという病気について


 当クリニックには、関節リウマチでお悩みの方が数多く来院されています。そして最初に来られた時に説明するのが「リウマチは特別な病気ではない」ということです。

 人は誰でもリウマチになる因子をもっています。それでは何故症状を出す人と出さない人がいるのか。それは人の持っている治癒力に関係があります。

 実は症状を全く出さない人であっても、体の中でリウマチを進行する因子(以下リウマチ進行因子)とそれを食い止めようとする免疫反応(以下リウマチ対抗因子)のせめぎ合いは起きており、それが短い期間でリウマチ対抗因子が勝った為、症状を起こさないでいるだけなのです。

 ところがリウマチの症状を出す人の場合、別に記載しています「食と医の関わり」にあるような事から治癒力が低下しており、リウマチ対抗因子の働きが鈍くなってしまいます。 その為、リウマチ進行因子とリウマチ対抗因子のせめぎ合いが関節で長い期間続き、その結果として骨を荒らし続けることになります。
 この様子は戦争が長く続くと田畑が荒れる様によく似ています。

 ところで、このせめぎ合いによる骨破壊を食い止める為に、多くの医療機関では副腎皮質ホルモン剤(以下ステロイド)を使用して、リウマチ進行因子の動きを押さえようとしています。
 ところがこの薬はリウマチ対抗因子の活動も押さえてしまいます。
 そして、ステロイドはリウマチ進行因子とリウマチ対抗因子の動きを押さえるだけで、活動を停止させているわけでも取り除いているわけでもありません。
 決着を先送りにしているだけで小規模なせめぎ合いは続いていますので、いつになっても進行は止まりません。その結果、進行を食い止めようとより強いステロイドが投与される事が繰り返されます。
 また、痛みを押さえるのに有効な方法が少ないため、痛み止めを大量投与したり「あまり動かないように」と指導したりしますが、痛み止めの副作用や運動不足による関節拘縮に悩まされることになります。
 こうした治療の場合多くのケースでは、最後は人工関節を使うしか方法がなくなってしまいます。

 当クリニックでは、まずステロイドを飲んでいた方には少しずつ量を減らしていくように指導しています。いきなり減らすとステロイドを切ったことによる副作用が多々出るからです。
 そして、今まで眠っていた治癒力を引き出すために東洋医学による治療を行い、リウマチ対抗因子を活性化してリウマチ進行因子とのせめぎ合いを起こさせます。
 当然ながらせめぎ合いが起これば痛みはひどくなりますし、関節の荒れ方も一度かなり進行します。しかし鍼治療で痛みを取り、漢方薬でリウマチ対抗因子の働きを助けて早くせめぎ合いが終わるようにします。
 そして痛くても動くように指導し、関節が拘縮しないようにします。

 この期間、よく関節に水が貯まります。多くの整形外科ではこの水を抜いてしまいます。ところがこれは間違いで、この水は関節の軟骨が減ってしまった時、関節を保護するためにクッションとして貯まるので、水を抜くと軟骨の破壊はより進行することになります。

 当クリニックでは、治療を始めて半年から2年でこのせめぎ合いを、リウマチ対抗因子の勝利で終わらせるようにしています。
 せめぎ合いさえ終われば症状が治まっていき骨の再生が始まり、関節に貯まった水も減っていきます。戦争が終われば荒れた田畑を耕し直せるのと同じ事です。

 以上が下田医師のリウマチ治療方針です。