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ダルに魔の６回、力勝負挑み納得の完敗

＜巨人３－２日本ハム＞◇６日◇東京ドーム
　力勝負を挑んで納得の完敗だった。日本ハム・ダルビッシュ有投手（２２）は淡々と現実を受け入れた。「自分が粘っていれば、勝ち試合になっていたかもしれないけれど、しょうがない」。楽天岩隈と投げ合った４月３日開幕戦以来、今季２つ目の黒星。連勝は７で止まった。勝てばハーラー単独トップに立つ節目の一戦だったが、一時停止した。
　好調だからこその落とし穴に、はまった。５回まで１安打無失点。「前回よりも真っすぐが良かった」。最速１５１キロをマークした直球を軸に、立ち上がりから押しまくった。変化球は直球系のカットボールが主体。１回の松本の中前打以外、外野へ打球を飛ばさせない圧巻の内容で、勝利投手の権利を簡単につかんだ。単調でも力でねじ伏せ、迎えた６回に、大きなうねりにのみ込まれた。
　５連打は直球、カットボールが２安打ずつ、１安打はフォークだった。代打工藤を除き、目が慣れた上位打線４人につかまった。１００キロ台前半のカーブでカウントを稼げず、スライダーはファウルで逃げられた。球速差の少ない直球系の変化球を痛打され、プロ入り５年目で初の１イニング５連打を浴びた。梨田監督も「配球的にどうかな。緩急を使っていなかった」と沈痛の面持ち振り返った。
　この日はプロ通算１００試合目のマウンドだった。配球の決定権を持つだけにダルビッシュは自らを責めた。「（試合の）ポイントというよりも、うまいこと打たれた」。セ、パ両リーグ首位決戦で連敗。交流戦もついに６勝７敗１分けと黒星が先行した。「手応えはつかめた。また次回、頑張ります」。２２歳のエースには収穫と今後への反省の２つの要素が詰まった、仕切り直しの一夜になった。

真喜志コーチ「あれはオレのミス」

　日本ハムは、わずかのタイミングで同点の好機を逸した。１点を追う８回１死一、二塁で、小谷野の打球は中前へ。三塁コーチの真喜志康永内野守備コーチ（４９）が右腕を回し、二塁走者稲葉が本塁に突っ込んだが、好返球でタッチアウトとなった。同コーチは「あれは完全にオレのミス。ギリギリ？　アウトになったということはミス。選手に申し訳ないことをした」と頭を下げた。

稲葉、２戦連続空砲

　日本ハム稲葉篤紀外野手（３６）が６回、２戦連発となる８号ソロを放った。今季東京ドームでは打率４割４分４厘、５本塁打と打ちまくっているが「たまたまだよ。ダル（ビッシュ）も一生懸命投げていたから」と振り返った。しかしその裏に逆転を許し、８回には小谷野の中前打で二塁から本塁を狙ったが憤死。「スタートも悪くなくて、一生懸命走ったんだけどね」と悔しがっていた。

中田出番なし「仕方ない」

　緊迫した試合展開に、１軍残留を目指す日本ハム中田翔内野手（２０）の出番はこなかった。「出たかったけど、仕方がないです。出て結果を残さなきゃいけないのが代打だから」と気持ちを切り替えた。７日は村田とともに、イースタン・リーグ湘南戦（横須賀）に出場後、ナイターのヤクルト戦（神宮）に合流する“親子ゲーム”。実戦不足を補うため、２～３打席、ファームで打席に入る予定だ。

6/7日刊スポーツ

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