雪と演歌の北陸一人旅 with タウンエース4WD
〜♪今夜も〜吹雪に〜なるとゆう〜♪〜とまあ勝手に北国演歌の世界にワープして、頃は2月の厳寒真っ只中、シベリヤ寒気の団体ご一行様のおいでになるという、冬の北国の旅にはもってこいのシチュエイションえーい面倒な英語じゃなく、早い話が雪がドンと降りそうな、最高に楽しい旅になりそう。という条件の日に出発となりました。車は定員が7人も乗れる余裕版である、おまけに4WD、スタッドレスのタイヤ付きもうこうなれば鬼に金棒、矢でも鉄砲でももってこい、と張り切って出発!
まず名神高速は平和なツーリングである、食パンみたいな四角いボディと重い車重であまり走りは期待していなかったのですが、2リッターのエンジンで、よくまあ走ること、高速に乗ってから、少しの間エンジンの一番楽そうな領域を探して、回転を上げ下げしながら走ってみる。この対話の中で、約3000回転前後が一番楽そうに車の鼻歌が聞こえる。ペースが決まったところで後は一路目的の金沢へ。名神高速から米原で北陸道に乗り換える、この辺りから雪がチラチラ舞っている、木之本インターまでの平野部は風も少しあり、雪も時折多くなったり少なくなったりしているが、路面に積もるほどでもなく、視界は良好である。交通量も少なくまずは平和に巡行していく。タイヤの感触は現在2WDモードでの走行ですが、このくらいのスピードでは何の問題もなく、普通タイヤより若干抵抗があるかな、という程度です。スタッドレスタイヤの経験は普通タイヤに比べればほとんど無いと言えるくらいにまれにしか使わないため、スタッドレス同士の比較は書けませんが、スパイクが禁止され、スノータイヤと言われた、ブロックパターンの深い雪タイヤ、そしてその頃から出始めた初期の頃のス
タッドレスの記憶をバックアップ電池の切れかけの頭から取り出してみると、今走っている状況では、コーナーの踏ん張り、言い換えれば腰砕け感がずーっと少ないと思います。これはタイヤのサイドウォールの作りと、トレッドゴムの材質とトレッドの作りがものすごく進化していると思われます。
一昔前のタイヤはほとんどの物がスピードに合わせてタイヤの歌声がかなり盛大に車内でも聞こえたものでした。しかし今は車、タイヤ、ともに静かになり、かなり快適に走りが楽しめると思います。そして車は山間部に入り、アップ、ダウンとカーブが続きますが、外気温2℃、路面に雪無しと、走るには何の問題もなくペースを落とすことなく、敦賀、今庄、福井、と走り抜け、いよいよ日本海が視界に入る頃は、尼御前のパーキング間近、やってきました日本海、#♪〜ヒュールリ〜ヒュールリ〜ララ〜悲しみ本線〜日本海〜♪♭やはり冬の日本海、想像通り大時化(しけ)、そしてシベリヤ颪(おろし)の真横からの強風、さすがにこの食パンボディの我が車には風当たりが強く、ココで4WDにスイッチオン、幸いなことに雪は相変わらずパラパラであり、視界も良く、路面に雪もなくペースを落とすことなく走り続ける。車内は暖房完備でほっかほか、セーター一つで荒れる日本海を左に見ながら、ついつい鼻歌まじり、♪能登は〜いらんかいね〜♪と、気分は絶好調、そんな調子で快適に走るうちに、金沢までンqの案内板が視界にはいる。そこで金沢の覚田氏に連絡を取り、金沢西インターで
降りる、そして覚田氏と落ち合い、そこからすぐ近くのガレージスペシャルに案内してもらい無事到着、家を出てから到着までの時間3時間5分、予定通り着くことができまずはめでたし。
そこでまずは腹ごしらえと、近くの超高級料亭に席を取り、若いコンパニオンでは芸がないので、ジャパニーズコンパニオン早い話が芸者を10人ほど呼び、〜♪あなた〜の〜リードで島田もゆれる〜♪ ンー古すぎる!大名料理でも食しながら盛大に宴会を、もちろんガレージスペシャルの交際費でと、希望を伝えましたが、社長の顔が引きつり、とんでもない!そんなことをすれば会社は倒産、女房からは離婚され、借金付きで追い出されるとの聞くも涙の物語。となり金沢の夢もはかなく消え。まあ近くの食堂で、ン百円のランチと話はまとまる。そしてそのレストランに入ると明かりが一杯についているではありませんか。そのとき気がついたのですが、外は昼の12時というのに名古屋で言えば夕方の5時頃の明るさなのです。覚田氏曰くこれが冬の北陸です。納得、楽しく昼食も終わり、場所をガレージに移し、S500を前に、細かい部分の作りを打ち合わせる、部品のない部分の応用対策、不足しているパーツ等、古い車を生き返らせると言うことは、優秀なショップと根気と知恵と銭が必要かと思いました。お金のことを考えると奥さんの頭に角が生えるのが頭にチラつき、今から完成時の
