昭和２７年ごろ２階建て新築当時のクローバー
中は２階喫茶部、右は昭和３０年ごろの同店
下はNさん提供の珍しい懐かしい喫茶店マッチです
下段「エスポアール」「未完成」
これらのデザインのマッチは今回初めてめにしたもの。私が通い始める前に、作られていたもののようです。
いずれも、提供者のお父さんが大事にしまっていたもの。
◆平成２１年９月１２日 Nさん（匿名希望）からこんなメールを頂きました。
前略 珈琲雑記帳を拝見しました。懐かしく、また楽しく読ませていただきました。
「仙台の喫茶店(戦後）」の中でクローバーの記述があり私の手元にクローバー
竣工直後の写真がありましたので思い出の手助けになればと思いお送りいたします。
（井桁）戦災後いち早くバラック建ての、パン屋さんを再開したクロ－バーが、昭和２７年に
２階建ての店舗を新築オープンしたときの写真です。２階の喫茶部では軽食レストランも兼ね、
家族連れで何回か訪れた記憶があります。
◆『番丁詳伝』昭和６２年㈱一・四・一発行から抜粋 (井桁）
Ｐ１５２ 終戦の狭間の店々
◇戦中、戦後洋菓子に生きるクローバー
クローバーは昭和２１年夏、焼け跡にバラック建ての店で再開。
昭和１０年星月堂経営失敗廃業の後を受けて、洋菓子専門店クローバーを独立開業、
戦時は休業したが戦後再開、、２７年には１階パン、洋菓子、２階レストラン喫茶、
３階宴会場の西欧店舗を建設盛業を取り戻した。
◆平成２６年１月２９日 久しぶりに Nさんからお便り
（Ｎさんからのメール）
ご無沙汰しております。以前「クロ－バー」の新築当時の写真を
送り、ホームページに掲載していただいた、Nです。
憶えておいででしょうか。
一昨年、父が９５歳で亡くなり遺品のアルバムのなかに
「クローバー」を新築する前のバラック建ての写真が見つかりました。
新築後の喫茶部、レストランの座席の写真も何枚かありましたので
井桁さんの記憶の手助けになればと思い失礼とは思いましたが
勝手に送付させていただきました。
（井桁から返信） またまた貴重な写真を有難うございました。
お送り頂いた５枚のうち、勝手に分類して見ました。間違ったらごめんなさい。
下の写真はまさに、終戦の翌年に建てたバラックの店。
撮影の時期は昭和２７年モダンな本格店舗を建築中の時のようですね。
表看板は「新店舗建築中のお知らせ」、「あんパン １０円」の立て看板も見える。
その脇の立看板「映画ホフマン物語」は、劇場公開 1952/3/1（昭和２７年）。
私の日記にも同年５月１４日「日の出劇場ホフマン物語」 と観覧の記録がありました。
七夕飾りが見える店の写真は、新築後の新店舗。看板には「フランスf料理・中華料理」
とありますが、私も家族連れで何回か訪れた記憶がありますが何を注文したか、思い出せません。
◆「クローバー」は現在の「三越定禅寺通り館」の位置にあった （井桁）
仙台市役所に近い定禅寺通りに面する「三越定禅寺通り館」の建物は「１４１ビル」にある。
このビルの名称は「仙台市一番町四丁目第一地区」の所在に新築することに因み「一四一ビル」
と名付けて、昭和６２年（1987）に商業総合ビルとして営業を始めたが、その後平成２０年(2008)に
隣接営業中の仙台三越本館が貸与を受け「三越定禅寺通り館」となり現在に至っている。
「クローバー」は戦後のかなりの期間、この位置で「パン屋・喫茶部・レストラン」の店舗営業を続けて
きました。
平成１１年（2003）戦後５０年を記念して、当時のこの位置付近の市電や商店街をジオラマ展示を行ったが、
「クローバー」もその中心に再現されています。
