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21安打大勝、一夜で単独首位返り咲き

＜阪神５－１０日本ハム＞◇１７日◇京セラドーム大阪
　日本ハムが一夜で、単独トップに返り咲いた。阪神ファンに、ため息を連発させる快音に続く快音で今季最多２１安打。先発野手８人のうち６人がマルチ（複数）安打で、打線のカギになるリードオフマン田中がプロ入り初の５安打を放つなどお祭り騒ぎだった。
　その安打以上に価値があったのが、１点リードの５回の四球だった。先頭打者の高橋が四球で出塁した。カウント２－２から３球連続ファウルで、ボールを挟みフルカウントへ追い込む。そこからさらに４球ファウル。我慢比べに勝ち、チャンスを演出した。計１３球粘り、阪神２番手の渡辺を意気消沈させた。この回、小谷野の左犠飛で追加点を挙げ、６回以降の打線爆発の導火線になった。この日は稲葉が負傷している左太もも裏を考慮され、欠場した。梨田監督は「（稲葉が）まだ本調子じゃないから」と強行出場も可能だが、苦渋の決断をした。そんな逆風の中での乱打戦を、きっちりとモノにした。

中田翔が同郷のアニキ金本にあいさつ

　日本ハム中田翔内野手（２０）が、あいさつ回りにいそしんだ。試合前の練習開始３０分前から、阪神ベンチが見えるロッカー裏の通路に待機。じっと阪神の練習の進行状況をチェックしていた。ターゲットは同郷広島の先輩である金本だった。そわそわと「金本さんはいつ出て来るんですか」と関係者に聞き回るなど落ち着かずにいたが、姿が見えるとダッシュで駆けつけて握手。笑顔で応じてもらい、ホッとしていた。

ひちょり焼き肉パワーで猛打賞

　日本ハム森本稀哲外野手（２８）の思考能力も、あまりの猛打に低下した？　６回無死三塁から中堅右に落ちる適時三塁打を放つなど今季２度目の猛打賞。ほか１犠打に四球と内容ある働きで、完ぺきにつなぎ役を務めた。６回のタイムリーは「実家離れて、焼き肉好きだったことに気づいたヒッツ！」と命名。実家が焼き肉店を営んでおり、大阪遠征中に食したそう。その理由を問われると「何にしようか苦しくて、とりあえず焼き肉」と支離滅裂になるほど、大忙しの１日だった。

左太もも裏痛の稲葉が３試合ぶりに欠場

　左太もも裏痛が残る日本ハム稲葉篤紀外野手（３６）が３試合ぶりに欠場した。強行的にスタメン復帰した前日１６日は一塁まで力走するなど終盤までグラウンドにいたが、この日は大事を取ってベンチでのサポート役に回った。試合後は「欠場？　まあ予定通り」と説明。打線の今季最多の２１安打にふれ「オレがいない方がいいんじゃないの」と冗談っぽく話していた。

6/18日刊スポーツ

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