Topics

４年ぶり屈辱…本拠で開幕連敗

＜日本ハム５－６楽天＞◇４日◇札幌ドーム
　日本ハムが本拠でいきなりつまずいた。０５年以来４年ぶりの開幕２連敗を喫した。先発藤井が３回を５安打５失点と序盤に大量リードを許す最悪の展開。打線が１２安打を放ち、最後は１点差まで追い上げたが、終始後手を踏み、攻撃の歯車はかみ合わなかった。梨田昌孝監督（５５）は投手陣を６人つぎ込む執念の采配を見せたが、勝利には結びつかず、パ・リーグ唯一の２連敗となった。
　選手はベンチから身を乗り出し、ファンは息をのんで見つめた。天井付近からゆっくりと落ちてきた打球。願いは、届かなかった。１点を追う９回２死一塁。サヨナラホームランかと思われたスレッジの大飛球は、左翼ポールのわずか１メートルファウルゾーンにそれた。結局、捕邪飛に倒れ、チームとしては０５年以来、４年ぶりの開幕２連敗が決まった。
　相手を上回る１２安打を放ち、スコアは１点差。接戦であったことは間違いないが、内容は後手を踏み、終始劣勢だった。前日の開幕戦同様、開始直後の１回から失点。ビハインドをはね返すため強攻策にうって出たが、１回１死一、二塁はスレッジ、２回１死一塁は小谷野、そして５回無死一塁は高橋が併殺打。攻撃の歯車は最後まで噛み合わなかった。
　梨田監督　こっちが先に先制できれば違うんだけど…。先取点を取られると打っていくしかない。
　開幕２連敗は避けたかった。近鉄を率いた０３年に開幕５連敗を喫した。その後大きく盛り返して貯金１０をつくったが、リーグ３位。序盤の出遅れが尾を引いた。「昨日負けているし、すべてのピッチャーをつぎ込んででも…というのはあった」。６人の投手を投入し、４回以降は２安打に封じた。監督の思いに選手も応えて小差に持ち込んだが、リードを奪うことはできなかった。
　梨田監督　明日が大事？　いつでも負けないつもりでやっているんだけどね。でもまだ２試合終わっただけ。選手は粘りを出してくれている。
　黒星が２つ並んだ。だが、どちらも力負けではない。あわやの一打を放ったスレッジは「息で（フェアゾーンへ）吹き返そうとしたけどできなかったよ」と談を飛ばしたが、“風向きが少しだけ変われば…”は、チーム全体にも当てはまる。

初出場ひちょりは初安打にホッ

　日本ハム森本稀哲外野手（２８）が今季初出場し、はつらつプレーを見せた。前日は定位置を争う糸井にスタメンを奪われ、３年ぶりに開幕をベンチで迎えた。この日は「２番中堅」で先発し、第１打席で初安打を放った。「とりあえず１本出て良かった。試合に出られるだけでうれしい。試合に出ないと反省も収穫もない。（監督に使われる）そういう選手になっていかないと」と気を引き締めていた。

二岡８打席目で移籍後初安打

　日本ハム二岡智宏内野手（３２）に移籍後初安打が生まれた。先頭で迎えた８回、小山の変化球を左前にはじき返した。開幕８打席目で飛び出した待望の一打。だがチームは２連敗を喫し「ホッとはしましたけど、チームが負けたので…」。脚部不安を抱えながらのプレーだが、２回無死一塁で遊ゴロを放った際には、全力疾走で併殺を免れるなど回復は見せている。「（足は）大丈夫です。また明日頑張ります」と話し球場を後にした。

4/05日刊スポーツ

Topics
Top