いいわけを一生懸命考えています。それと同時に宝くじの1等当選を夢に見て、マッなんとかナルカ!一応の打ち合わせを終わり、午後2時にガレージを出発、高速に乗る。このころには風、雪ともに強くなり来るときとはかなり条件が違い、路面にはうっすらと雪が積もり、猛吹雪である。横殴りの風と雪で視界も悪く、横風が来るときよりもかなり強いため、4WDモードでも風にあおられると1m位は横っ飛びする悪天候となりました。
金沢を出てからは、しばらくの間海沿いで風通しの良い地形の為、台風並の横風を受けてペースも少し押さえ気味にして走行、さすがにこのような悪天候では地元の車もかなりスローペースである。何とか尼御前のPAに到着、ココで目的の物を手に入れ、また広いパーキングエリア内も車がまばらにいるだけ、雪も積もりここでちょいとブレーキテストをと、ン10kmまで加速、そしてフルブレーキをヨーイショット、見事タイヤはフルロック、車は滑っていますが、確かなグリップ感もあります。横滑りを始めたら少しブレーキを緩めればコントロール可能となり、昔の雪タイヤよりも格段に安心感があります。とはいっても誤解の無いよう、ドライな路面での普通タイヤと同等のコントロールができるわけではありません。制動距離もコーナーの踏ん張りも、かなり割り引いて考えてください。やはり車間距離は十分にそしてスピードは控えめに、特に下りのブレーキングは慎重に、とこんなこともしながら、本線に入り、走行を続けるが、相変わらず横殴りの猛吹雪である。そして今庄インター近くから、山間部に入る、過去の状況では、この辺りから急に積雪が多くなることが度々あったのですが
、本日は雪は降っているのですが、積雪はほとんど無く、視界も良く順調に敦賀まできたのですが、その敦賀インターで全車でよ、との案内が出る。かなり手前から渋滞になり、かなりのタイムロスでインター料金所前でタイヤチェックを受ける。もちろん問題なくパス、そして本線に復帰、ここからは先程とはまるで状況が変わり、かなりな積雪である、そして視界が50mくらい前の赤いランプもおぼろに霞む猛吹雪、路面は圧雪に新雪が積もるという、走りやすい条件です。車間を十分にとっての走行となりました。セーフティマージンを十分にとれば走行には何の不安もなく、快適にそしてチェーンを使用したときよりも遙かに速いペースを保つことができます。木之本のインターを過ぎても吹雪くのは収まらず、シャーベット状の路面が続きます。無事米原ジャンクションに到着、この辺りから路面は濡れているだけである。降る雪も少なくなり、名神高速に入り、テールランプの赤い流れにつれて同じペースで移動しています。関ヶ原辺りまでちらついていた雪もやみ大垣インターで高速に別れ、夜のとばりのR258に流れを変える、渋滞もなく、三川公園で、長良、揖斐、木曽川、と渡り愛知県に
入る、そこからはいつもの立田ハイウェイから弥富、中川区と抜け、我が大邸宅に到着、3時間30分ちょうどの旅でした。
私めの記憶の中の昭和30年代から50年代くらいまでの、雪道の車での旅は、大変な準備と覚悟が必要でした。それに比べれば今日の旅は夢のようでした。車は少し古く、パートタイム4WD、ABSも無く、トランクションコントロールなんか、もちろん無く、それでも楽しく、快適で、安全な旅ができました。現在世界中のメーカーが、いろいろな仕掛けを開発していますが、確かにあれば便利で快適でしょう。しかしそれがついたことにより、機械に頼り切り、注意力と思考力までなくしてはいないでしょうか。こんなに素晴らしい車が増えたのに、一向に事故が減らないのはなぜでしょう?今日の旅の終わりに考えたことでした。楽しい一日でした。〜♪日本列島〜おお〜夢街〜道〜♪ チャンチャン。
車提供:八熊サービス第2
昼食提供:ガレージスペシャル
1999/2/3
すいません。わからない演歌で。
なお、この作品の無断掲載を禁じない。