●6AV5GA を発見!
秋葉原の A 販売店にて 6AV5GA を発見、早速購入しました。 特性を調べたら 6AV5GA が 6BQ6/6CU6 ソックリ、さらに動作例の各部分の値が全く同一で、ビックリしました。 どうやら 6AU5/6AV5 ともにパルス高圧対策のためトップ・プレートにした 6BQ6/6CU6 の前身球ではないかと推測されます。
6AV5GA の口金接続が (6CK) であり、多くのオーディオ出力管・水平偏向出力管共通の (7AC/6AM) とも違います。 そこで、US プラグと US ソケットを組み合わせたアダプタを作り、6DQ6A/B 超三結 V1 アンプにて試験動作させると、各電極の電圧が殆ど 6DQ6A/B と同様な値となりました。(1999/09)
●専用機にしたにもかかわらず・・・
6AV5GA のアダプタ・オペレーションは余り見栄えがしないので、既存のアンプを改造して専用機としました。(1999/12)
ところが、すでに 6DQ6A/B 超三結V1 アンプは「汎用超三結V1 アンプ」として改造が進んで、6DQ6A/B の陰が薄くなっており、本機で救済しよう・・・。
6AV5GA を「専用機に格上げ」してホッとしたのもつかの間、相対的にはマイナーな存在、6DQ6A/B 一族の出番が増えると、本機をもとのソケット接続 (7AC/6AM) に戻したくなり 6AV5GA はアダプタに手戻り、実質的に 6DQ6A/B に乗っ取られてしまいました。(2000/05)
●もろとも汎用機に飲み込まれる!
「ユニバーサル超三結V1 アンプ」が完成して、たとえ先行の 6DQ6A/B 一族が関係をヒックリかえしても、6AV5GA もろとも吸収されてしまい、また 6AV5GA は「アダプタ運用」のまま移行、本機の役目はあえなく終わりました。(2000/06)
関係する一部の管種の規格表に示します。
|
|
/GT |
GA |
|||||||||
| 構造上の分類 (電力増幅) | ビーム | ビーム | ビーム | ビーム | ビーム | ビーム | ビーム | ビーム | 五極 | ||
| 口金接続形式 | 7AC | 6BQ | 6BQ | 6AM | 6AM | 6CK | 6AM | 7AC | 8EP | ||
| ヒーター電圧 | Eh | V | 6.3 | 6.3 | 6.3 | 6.3 | 6.3 | 6.3 | 6.3 | 6.3 | 6.3 |
| ヒーター電流 | Ih | A | 1.25 | 1.2 | 1.2 | 1.2 | 1.2 | 1.2 | 1.2 | 0.9 | 1.5 |
| 最大プレート損失 | Pp | W | 12.5 | 30 | 21 | 18 | 18 | 11 | 11 | 19 | 25 |
| 最大プレート電圧 | Epmax | V | 200 | 750 | 630 | 770 | 770 | 550 | 600 | 360 | 800 |
| 最大スクリーン電圧 | Esgmax | V | 200 | 325 | 315 | 220 | 220 | 175 | 200 | 270 | 425 |
| 最大スクリーン損失 | Psgmax | W | 1.75 | 3.5 | 3.5 | 3.6 | 3.6 | 2.5 | 2.5 | 2.5 | 8 |
| プレート電圧 | Ep | V | 200 | 250 | 300 | 250 | 250 | 250 | 250 | 250 | 250 |
| スクリーン電圧 | Esg | V | 135 | 250 | 300 | 150 | 150 | 150 | 150 | 250 | 250 |
| 制御グリッド電圧 | Eg1 | V | -14 | -22.5 | -36.0 | -22.5 | -22.5 | -22.5 | -22.5 | -14 | -13.5 |
| 無信号時プレート電流 | Ip0 | mA | 61 | 77 | 58 | 55 | 65 | 57 | 57 | 72 | 100 |
| 無信号時スクリーン電流 | Isg0 | mA | 2.2 | 3.5 | 4.0 | 1.5 | 1.8 | 2.1 | 2.1 | 5.0 | 15.0 |
| 内部抵抗 | Rp | kΩ | 18.3 | 22.5 | 22.0 | 20 | 18 | 14.5 | 14.5 | 22.5 | 22.5 |
| 相互コンダクタンス | Gm | mS | 7.1 | 5.4 | 4.3 | 6.6 | 7.3 | 5.9 | 5.9 | 6.0 | 11.0 |
| 所定出力時の負荷抵抗 | RL | Ω | 2,600 | - | - | - | - | - | - | 2,500 | 2,000 |
| 出力 | Po | W | 6.0 | - | - | - | - | - | - | 6.5 | 11.0 |
●その1:6Y6G/GT→6AV5GA(1999/12)
一時間で工事は完了しました。 (我ながら呆れます。)
(1) 出力管の接続変更
ソケット接続を 6Y6G/GT (7AC) から 6AV5GA (6CK) に変更しました。
(2) 電圧配分変更
B 電圧が 270V なので、Ep/Esg が Ek 基準で 215V/140V 辺りとなり、
動作例より控えめの Ik=55mA に調整してオシマイです。
(3) 出力トランスと電源トランス
東栄 OPT-5S および山水 P-44B を着装してありました。
●その2:6AV5GA→6DQ6A/B(2000/05)
(1) 出力管の接続変更
ソケット接続を 6AV5GA (6CK) から 6DQ6A/B (6AM) 接続に戻しました。
(2) 電圧配分の変更
スクリーングリッド電圧供給は15kΩ〜56kΩ のプリーダ固定としました。
やや低いSG 電圧の CV450 の動作は、音を聴く限り特段の問題がなく、
フルパワーは得られないけれど問題なしと決着しました。
(3) 出力トランスと電源トランス
タンゴ U708 に変更し、タンゴ ST220 に変更しました。
250V タップをシリコンダイオード整流して約 300V を得、450V220μF のキャパシタを
6個使用した 20Ωによる二段πのリップル・フィルタとしました。